プクプク日記 観劇 映画 落語 スポーツ観戦 読書の日々

今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

グレタ·ガーウィグが可愛い「マギーズ·プラン」

2017-01-31 13:02:24 | 日記
レベッカ·ミラー監督 脚本 グレタ·ガーウィグ主演の「マギーズ·プラン-幸せのあとしまつ-」です。
半年以上、恋人と付き合ったことがないというマギー。人工受精で子供を産み、シングルマザーとして育てることを決意します。そんな時、彼女が職員を勤める大学で、文化人類学者のジョン(イーサン·ホーク)と出会います。「小説家になりたい」2人の子供を持つジョンは、夢を打ち明け、2人は急速に接近します。ジョンの話から、彼が小説家になれない原因は、冷たい妻のジョーゼット(ジュリアン·ムーア)にあると、マギーは判断。ある夜、2人は結ばれ、ジョンは妻子を捨て、マギーの元へ。
3年の歳月が流れ、マギーは娘を持つ母親に。が、ジョンの小説は、未だ完成せず。夫婦仲も、すきま風。そんな時、ジョーゼットに会ったマギー。彼女の心が、まだジョンにあると知り、1つの計画を思いつきます。
雪のニューヨークなど、背景も素敵。何より、ちょっとおっちょこちょいなマギーを演じるグレタ·ガーウィグが可愛い。なぜ、こんな可愛くて、素敵な女の子が、恋愛半年しかもたないのか? 私なら、絶体離さないのに···と思いながら、マギーの奮闘ぶり観てました。

「もしもピアノが弾けたなら」・・・「ショパンに天使の歌声を」

2017-01-30 10:35:11 | 日記
有楽町の角川シネマで上映中の「ショパンに天使の歌声を」です。全く奇をてらわない作品で、好感持てました。
60年代のカナダの修道院が舞台の作品です。修道院が運営している音楽教育に重点を置いた名門女子校。が、新たに就任した総長は、経費がかかる、この学校にいい顔をしません。財政難の折から、廃校を考えます。校長のマザー・オーギュスティーヌは、この学校が命。なんとか存続させるために、マスコミや町の有力者の力を借りようとします。そんな時、校長の姪・アリスが転入することに。アリス なかなかの問題児で、旧態依然のこの学校に馴染めず、他のシスターたちと衝突を繰り返します。が、彼女には、天賦のピアノの才能がありました。オーギュスティーヌは、彼女にコンサートで賞を獲らせ、学校の存続を図ろうとします。そして・・・
バッハ モーツァルト ショパンなど、クラシックの名曲が次々と流れ、それ聞いているだけでも、心が和む作品です。それと、アリスを演じたライサンダー・メナードという子が、抜群に可愛いし、素晴らしい。パンフレット見たら、ピアニストとしても活躍中のようです。私、クラシックには全く疎いですが、ラスト ショパンの「別れの曲」を演奏するシーンは、心震えました。そしてそして、彼女の親友役・スザンヌを演じるエリザベス・トレンプレイ=ギャニオンもよかった。スザンヌ ちょっと吃音気味。実際の彼女もそうらしいのですが、そのスザンヌが、アリスのピアノに合わせて歌うシーン。「別れの曲」に詞をつけた「悲しみ」というシャンソンとのこと。これも、綺麗な歌声で素晴らしかった。
しかし、こういう映画観ると、いつもしみじみ思います。ピアノが弾けたらなぁ・・・

初めて読みました植草甚一「シネマディクトJの映画散歩 アメリカ編」

2017-01-29 10:22:21 | 日記
本の話が続きます。植草甚一さんの「シネマディクトJの映画散歩 アメリカ編」です。私、植草さんの本読むのは、初めてです。勿論、映画評などを読んだことはありますが、まとまったものを読むのは初めて。
この本に載っている映画、50年代のものが多く、さすがに、私、観ていないものが多い。が、例えば「欲望という名の電車」とか「七年目の浮気」とか観たことのある作品について読むと、その評の素晴らしさが分かります。
「欲望という名の電車」では、名匠エリア•カザン監督の演出法を「エモーショナル•リアリズム」という観点から捉え、マーロン•ブランド ヴィヴィアン•リーの演技を解説していく。また、「七年目の浮気」では、舞台版と映画版の演出の違いについて書いておられる。これ、当時のパンフレットに載った文章らしいのですが、当時のパンフレットというのは、読み応えあったんですね。
この本には、他にウィリアム•ワイラー ジョン•ヒューストンなどの名監督の作品について語られていますが、愛情溢れる評には、植草甚一さんのお人柄が表れているように思います。

後半俄然盛り上がる「ありふれた祈り」

2017-01-28 10:53:57 | 日記
今年になってからの私は、始発に乗って通勤するようにしています。ただただ、体力温存のため。で、電車のなかでは読書。自ずと、本を読む時間が増えております。
なわけで、「ありふれた祈り」 アメリカで幾つかの賞を受賞したという作品。文庫本で500ページ近い長編です。
1961年のアリゾナの田舎町が舞台。主人公は、13歳の少年フランク。父は牧師。母は芸術好き。姉には音楽の才能があり、なかなかしっかりした弟と、都合5人暮らし。アメリカやヨーロッパのこういう作品読んでいると、長いのはいいんですが、あまり本筋とは関係ないように思える、主人公一家の日常生活が、延々と書かれていることが多い。私、これがしんどいんです。もちろん、後で読み返すと、ここにつながっていたのかと思うケースもあるんですが、どうも冗長気味な作品が多い。この小説も、正直、途中までは、そのパターンでした。が、中盤、姉のアリエルが殺されたあたりから、物語は俄然盛り上がります。そこから、大いに楽しみました。また、うまかったのがタイトルのつけ方。これも、思わず「なるほど!」と得心しました。そういう意味では、飽きずに読みましたが、導入部には、ちょっと不満も残りました。

おふぃす300 「鯨よ!私の手に乗れ」

2017-01-27 11:45:18 | 日記
シアタートラムで上演中の「鯨よ!私の手に乗れ」です。渡辺えりの作品。私、彼女の作品観るのは久しぶり。劇団300時代は「げげげのげ」とか観てたんですけどね。東銀之助さんなんか思いで深いですね。
さて、「鯨よ!私の手に乗れ」ポスターをのんが手掛けてます。「あまちゃん」ファミリー結束固い!
今回は、木野花 久野綾希子 銀粉蝶ら、客演多数。なかなか豪華な舞台となっています。「若い頃、同じ劇団に所属していた役者たちが、昔上演するはずだった作品の稽古を始めたが、予期せぬ事件が」という宣伝文句に惹かれて観に行きましたが、やはり、渡辺えりの作品らしく、時空を超えて、あっち行ったり、こっち行ったり。正直、そういう作品は苦手なので、ただ、ボーっと観ていた部分もありました。また、客演陣に合わせて「青い鳥」調だったり、「ミュージカル」調であったり、「アングラ」調であったり、と、この辺りは楽しめました。なかで、久野綾希子の「私、アングラはイヤ」というセリフは受けた。
療養所が舞台のこの作品、劇中、認知症の母親を抱える家族が「あと2人死なないと、老人ホームに入れないの」と訴えるシーンがあるのですが、これは作者・渡辺えりの実体験ということ。今の日本、「保育園に入る」のも大変だけど、「老人ホーム」に入るのも大変なんだ。そんなことを、しみじみ考えさせてくれる作品でした。