現代ゴルフの潮流
第一回、Navi について、
確かに、自動車につける道案内のナヴィは、便利で必需品になってきた。しかし、利用する人が、道を覚えなくなった慣習は、人間の道を記憶させる能力が、完全に失われつつあるのは、だれでも、そう思われるに違いない。機械が覚えていれば、運転をする人が、記憶する必要がなくなったのだ。そうなってくると、ナヴィなしには、車は、考えられない。
さて、車は、いいとして、ゴルフにはどうだろう。今日のアジェンダは、ゴルフコースにおけるナヴィである。目で追うべき距離をナヴィに頼るようになると、最初は、便利なのだが、距離を知る能力が落ちて、つまり、脳の感知能力が衰退し、運動神経を阻害し、ゴルフに支障をきたすようになるという訳である。
自分も、最初は、便利でいいと利用を楽しんできたが、100ヤード、60ヤード、40ヤードでも、計測器がないと不安にになってきた。直観力の低下と距離の判断が、だんだん低下してきて、ゴルフが落ち着かないのだ。
特にゲームでは、つかえないので、余計に、ブックを利用するほかはない。試合前に、計測器で、ブックに記録して行くわけだが、直観する自分の脳の働きが、劣化しているために、そのブックがないとゲーム運びが出来なくなっている。遅滞プレーの原因ともなる。
だから、読者諸氏には、計測器を使う便利さを知るのは、当然だが、まず、自分の感覚と目で、最初に、168ヤードか175ヤードかを直感ではじき出し、計測器と参照して、合致しているか、正確かどうか、感知能力が劣化しないように訓練しておくべきであろう。 40ヤードと50ヤードは、出来るだけ、歩測する癖をつけて、アプローチを磨くべきである。記者は、短足なので、1歩が90センチしかない。だから、50歩で、45ヤードを打てば正解なのだ。
一番困るのは、自分のル―テインで、計測器を見なければ、タイミングが取れなくなる習慣が付くと、もう、ゴルフにはならない。そのうちに、距離だけではなく、風、温度、気圧、などが計測器についてくるだろう。もう、ロボコンの時代になって、ゴルフが、スポーツではなくなる。記者は、計測器は、便利であるが、あまり、頼りすぎると、記憶する脳の装置が、故障すると考える。
カートになって,歩くことを重要視しなくなったゴルファー、距離を自分で感知しなくなったゴルファー、今、これでいいのか、楽しければ、いいのか、などなど、考えると複雑な気持ちになる。読者は、どう思われるか。記者は、間違っているのか。
現代ゴルフは、あまりに服飾されて、本来のゴルフを忘れているように思えてならない。