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子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

大阪で教科書問題にとり組む市民運動の交流ブログ

大阪市議会に教科書採択区の複数化を求める陳情書を提出

2018-03-14 19:35:08 | 大阪市の教科書問題
2016年12月、大阪市議会教育子ども委員会で「採択地区の複数化」を求める陳情書が採択されました。
しかし、大阪市教育委員会は、今年1月の教育委員会議で、2018年度中学校道徳教科書採択の採択区を1つとする決定をしました。
明らかに議会無視の決定です。

私たちは、改めて大阪市議会に「採択地区の複数化」を求める陳情書を提出しました。

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        大阪市の教科書採択区の複数化を求める陳情書
平成 30 年 3 月 1 日
大阪市会議長 山下 昌彦 様
子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会

[陳情趣旨]

大阪市の採択区を 1 区から複数区にすることにつき、平成 28 年 12 月7日の大阪市会教育こど も委員会においては、私たちの「採択地区を現在の 1 区から複数区へと変更することを求める陳 情書」を採択していただきました。
 複数区への変更が必要な理由として、平成 26 年度に採択区が 8 区から 1 区に変更され、大規 模化されたため、採択が教育現場の意向から遠ざかり、「大阪市内 24 区のすべてを特定の教科 書会社が総取りできることになり、教科書会社や印刷会社が莫大な利益を奪い合う不正の温床を 醸成してきた面があり、教科書アンケートをめぐる不正もその一つであった」と指摘いたしまし た。
また平成 29 年 3 月 3 日に出された外部監察チームの報告書でも、「大阪市の教科書採択が地区で行われることとなった結果、大阪市で中学校教科書として採択されると、1 種目につき年 間約 18,000 部強の発行が可能となり、かつ、それが原則として 4 年間継続することになる。そ うすると、教科書発行者においては勿論のこと、その印刷者にとっても、採択されるか否かは業 績上、大きな影響を及ぼし得ることとなる」と指摘され、1 地区にされたことによる問題性が明 らかにされました。
それらをうけて、昨年 5 月 9 日の教育委員会会議で山本教育長は「来年度以降の採択について は、学校現場の意見や市会での議論、外部監察チームの報告書、1 地区から複数区に戻すことの メリットとデメリット等を踏まえ、丁寧に議論を進めてまいりたい」と説明していました。
と同時に山本教育長は、昨年の小学校道徳教科書の採択については、「採択地区については大 阪府教育庁の決定事項であり、府との事務的な調整も必要なことから、今年度の小学校の道徳の 教科書採択においては採択地区を変更することは日程的に不可能な状況である」ことを理由に、 昨年度の採択に限って一地区採択とする臨時の措置をとりました。
ところが本年 1 月 10 日の教育委員会会議においては、これまでの流れをすべて無視し、「平 成 31 年度使用教科用図書(中学校「特別の教科 道徳」)の採択地区を 1 採択地区とする」こ とが、新たに決められました。
ことここに至っては、教育委員会は、議会におけるこれまでの決定を無視し、外部監察チーム の意見を軽視し、さらにその後の議論を反故にしていると言わざるをえません。
教育委員会は昨年の 5 月以降、採択区の複数化について、はたして「丁寧に議論を進めて」こ られたでしょうか。昨年の議事録を見る限り、そのような議論はありませんでした。
採択区が大きいほど教科書会社や印刷会社などによる不正の温床になりやすいこと、学校現場 や地域・子どもの実情に合わない教科書が採択される可能性があることなど、デメリットは何ら 克服されてはいません。したがって、来年度の小学校教科書採択から、採択区を 1 区から複数区 に変更してくださるよう、強く要望いたします。

[陳情項目]

来年度の小学校教科書採択から、大阪市の教科書採択地区を 1 区から複数区に変更してください。

1月10日、大阪市教育委員会議の傍聴報告

2018-01-11 22:53:34 | 大阪市の教科書問題
1月10日、大阪市教育委員会会議で、今年の中学校道徳教科書採択は、昨年同様大阪市全体を1区として採択すると確認されました。

結果については予想されたことでしたが、ひどいのはその理由付けでした。昨年5月の教育委員会会議では2017年の小学校道徳教科書採択の後に、採択区の複数化について検討に入ると明言していました。ところが今回は複数化については一言も触れず、陳情書や外部監察チーム報告が指摘していた1区の問題点は、昨年すべて克服された、1区によって転校問題などのメリットもあるといって、中学校道徳教科書採択も1区採択にするとされたのです。林委員などは率先して自分も1区がいいと思うとお先棒担ぎをしていました。

そもそも教育委員会事務局は複数化については、今年9月の都構想の住民投票まで待ってほしいと議員を説得していたにもかかわらず、今日の理由付けでは今後もずっと1区でいく可能性が出てきました。

採択区が1区である限り、大量の採択を狙って不正の温床になります。われわれの取り組みによって昨年は育鵬社やフジ住宅のような不正がなかっただけです。

この大阪市教育委員会のペテンとモラロジー後援問題について追及する交渉の日程を現在調整中です。決まりましたらすぐお知らせしますので、多くの皆さんのご参加をお願いいたします。

1/10大阪市教育委員会議で教科書採択区の複数化が議論!傍聴をお願いします!

2018-01-06 11:56:52 | 大阪市の教科書問題
■大阪市の教科書採択は、2015年から1採択地区に統合されました。
その結果、大阪市では、育鵬社歴史・公民が大量採択される結果となりました。
採択区の統合は、現場の声を聞く丁寧なシステムを壊し、トップダウンでの採択を可能としました。
私たちは、採択区の複数化を求めて大阪市議会に陳情書を提出していたところ、
2016年12月7日、大阪市議会教育子ども委員会で採択されました。
その後、2017年5月の教育委員会議において、
山本教育長は、小学校道徳採択には間に合わないが、採択後は複数化について具体的な検討に入ると、
答弁していました。
私たちは、2017年11月11日付けで、再度採択区の複数化を求める要望書を提出していました。

■2018年1月10日の教育委員会議でこの問題が議論されることになりました。
教育委員会に問いあわせると、
「中学校採択に間に合わないから引き延ばすことはない」
と、発言しました。
維新の会は、大阪都構想の住民投票をこの秋にも狙っています。
また自民・公明が進める総合区構想もあります。
従って、彼らの発言からは、大阪都構想・総合区の行方を見て決める
ことを「決める」可能性もあります。

■私たちは、今年の中学校採択に間に合うように、採択区を複数化することをあくまでも求めています。
1月10日の教育委員会でどのような議論がされるか注目しています。
会議の内容に即して、大阪市教委交渉も考えています。
傍聴できる方は是非、お願いします。

■大阪市 第1回教育委員会会議
□日時 1月10日(水)午後3時30分~
□場所 大阪市役所 屋上会議室(地下鉄・京阪「淀屋橋」)
□議題 「平成31年度使用教科用図書(中学校「特別の教科 道徳」)の採択地区について」 など
□傍聴受付 屋上会議室前で午後3時から。定員10名。