車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

平福の川端風景 in 兵庫県佐用町

2023年10月10日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・兵庫県

千種川水系の佐用川、かって水運で賑わった佐用川と平行して続く旧街道沿いの石垣上に、連子窓と千本格子を持つ古い家並みが続きます。街道を一歩内側に入ると独特の景観を見せる川座敷と赤茶色の土蔵群が建ち並ぶ一画。「平福の川端風景」として、観光案内などでも数多く取り上げられ、一度は来たいと思っていた場所です。

真夏の日差しを受けて山々は濃い緑に、夏の青空に浮かぶ雲は白く輝いています。美しい風景と言うものは、春夏秋冬、どのような季節でも絵になるもので、たまたま二年後の春、同じ場所に立ち寄り、少し遠目から写した画像があるのですが、柔らかな桜の一群が山々を彩り、空の色も霞んで・・・それがまた、何とも美しいのです。

佐用川沿いに点在する土蔵や川座敷が川面に移りこむ姿は、絶好の被写体。
この時も、かなりの人が三脚を構えて、日差しが写るのを待っていました。
私たちにとっても、そんな写真は魅力ですが、そこまでの時間は割けません(^^;)

と言うことで、紹介できるのは特別素晴らしいショットではなく、普通に美しい川端の写真です(笑)

川端の画像が続きましたが、街道沿いの風景だって決して負けては居ません。卯建のあがる町並、かっては船屋敷があったと思われる倉庫、贅を尽くした門構え・・・歴史的な町並と言うのは、其処に居るだけで心をワクワクさせてくれます。

この屋敷は主を失ってどれほど経つのでしょうか?蔦に覆われかけた中二階の卯建に美しい鏝絵を見つけた時は、思わず心の中で歓声をあげました(笑)

江戸時代初期に築かれた利神城の城下町は、 一国一城令による利神城廃城のため城下町としての歴史はわずか30年と短かく、その後は陣屋や鳥取藩本陣が置かれる事となります。

その結果、この平福の地は、因幡街道最大の宿場町として発展をとげる事になるのです。また高瀬舟が坂越から千種川を遡って、佐用川の地へ海産物などを運び入れたことで商業が隆盛。佐用川沿い1.2km、300戸余りの家の約8割が、屋号のつく商人の町となりました。

地区の中ほどに建つ三年醤油の「たつ乃屋醤油本店」も、そうした商家の一つでしょうか。母屋のならびに建つ白漆喰の蔵の壁には「倉 曳 船」の文字がうっすらと読み取れます。

こちらの門は、1997年に鳥取藩の本陣跡に整備されたもので、陣屋門をイメージした木造本瓦葺きの建物です。白壁の門や回廊形式の塀が設けられています。

陣屋門の向こう、満開の桜に包まれるようにひっそりと鎮座されるのは「金刀比羅神社」。二年間の時を経て桜に包まれた姿もその時と変わる事無く、静かにそこに佇んでいます。

こちらの神域で御祭神の守護をされていた狛犬さんのユニークで愛らしいこと。初めて見つけた時は思わず顔を見合わせてガッツポーズをしたものです(笑)

佐用川に架かる橋を渡ると「平福駅」、おや!!折りよく電車「気動車」が入ってくる気配。急げばホームの電車「気動車」間に合うかも(*^^*)

訪問日:2010年8月8日&2012年4月14日

 


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4 コメント

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川端の土蔵 (まっち)
2023-10-10 16:49:07
維新後の鉄道敷設以前は日本の物資輸送の大半は舟運ですから、必然的に土蔵は川端になりますね。
でも都市整備や河川改修でそういった姿の多くは姿を消してしまった。
東京などは堀や川を埋め立てて高速道路に…
時代劇でも鬼平や雲霧などの盗賊ものを除けば表のお店は映しても荷揚げの裏側が登場することはまずない。
自分の趣味の立場に忖度した意見となりますが、現代の日本人の皆さんにはもっと川に注目していただきたい。
かつての輸送の主力が舟運であったことだけじゃなく、川に着目することで敷いては自分の防災行動にもつながると思うのですが。
ちなみに智頭急行は非電化ですのでやってくるのは「電車」ではなく「気動車」です。笑
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時代劇の川端 (tibineko)
2023-10-10 20:26:09
佐用町の川端、近江八幡の川端あたりが有名なロケ地でしょうか。

防災と川の関係、確かに重要な事ですね。
我が町も近くに大きな川があり、
万が一氾濫した場合に備えてのハザードマップが配布されています。
・・まず我が家迄水が届く事は無いでしょうが😓

そうか・・非電化なので「気動車」なのか!!
訂正していいですか?
     事後承諾宜しくm(_ _"m)
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由緒のある街 (onecat01)
2023-10-13 14:53:59
tibinekoさん。

 輸送手段が船から、鉄道、トラックと変わるにつれ、街の風景が変化していきましたね。

 川が利用されなくなると、鉄道、高速道路と整備されるようになり、賑わいを見せた街が廃れていきました。佐用川沿の立派な商家も、そうした町の仲間なのでしょうか。

 母の里の出雲に、一畑電鉄という鉄道があり、一両の車両が山間を走っていました。今もあると思いますが、母はその車両を電車と言わず、ガソリンカーと呼んでいました。昭和7年の開通と聞きますから、当時は電化できずガソリンで走っていたのでしょうね。

 懐かしく読ませていただきました。
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一畑電車 (tibineko)
2023-10-13 16:54:01
出雲市の「粟津稲生神社」に参拝した折
眼前を通りすぎる一畑電鉄に遭遇し、興奮しました。
https://blog.goo.ne.jp/tibinekosan/e/17b1e41bfa0dfef255618e8dba689598

千本鳥居と拝殿の間を走り抜ける黄色い車両。
写真はお粗末でしたが、電車に出会えたのはとても嬉しい出来事でした。
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