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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

とうとう 最終章 畑野智美「コンビ」

2017-07-28 11:03:20 | 日記
ちょっと涼しくなってホッとしております。ややバテ気味でしたので、読書の時間取ることに。嬉しいことに、私の好きなシリーズの新刊が出ていました。が、残念なことに、これが完結篇。畑野智美さん作の「南部芸能事務所」シリーズの最終巻「コンビ」です。
新城 溝口がコンビを組む「メリーランド」という漫才師。トリオの芸人ナカノシマ モノマネタレントの、ちょっと可愛い津田ちゃん。新城たちの友達で、南部芸能事務所のマネージャーになった鹿島さん。最終巻らしく、彼らの近況が描かれた7篇の短篇から成っています。
前作で、若手芸人の深夜のオーディション番組で敗退してしまったメリーランド。仕事も減り、バイトに明け暮れる毎日。一方、勝ち上がった事務所の先輩ナカノシマ。仕事も増え、芸能人らしい毎日を送っています。が、30過ぎて売れたので、ちょっと調子に乗り、メンバーの仲がギクシャクしている様子。新米マネージャーの鹿島さんは、彼らの様子を心配そうに見守っています。一方、同じ事務所で、やはり三十路に差し掛かった津田ちゃん。こちらも、可愛いだけじゃ持たない。曲がり角を迎えています。そんな彼らを束ねる事務所の社長も、私生活に悩みあり。メリーランド達の芸人人生は、まだ始まったばかり。悩みながらも、ひとつひとつ壁を乗り越えていくしかない。そんな彼らの姿が、暖かい筆致で描かれていく、ほんわかした気持ちになれる作品でした。