tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

20181219(水) エスカレーターの歩行禁止が話題だが

2018-12-19 19:46:28 | 今日の出来事
「エスカレーターでは歩かないで」。JR東日本が呼びかけを始めた。
「お急ぎのお客さまは階段がございますので、階段をご利用くださいませ」。エスカレーター前で呼びかける係員。手すりには「歩かないで」の文字が。
また床にも、立ち止まって手すりにつかまるよう、促すイラストが描かれている。
JR東日本は17日から、東京駅で「エスカレーターでは歩かず、立ち止まるように」と本格的な呼びかけを始めた。
多くのエスカレーターでは現在、2列のうち片側に立ち止まって乗る利用者と、もう片側を急ぐ人などが歩く光景が一般的になっている。
JR東日本は、このエスカレーターで歩く行為は、バランスを崩して転倒する、その転倒に巻き込まれるなどの危険性があるとして、立ち止まったままの利用を定着させたい考え。
片側を空ける習慣については、障害者やけがをした人への危険性も指摘されている。
例えば、体の左側が不自由な人が手すりをつかもうとすると、ステップの右側に立たざるをえなくなるケースも。
さらに、調査機関のデータとして、片側を歩くよりも2列になって立ち止まって乗る方が、エスカレーターの混雑が3割ほど解消されるとしている。
一方で、習慣化したマナーをすぐに直すのは難しく、呼びかける係員がエスカレーターを巡回しても、その横を利用者がどんどん追い越していく様子も。
JR東日本も、片側空けの定着のため、取り組みの効果がすぐに出るかどうかは難しいとし、長い目で見ていきたいとしている。
東京駅でのエスカレーター歩行防止の取り組みは、2019年2月1日まで試行する。(フジテレビ)


「エスカレーターは歩くもの。機械に身を任せるようになったら人間は終わり」とは
上岡龍太郎の至言だが、僕もエスカレーターは基本的に歩くことにしている。
エスカレーターより階段の方が空いていて早いと思えば躊躇なく階段へ回る。
しかし現実には、ラッシュ時はエスカレーターも階段も混雑していて、
混雑から一刻も早く抜け出たいという心理がエスカレーターを歩かせる。
「片側を歩くよりも2列になって立ち止まって乗る方がエスカレーターの混雑が3割ほど解消される」
などという調査結果が示されているが、「混雑」のどこを見ているのかが曖昧で首を傾げる。
それは「エスカレーターの乗り口」に限った話であって、
片側だけでもエスカレーターを歩いた方が、「人が流れている」のは一目瞭然だ。
しかも、一段に二人ずつ立ち止まって乗ってる状態の方がギュウギュウ詰めで危険ではないかとも思える。

現代のテクノロジーで、片側の偏り立ちや歩行によってエスカレーターが壊れるとは誰も思わないだろう。
そんなヤワなエスカレーターじゃ困る。
「立つ人と歩く人がぶつかる」のが最大の問題だとするなら、
今後のエスカレーターは少し幅広に作ればいいだけの話だ。
無理に人間2人分の幅ギリギリに作ることもない。
あるいは「歩く必要もない」と感じられる程度にエスカレーターの速度を上げるのも一案だ。
シンガポールのエスカレーターは速くて、彼の国の「勢い」を身をもって感じた。
国力の話なら、「エスカレーターを歩きたくない」という人が増えているのだとすれば、
それは高齢化・老化する日本の象徴なのかも知れない。

「歩きたくない人」と「急ぎたい人」それぞれの希望の折衷案が「片側立ち・片側歩き」なのであって、
歩きたくない人は列に並ぶ労力を払い、待ちたくない人は歩く労力を払う。
双方が少しずつ妥協している現状が、妥当なシステムだと思うけどね。