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ファイト一発!税理士イワサの社長応援ブログ

税理士の岩佐孝彦が社長に“元気”と“勇気”をお届けするブログです。

経営者にとっての「招き猫」とは?

2013年01月02日 | 日記
正月二日目。

「福」をわが身に呼び込むべく、巷は今、初詣シーズン。

「招き猫」がまさに重宝される時期。



ただ私たち経営者に必要なのは、

【惜福】

である。



惜福とは、明治の文豪 幸田露伴が著書「努力論」の中で
説いた言葉で、以下のように述べている。


「幸運に遭う人の多くは「惜福」の工夫のある人であって、

 悲運の人のほとんどは、その工夫のない人である。

 惜福とは、文字通り福を惜しむことで、自分に訪れた幸福の全てを
  
 享受してしまわず、後に残しておくという意味である。」


歴史においても、もし源義経に「惜福」の心があれば、悲劇の死を
迎えることにはならなかったと露伴は説いている。

確かに義経は壇ノ浦の合戦で平家を滅ぼした最大の功労者であった。

しかし、頼朝の許可を得ることなく、官位を受けた行為に「惜福」
の精神が欠けていたと指摘している。



私たち経営者にとって「惜福」とは何を意味するのか?

一例を挙げれば、


▼【個人】 よりも 【法人】


惜福は、倹約とは違う。

花実を十二分に咲かせ、実らせれば、樹は疲れてしまう。

ただ七分や八分なら、花も大きく、実も豊かで、
なおかつ樹は疲れない。

そうすれば、来年以降も花が咲き、実がなる。



これは税金面にも当てはまる。

ともすれば、経営者は会社のお金を最大限、個人に
取り込もうと考えがちである。


ただ税金面でも「惜福」の精神を持つと有利になる。


なぜなら、個人にかかる「所得税」が【増税】路線まっしぐら
なのに対し、「法人税」は、国際競争力の観点から【減税】の
方向であるからだ。


日本の97%を占める中小企業の場合、会社と社長個人は
表裏一体であるが、


▼個人より会社で税金を払った方が有利


この図式は今後の税制の方向性からみても、ますます強くなる。


会社で稼いだ目の前の利益の全てを、社長が個人として
敢えて取りに行かないこと。

これは社長に【自己犠牲】を強いるべしという話ではない。

あくまでわが身に福を呼び込むための【惜福】なのだ。

そして、これが経営者にとっての「招き猫」を意味する。

「福」とは一体何なのか?

年始の今だからこそ、真剣に考えてみたい。







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