
経営の神様と言われた松下幸之助氏はかつて【ダム経営】という考え方
を提唱したことは有名な話である。
川にダムをつくり、水を貯め流量を安定させるがごとく、安定的な経営
を常に心がけるべし。
幸之助氏が中小企業の経営者向けの講演でこうお話したところ、参加者
から質問が出た。
「では、どうすればダム経営を実践できるのですか?」
すると、幸之助氏は、
「そんな方法は私も知りませんのや。
知りませんけども、ダムを作ろうと思わんとあきまへんなあ。」
と答えたという。
一見答えになっていないように見えるが、“ダムに水を蓄えるがごとく”
内部留保を蓄積しておくことはそれだけ難しい。

ただ幸之助氏が言いたかったのは、
「意志あるところに道あり」
まずは【ダム経営】を志すべしということ。

今日のような非連続の時代においては、
ただかつての高度経済成長時代以上に、
未来に明るい夢を描くと同時に、
何が起きても当面の間、持ちこたえられるだけの蓄えをつくっていく
ことを強く、強く、意識せねばならない。

文字通り明日何が起きても不思議でないとの危機感を持っておく必要
がある。
では「ダム経営」を具体的に推し進めるにはどうすればよいのか?
『スタンフォードの自分を変える教室』(大和書房)の中にそのヒントあり。
行動経済学者のハワード・ラクリンの興味深い学説が紹介されている。
▼ある行動を変えたい時、その行動自体を変えるのではなく、
日によってバラツキが出ないように注意する
例えば、タバコを吸うなら「毎日同じ本数」を吸うよう喫煙者に指示すると、
タバコの量を減らせとは言われていないにもかかわらず、なぜか喫煙量が
減っていくそうだ。
ラクリンによれば、この方法が効果的なのは、
「明日からちゃんとやればいいや」
という言い訳ができなくなるからだ。
今日タバコを一本多く吸えば、毎日同じ本数を吸う決まりなので、
明日も一本多く、その次の日も、またその次の日も、一本多く吸い
続けることになる。
そうなると、タバコの一服に重みを感じるようになり、ひいては一本の
タバコが長い期間に体に及ぼす影響をいたずらに無視できなくなる。
ポイントは、日によって行動にバラツキが出ないようにすること。

これを会社のキャッシュフローに置き換えると、こうなる。
▼お金の流れを変えたい時、自動的に毎月蓄えができるような仕組み
を通じ、内部留保にバラツキが出ないよう注意する
例えば、社長個人で“ダムに水が貯まるがごとく”蓄えをしていくなら、
▼小規模企業共済
がよいだろう。
これは独立行政法人の中小企業基盤整備機構が運営する公的制度。
「経営者の退職金制度」として有利な設計になっている。
▼入口(加入時)… 会社役員なら原則OK
▼プロセス(加入期間) … 全額所得控除OK
▼出口(解約時) … 税法上「退職所得」扱いOK
仮に個人で一般の生命保険に加入しても、年間4万円の所得控除のみ。
(平成24年1月以降の契約の場合)
この制度は毎月の掛金の範囲が月額7万円(年間上限84万円)に
なっているが、
年収2000万円を超え、所得税&住民税の計50%の税率に達して
いる経営者なら、
★掛金84万円×50% = 42万円
の税効果が得られる。
そうして手取り効率を高めながら、将来解約金を受け取ったとき、
日本の税制で最も優遇されている退職所得扱いで受け取れるのだ。
まさに【ダム経営のツール】として活用できる。
【社長のお金はエゴではなく、会社を守る最後の砦】

なお、これはあくまで社長個人の話だが、会社における【ダム経営の
ツール】として同じ公的制度で、
▼中小企業倒産防止共済
がある。
できる経営者は何事も【仕組み】を作るのが上手い。
「今はとても余裕がないけど、一発大きなビジネスが当たって大きな入金が
将来あったときに「ダム経営」をしていきたい。」
そうやって将来に先延ばしにしていたら、いつまでたってもダムに水は
貯まらない。
ダム経営を実践するには、
▼意志あるところに道あり
から始まるが、
究極的には【意志】の力に頼らず、【仕組み】の力を借りるのだ。
そうすれば、社長はお客様第一主義で本業に集中するだけで、自動的に
ダム経営に近づけるシステムを手にできる。

