昨日、所属している「報道被害救済弁護士ネットワーク (通称LAMVIC=LAwyers network for “Media VIC tims” damaged by news coverage)」の10周年の年を迎える記念講演会が開催され、松本サリン事件で被害者でありながら、犯人だと疑われ、マスコミに書きたてられた河野さんが講演した。
河野さんのお宅には、事件から数年後、お邪魔して話を聞いたことがあり、ランビックの活動の原点のような事件だが、何度聞いても、マスメディアの暴走振りに驚く。
そもそも、この事件では、サリンが特殊な施設もなしに製造できないということさえ専門家に確認すれば、河野さんの疑いは晴れたはずだ。それにもかかわらず、マスメディアは商業主義に走り、事実から目をそらし、警察情報を垂れ流した。
某紙の記者が、事件後に河野さんの庭に薬剤が点々と垂れていたという記事を飛ばしたが、実際には、ヘリコプターから撮った写真に写っていた枯れ草(河野さんが刈った草を早く枯れるように飛び石の上においていたもの)薬剤と間違ったという話などは、売れさえすればいい、面白ければいいという典型例だ。
そんな飛ばし記事によって、周辺住民は、河野さんが犯人であると思いこまされ、サリン中毒で入院していた病院に、いつまで犯人をかばうのかと電話をかけ、警察にも早期逮捕を迫った。
河野さんは持ち前の冷静さと永田弁護士の努力で、逮捕されることはなかったが、一歩間違えば、逮捕・起訴されていたはずだった。
その河野さんと帰りの電車の中で立ち話し、ここ一連の冤罪事件について話題になった。河野さんは、最高検が菅家さんに謝罪したことを傲慢だと看破した。つまり、検察は有罪だと主張するだけであり、間違えたのは裁判所だというのだ。謝るべくは、誤判をした裁判所であり、誤った起訴をした検察ではない…。
確かにその通りだ。仮に、検察官が虚偽の自白調書をとったとしても、裁判所はその不自然さから有罪を認定することはできないと判断することはできるはずだからだ。
そして、もっといえば、最高裁判所は、取り調べの可視化、鑑定における試料全量使用(微量な残留物を分析する際などに、鑑定で全てを使用することがある。後で再現できないため、弁護側は争えない)、証拠の弁護人への全面開示などがなければ、正確な判断はできないということを世間に訴えるべきなのだ。
99.9%ともいわれる有罪率にあぐらをかいたのは、実は、裁判所ではないか、裁判所こそ断罪されるべきではないか、河野さんの指摘は重たい。
★冒頭の写真はサリンが撒かれた現場周辺(http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/matumoto.htm)。
この事件が発生したとき、裁判官舎が近かったことから、裁判官を狙った犯行だと直感したことを覚えている。それだけにその後、近くの会社員(河野さん)が疑われているとの報道にも違和感を感じた記憶がある…。その点、当時、取材していた人たちはどう考えていたのだろうか…。
【ツイッターアカウント】yamebun
●沖縄への連帯ツイッターキャンぺーン●
【ツイッターアカウント】@BarackObama
【メール】→http://www.whitehouse.gov/contactから
【ツイッター例文】
JAPAN IS NOT US'S COLONY! We won't support US BASE. All US BASE OUT! from our country.
Please HELP Okinawa. 75% of the American bases in JP is in the islands, only 0.6% of JP land. Relocate #Futenma base outside.
Marine in Futenma must go back to your country. There is no place where the base of Marine is acceptable in Japan.
Okinawa and a lot of Japanese oppose the transfer of the Futenma base to Henoko
At least180 MPs of ruling parties say NO to Futenma relocation within Okinawa. Check this http://bit.ly/9jQIW8
【PR】
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて:Gilbert's Nuremberg Diary)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。
河野さんのお宅には、事件から数年後、お邪魔して話を聞いたことがあり、ランビックの活動の原点のような事件だが、何度聞いても、マスメディアの暴走振りに驚く。
そもそも、この事件では、サリンが特殊な施設もなしに製造できないということさえ専門家に確認すれば、河野さんの疑いは晴れたはずだ。それにもかかわらず、マスメディアは商業主義に走り、事実から目をそらし、警察情報を垂れ流した。
某紙の記者が、事件後に河野さんの庭に薬剤が点々と垂れていたという記事を飛ばしたが、実際には、ヘリコプターから撮った写真に写っていた枯れ草(河野さんが刈った草を早く枯れるように飛び石の上においていたもの)薬剤と間違ったという話などは、売れさえすればいい、面白ければいいという典型例だ。
そんな飛ばし記事によって、周辺住民は、河野さんが犯人であると思いこまされ、サリン中毒で入院していた病院に、いつまで犯人をかばうのかと電話をかけ、警察にも早期逮捕を迫った。
河野さんは持ち前の冷静さと永田弁護士の努力で、逮捕されることはなかったが、一歩間違えば、逮捕・起訴されていたはずだった。
その河野さんと帰りの電車の中で立ち話し、ここ一連の冤罪事件について話題になった。河野さんは、最高検が菅家さんに謝罪したことを傲慢だと看破した。つまり、検察は有罪だと主張するだけであり、間違えたのは裁判所だというのだ。謝るべくは、誤判をした裁判所であり、誤った起訴をした検察ではない…。
確かにその通りだ。仮に、検察官が虚偽の自白調書をとったとしても、裁判所はその不自然さから有罪を認定することはできないと判断することはできるはずだからだ。
そして、もっといえば、最高裁判所は、取り調べの可視化、鑑定における試料全量使用(微量な残留物を分析する際などに、鑑定で全てを使用することがある。後で再現できないため、弁護側は争えない)、証拠の弁護人への全面開示などがなければ、正確な判断はできないということを世間に訴えるべきなのだ。
99.9%ともいわれる有罪率にあぐらをかいたのは、実は、裁判所ではないか、裁判所こそ断罪されるべきではないか、河野さんの指摘は重たい。
★冒頭の写真はサリンが撒かれた現場周辺(http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/matumoto.htm)。
この事件が発生したとき、裁判官舎が近かったことから、裁判官を狙った犯行だと直感したことを覚えている。それだけにその後、近くの会社員(河野さん)が疑われているとの報道にも違和感を感じた記憶がある…。その点、当時、取材していた人たちはどう考えていたのだろうか…。
【ツイッターアカウント】yamebun
●沖縄への連帯ツイッターキャンぺーン●
【ツイッターアカウント】@BarackObama
【メール】→http://www.whitehouse.gov/contactから
【ツイッター例文】
JAPAN IS NOT US'S COLONY! We won't support US BASE. All US BASE OUT! from our country.
Please HELP Okinawa. 75% of the American bases in JP is in the islands, only 0.6% of JP land. Relocate #Futenma base outside.
Marine in Futenma must go back to your country. There is no place where the base of Marine is acceptable in Japan.
Okinawa and a lot of Japanese oppose the transfer of the Futenma base to Henoko
At least180 MPs of ruling parties say NO to Futenma relocation within Okinawa. Check this http://bit.ly/9jQIW8
【PR】
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて:Gilbert's Nuremberg Diary)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。なお、多忙につき、試行的に、コメントの反映はしないようにします。コメント内容の名誉毀損性、プライバシー侵害性についての確認をすることが難しいためです。情報提供、提案、誤りの指摘などは、コメント欄を通じて、今後ともよろしくお願いします。転載、引用はこれまでどおり大歓迎です。