情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

取り調べの一部の録画に喝!~東京地裁が厳しい評価!:求められる全過程の録画

2007-10-12 06:03:48 | 適正手続(裁判員・可視化など)
 検察庁が行っている取り調べの一部録画化(※1)について、問題が大きいことを指摘してきたが(※2※3)、東京地裁が11月10日、厳しい評価を下したことが各紙で報道された。

 毎日新聞(※4)によると、判決は【本件DVDは、被告が同年10月14日から15日にかけて自白に至った時点よりも、約1カ月後である時期において、しかも、全体で10分余りの間、自白した理由、心境等を簡潔に述べているのを撮影したものにすぎず、弁護人が問題視する10月14、15日の正に自白に転じるまでの経緯を撮影したものではない。従って、本件DVDの証拠価値を調書の任意性についての有用な証拠として過大視することはでき】ないと判示したという。

 まったくもってもっともだ。この地裁判決は、裁判所全体として検察官に宛てたメッセージなのかもしれない。

 いま、先進国はおろか、アジア周辺国でも完全録音化が常識となりつつある(※5※6)。ぜひ、これらの記事にエールを送り、裁判所を励まし、検察庁に抗議をお願いします。



※1:共謀罪隠しか?!~検察官の取調が録音録画化へ~百害あって一利なし http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/ab8be5a1e1f17ceadd4975d20eaf2c48

※2:取り調べ録画、「検察に追随しない」 警察庁が方針~やはり評価できない http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/2bc7f3391954ae3a4ded532fc5c85c66

※3:全取調過程の録画を法務省・検察庁に求めましょう!~不当逮捕不当取調をさせないために http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/f25e0f266ebb2f0a2665f08eb7056592

※4:http://mainichi.jp/select/jiken/news/20071011ddm041040093000c.html

※5:取調の可視化~周辺諸国日弁連調査結果1 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/317471299d235e8d21db12265dc9bf1f

※6:取調の可視化~周辺諸国日弁連調査結果2 http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/c4161b7033d88817320ee8fcc4225fbb











★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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