今日も社長業を楽しみましょう。
を提唱したことは有名な話である。
川にダムをつくり、水を貯め流量を安定させるがごとく、安定的な経営
を常に心がけるべし。
幸之助氏が中小企業の経営者向けの講演でこうお話したところ、参加者
から質問が出た。
「では、どうすればダム経営を実践できるのですか?」
すると、幸之助氏は、
「そんな方法は私も知りませんのや。
知りませんけども、ダムを作ろうと思わんとあきまへんなあ。」
と答えたという。
一見答えになっていないように見えるが、“ダムに水を蓄えるがごとく”
内部留保を蓄積しておくことはそれだけ難しい。

ただ幸之助氏が言いたかったのは、
「意志あるところに道あり」
まずは【ダム経営】を志すべしということ。

今日のような非連続の時代においては、
ただかつての高度経済成長時代以上に、
未来に明るい夢を描くと同時に、
何が起きても当面の間、持ちこたえられるだけの蓄えをつくっていく
ことを強く、強く、意識せねばならない。

文字通り明日何が起きても不思議でないとの危機感を持っておく必要
がある。
では「ダム経営」を具体的に推し進めるにはどうすればよいのか?
『スタンフォードの自分を変える教室』(大和書房)の中にそのヒントあり。
行動経済学者のハワード・ラクリンの興味深い学説が紹介されている。
▼ある行動を変えたい時、その行動自体を変えるのではなく、
日によってバラツキが出ないように注意する
例えば、タバコを吸うなら「毎日同じ本数」を吸うよう喫煙者に指示すると、
タバコの量を減らせとは言われていないにもかかわらず、なぜか喫煙量が
減っていくそうだ。
ラクリンによれば、この方法が効果的なのは、
「明日からちゃんとやればいいや」
という言い訳ができなくなるからだ。
今日タバコを一本多く吸えば、毎日同じ本数を吸う決まりなので、
明日も一本多く、その次の日も、またその次の日も、一本多く吸い
続けることになる。
そうなると、タバコの一服に重みを感じるようになり、ひいては一本の
タバコが長い期間に体に及ぼす影響をいたずらに無視できなくなる。
ポイントは、日によって行動にバラツキが出ないようにすること。

これを会社のキャッシュフローに置き換えると、こうなる。
▼お金の流れを変えたい時、自動的に毎月蓄えができるような仕組み
を通じ、内部留保にバラツキが出ないよう注意する
例えば、社長個人で“ダムに水が貯まるがごとく”蓄えをしていくなら、
▼小規模企業共済
がよいだろう。
これは独立行政法人の中小企業基盤整備機構が運営する公的制度。
「経営者の退職金制度」として有利な設計になっている。
▼入口(加入時)… 会社役員なら原則OK
▼プロセス(加入期間) … 全額所得控除OK
▼出口(解約時) … 税法上「退職所得」扱いOK
仮に個人で一般の生命保険に加入しても、年間4万円の所得控除のみ。
(平成24年1月以降の契約の場合)
この制度は毎月の掛金の範囲が月額7万円(年間上限84万円)に
なっているが、
年収2000万円を超え、所得税&住民税の計50%の税率に達して
いる経営者なら、
★掛金84万円×50% = 42万円
の税効果が得られる。
そうして手取り効率を高めながら、将来解約金を受け取ったとき、
日本の税制で最も優遇されている退職所得扱いで受け取れるのだ。
まさに【ダム経営のツール】として活用できる。
【社長のお金はエゴではなく、会社を守る最後の砦】

なお、これはあくまで社長個人の話だが、会社における【ダム経営の
ツール】として同じ公的制度で、
▼中小企業倒産防止共済
がある。
できる経営者は何事も【仕組み】を作るのが上手い。
「今はとても余裕がないけど、一発大きなビジネスが当たって大きな入金が
将来あったときに「ダム経営」をしていきたい。」
そうやって将来に先延ばしにしていたら、いつまでたってもダムに水は
貯まらない。
ダム経営を実践するには、
▼意志あるところに道あり
から始まるが、
究極的には【意志】の力に頼らず、【仕組み】の力を借りるのだ。
そうすれば、社長はお客様第一主義で本業に集中するだけで、自動的に
ダム経営に近づけるシステムを手にできる。

今日も社長業を楽しみましょう。