プクプク日記 観劇 映画 落語 スポーツ観戦 読書の日々

今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

加藤健一「ドレッサー」

2021-02-28 09:22:46 | 日記
池袋の東京芸術劇場プレイハウスで、今日千秋楽を迎える
「ドレッサー」です。
と言っても、昨日初日 2日間だけの公演なんですが。
もともと26〜28日の公演期間だったのが
緊急事態宣言で、26日夜の部が上演できず、2日間の公演になってしまった。
しかも、客席数は50パーセント制限。
演る側としては、大変な状況での上演です。

3年前に、今回と同じ
加藤健一座長 加納幸和ドレッサーで上演されています。
かつて、三國連太郎座長のもと、ドレッサーを務めた加藤健一が
役替わりして座長になり、2度目の上演。
座長夫人の西山水木 舞台監督•マッジの一柳みる
アイリーンの岡崎加奈は、初演と変わりません。

第二次世界大戦中のイギリスが舞台。
地方公演で、座長はリア王を演じている。
が、空襲で爆音が響き、座長は心身のバランスを失っている。
公演中止を覚悟する座長夫人らに対し
ドレッサー(付け人)のノーマンだけは、上演を主張します。
駄々をこねる座長を宥めながら、身支度をさせるノーマン。
この辺りは、16年に渡り世話をしているのでお手の物。
幕が開き、上々の出来で終演。
そして•••
というお話。

このお芝居 大好きで何度も観ていますが
コロナ禍で、劇場が開かれるのが当たり前でなくなった今こそ
観るにふさわしい舞台です。
座長のセリフが耳に残ります。
「役者は、他人の記憶のなかに生きるしかない」

市川猿之助&三宅健 「藪原検校」

2021-02-27 09:27:22 | 日記
PARCO劇場で上演中の「藪原検校」です。
井上ひさしの名作
何度も上演されていますが
今回は、
藪原検校 市川猿之助
塙保己市 三宅健
お市  松雪泰子
語り部 川平慈英
その他 宮地雅子 松永玲子 みのすけらの出演です。

塩釜で生まれた杉の市。
ある時、言い争いをして、検校の目開き秘書である結解を刺してしまう。
その後、家へ戻ると母親と一緒にいた男を殺し
さらに、師匠をも殺し、その女のお市も手にかける。
師匠から盗んだ金で江戸へ出た杉の市。
評判高い塙保己市の下へ弟子入りしようとするが
品性を磨く事で盲人の地位を上げようとする保己市と
金の力で成り上がろうとする杉の市。
相容れない2人。
藪原検校に弟子入りした杉の市。
借金取りたてに才を発揮。
そして2度目の主殺し。
ついに検校の座に上り詰めるが•••
というお話。

3時間超のお芝居。
ほぼ出づっぱりの猿之助さん
6役こなした三宅健さん
何度裏切られても、杉の市に縋るお市を演じた松雪泰子さん
舞台上手に陣取り 進行役を務めた川平慈英さん 
皆さん熱演で、時の経つのが早かった。

私、観たのは夜の部で18時半開演。
渋谷駅に着いたのは22時前。
今年初めて、こんな遅い時間になりましたが
スクランブル交差点 山手線は、結構な人でした。
ちょっと心配です。

横山裕×松尾スズキ×大根仁 「マシーン日記」

2021-02-26 09:44:26 | 日記
シアターコクーンで上演中の「マシーン日記」です。
昨日書いた「ローズのジレンマ」同様 こちらも4人芝居。
1996年初演の松尾スズキ作品。演出は大根仁です。

出演は
アキトシ 大倉孝二
ミチオ 横山裕
サチコ 森川葵
ケイコ 秋山菜津子
です。

小さな町工場を経営しているアキトシ。
妻サチコと共に働いている。
弟のミチオは、ある事情があってプレハブ小屋に足を縛られて監禁されている。
彼には、かつてサチコを強姦した過去があり
今でも不倫関係が続いている。
そこに登場したのが、ケイコ。
彼女は、かつて体育教師で、サチコの中学時代に教えていた。
イジメにあっていたサチコを救ったこともある。
そんな4人が繰り広げる愛憎劇。

