ファイト一発!税理士イワサの社長応援ブログ

税理士の岩佐孝彦が社長に“元気”と“勇気”をお届けするブログです。

起業ブームを考える

2006年04月10日 | 経営の話
先日、私の経営する会計事務所に1通のメールが来た。
送信者は、某有名国立大学の工学部3回生の学生。


将来、起業を考えている。そのために、会計・財務の勉強をしたい。
御社のホームページを見て、大変興味をもった。
よって、御社で働かせて頂きたい。


メールの内容はこんな感じであった。

結局、今は会計事務所勤務経験者しか募集していないという理由で、
丁重にお断りさせて頂いた。

それにしても、時代は変わったなあと改めて感じた。

私が大学生の頃の大きな価値観の流れはこうだった。

いかに一流企業に就職して定年まで無事に勤め上げることができるか。

ただ近年はほんとに様相が変わってしまったようである。

東大や京大の学生でもここ3年は国家公務員や老舗の大企業への就職率がかなり
低下し、起業を目指す学生が急増しているそうだ。

大手書店に行けば、起業関係のノウハウ本が所狭しと並んでいる。

「1円起業」「週末起業」「シニア起業」…

こんな活字が踊る、空前の起業ブーム。

5月1日施行の新会社法により、「誰でも社長時代」はますます加速するだろう。

歯科医院の業界でもまさに開業ラッシュである。

歯科医師の免許をもった人材が増える流れの中で、歯科医院がどんどん乱立している。

ついに歯科医院の数はコンビニの数を上回った。


優秀な人材が起業家精神をもって、どんどん会社を立ち上げてくれることは、
ほんとに喜ばしい。

日本経済に大きなプラス効果をもたらすだろう。


しかし、起業するというのは実際それほど甘くない。

会社を立ち上げても、10年後に生き残っているのは、ほんの1割にも満たない
そうだ。

つまり、90%以上の会社は10年後には存在していないのである。

こういうことを考えると、「会社は簡単につくれて、簡単につぶれる」と言える
のかもしれない。

ビジネスを成功させるために何といっても大切なこと。

それは、顧客を見つけ出す力だ。これがないと何も始まらない。

しかし、これだけでもビジネスは維持できない。

顧客との関係を維持していく仕組みも必要だし、もう一つ大切な条件がある。

それは、金持ちビジネスの仕組みがあるかということだ。

金持ちビジネスとは「収入先もらい・仕入れ後払い」である。

売上の回収条件も含め、ビジネスモデルが構築できるか。


昨日、阪神タイガースの金本選手が世界新記録を樹立した。

連続フルイニング出場904試合。

ここまで継続できるというのは、ほんとにスゴイの一言に尽きる。

いずれにせよ、ビジネスで成功し、それを継続させるには一筋縄ではいかない。

それでも、起業することは夢とロマンがある。

起業家を目指す皆さん、頑張って下さい!



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