ラジヘリ空撮

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フレーム改造大作戦・・・その1

2013-02-20 08:54:03 | マテリアル
現在日本中で、趣味や業務用の空撮に使用されている、もっともポピュラーなラジヘリとは、
一体どんな機種なのだろうか?


販売時期が長かった事も有って、チョット前迄ではJRGS260系が多かったと思うが、
良くも悪くも、それしか無かった・・・と言うのが大きな理由ではなかろうか?


最近では、JR260ZとかクエストネオキャリバーZG等があるのだが・・・
私の知る限りでは、それ程の数量が出回っていない様な気がしている。


現在国内メーカーから市販されている、これらの機体(JRGS260系を除く)は、
それなりに研究されていて、機体強度も向上しているので、使用頻度が少ない場合には
それ程問題になる事は無さそうだ。


但し、JR260Zは補強が祟って、カタログ上の全備重量は、7,800gと・・・
少々重過ぎるのである。

因みに・・・260GSRのカタログ上の全備重量は、6,600gであり、
方やクエストネオキャリバーZGは、更に軽量で6,000gである。


通常、業務用の空撮に使用する時の全備重量は、機体重量+雲台等で5,000gと言うのが
妥当な線だろうと思う。


すると・・・260Zの運用自重は、12,800gにもなってしまう。

方や・・・同じ条件でクエストネオキャリバーZGをみてみると、11,000gなので、
際立った軽さである。


但し、JR系の機体には、無駄なテールボディーなるモノが含まれているので、厳密に比較する場合には、
その分は差し引き、尾翼等を新たに追加する必要が有ると考える。


機体の全備重量が軽いと言う事は、エンジンに掛る負担も小さく同じサイズのベアリング等であれば、
掛る負荷が少なく耐久性も向上するので、一般的には良好な結果をもたらすだろうと考えられる。

但し、十分な機体強度及び耐久性が確保された上での事だと言う事を忘れてはいけないのだが、
性能面でも、クエストネオキャリバーZGはなかなか良く出来ており、以前大改修を請け負った
機体を飛ばして見た限りでは良好な操縦特性を見せた。


そんなクエストネオキャリバーZGなのだが、他社の機体販売価格よりも、少し高めに設定された
販売価格が影響しているのか?はたまたJRファンが多いのか?残念ながら私の周りには、業務で
クエストネオキャリバーZGを使用している会社が少ないのが現状の様だ。


この様に、現在国内で市販されている機体については、チョット位なら空撮に使用しても、
殆ど問題は発生しないと思われるのだが・・・問題は、販売期間が長かった為に、大量に市場に
出回っているJR製のGS260系の機体に付いてである。

この機体は、そこそこ軽量なのだが、当初230として販売されていた経緯も有って、フレーム剛性等に
問題を抱えていて、そのままペイロードを掛けようモノなら、メインギヤの欠損等幾つかの危険要素を
はらんでいるのである。(既に現行の260Zでは、それらの対策が施されている事を付け加える)


弊社では、この様な様々な問題について、新たにパーツを作ったりして改善してきたので、
年間200フライト以上させても、殆ど問題は発生しなくなった。

勿論それは、260Zが販売される前の事だったが・・・

昨年、ギリシャに持ち込んだ機体も、Voyagerをベースに、そんな改修をした機体の中の1機である。



そんなVoyagerを使用している空撮会社のUさんから、半年ほど前に・・・オートロクラッチが
壊れてしまってどうしようもない・・・のだが、何とかならないか?との相談があった。


弊社でも、この手の機体を使用しているので・・・面白そうだからやって見ようか?と言う話になった。


又、変な事を請け負ってしまったとの自戒もあったが・・・そこは探究心が上回ってしまったと言う事で有ろうか?

この処の天候不良で、毎日雪ばかり降っていて撮影処ではないので、意を決して「フレーム改造大作戦」と
銘打って改修に着手した。


次回から、リアルタイムで改修の様子をお伝えしたいと思っていたら、その話を聞きつけた他の業者からも
そのフレーム俺にもクレ・・・と言ってきた。

何処から聞きつけたのか?まだ影も形も無いと言うのに、プレッシャーが・・・。




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