四半世紀前の松尾スズキ作品。
いや、グロいです。
ミチオとケイコのSEXシーン。
体位を変えて、延々繰り広げられるのですが
字幕で「後背位」「松葉崩し」•••など一々注釈がつくのは
思わず笑ってしまいました。

壊れた機械を見ると直さずにいられないミチオ。
自分の携帯を直してもらい
「私をあなたのマシーンにして」と絶叫するケイコ。
「ケイコとした体位を全部私にもして」とミチオにせがむサチコ。
ガソリンを撒き散らし小屋に火をつけるアキトシ。
ラストは、この4人が「オズの魔法使」になるという
松尾ワールド全開の作品。

還暦過ぎた私は、ついていくので精一杯でした^_^

大地真央&神田沙也加「ローズのジレンマ」

2021-02-25 09:42:05 | 日記
今日シアタークリエで千秋楽を迎える「ローズのジレンマ」です。
ブロードウェイの喜劇の王様 ニール•サイモンの作品。
大地真央が、かつての人気作家ローズを演じる。
大地さん 先日も、花總さんと この劇場でサイモンの
「おかしな二人 女性版」を演じたばかり。
サイモンづいています。

かつての人気作家•ローズ。
が、5年前、恋人だった やはり人気作家のウオルシュ(別所哲也)を亡くしてからは
頭の中の彼と会話するばかりで、原稿は少しも進まない。
浪費グセのあるローズ 今や破産寸前。
助手のアーリーン(神田沙也加)が、なんとかしようとするが
ローズのペンは進まない。
そんな時、ウオルシュが提案する。
クランシー(村井良大)という若い作家との
共同作業で、クランシーの書きかけの作品を完成させよう。
しかし、2人の作業は、うまくいかない。
どうなるローズ•••
というお話。

ニール•サイモン最晩年の作品。
若い頃の作品とは趣きが違います。
決して喜劇ではありませんが
ローズとアーリーンの関係など
胸打たれるシーンは、さすがニール•サイモンです。
そして、いつまでも美しさを失わない大地真央さん。
最後は、歌ってハッピーエンドでした。

大竹しのぶ&三谷幸喜「三谷のツボ」

2021-02-24 09:28:05 | 日記
渋谷スパイラルホールで行われた「三谷のツボ」です。
この時期だからこそできる事はなにかと考えたという
三谷幸喜構成•演出の作品。
「第一回 笑うリーディング」というサブタイトル。
1日2公演だけという とてもレアな公演。
スパイラルホールという小さな空間で、売られた席数も
半分だけ。
シス•カンパニーの番外公演です。
私は、シス•カンパニーweb会員の抽選に外れ
なんとか立見席で観てきました。

開演。
まずは三谷さんの挨拶。
続いて大竹さん登場。
三谷さんが選んだ5編の短篇を2人でリーディングする企画。
まずは3篇。
ジェームズ•サーバー「妻を処分する男」
アントン•チェーホフ「女の復讐」
グレアム•グリーン「慎み深い二人」
大竹さんの情感たっぷりのリーディング。
さんまさんが IMARUさんが子供の頃 大竹さんが絵本を読むと
感情移入が凄すぎて、IMARUさんが泣いてしまったというエピソード
思い出しました^_^

ラスト1本は、三谷さんの演出で
「カルパッチョを食べてお腹を壊した大竹さんが、便意を堪えながら、太宰治の走れメロスを読む」^_^
という企画。
その準備の間、三谷さんが自作の
「俺は、その夜 多くの事を学んだ」を朗読。

そして、大竹さん。
襲ってくる腹痛に、ある時は もの凄い早口で、ある時は小声で•••
客席大爆笑!
その客席に、柿澤勇人さんがいて、舞台にあがり 同じような経験がある
と言ったが為に、その再現をさせられてしまう^_^

カーテンコールは、大竹さんの「ヨイトマケの唄」
アカベラで朗々と。
盛りだくさんの90分でした。