塩哲の色即是空

私の日常の活動状況を飾り気なく、素のままで表現する。

Weekendの麺処巡り 池之端 松島は隠れ家

2008-01-26 13:26:15 | 拉麺_08
 2003年12月に創業された「池之端 松島」、先日の1月
13日に根津界隈を訪れた時、気になっていたお店である。
その日は日曜で定休日、路地の中程にある麺処なので、何か
目印でもないと見過ごしてしまうスポットにひっそりとたた
ずんでいる。そんな風情が、麺処巡りをしている者にとって
は、強く引きつけてくれる要素の一つなのである。
 必ず訊ねなくてはという願望が、毎日のようにフツフツと
湧いてくるのを繰り返していた。で、出直して本日伺うこと
となった。東京メトロ・千代田線の根津駅で2番で下車、不
忍池の脇を通る不忍通りから右に入る路地に向かえば、その
お店はある。
 「池之端 松島」は、マンションの一階にあり、こんな処
に拉麺店があるなんて、よほど好きでないと判らない。
 注文したのはネギ塩750円、多加水のほとんどストレート
に近くモッチリとしたいい麺だ。これに鶏ガラと煮干し、野
菜のあっさりとした塩スープがあう。少し胡麻油が強いよう
だが、ネギに絡められて強烈な刺激は、峻烈で淡麗なすがす
がしい気持ちにさせてくれる一杯。
 お酒も数種類用意され肴もあり、夜に伺うのも一考だ。

池之端 松島
台東区池之端2-7-5   03-3824-3151
11:30~14:30、18:00~22:30 祝日~21:00
日曜定休日


Weekendの麺処巡り べんてんで平打ち麺

2008-01-26 13:19:51 | 拉麺_08
 築地市場からの帰り、某所で麺処巡りのレポをアップして、
さて、どこへ向かおうか。早起きした朝は、時間も余裕でた
っぷりとある。定点行動の街巡りは明日に廻し、もう一軒、
麺処におじゃましよう。
 気が付くと、高田馬場に到着。先週行けなかった「べんて
ん」へ向かう。今回は味覚の再確認をしておきたかった。
 舌で味覚を感じるのは、「甘、酢、苦、辛、鹹」(鹹=かん、
かん水の“鹹”塩辛いこと)五味がある。
 甘は舌の端、酢は舌縁の中程、苦は舌根で、鹹は舌の全体
でそれぞれ感ずるのだそうだ。この内の辛は、舌の痛覚を刺
激するので、舌で味を感じる部分ではないとのこと。そうそ
う、この頃では、この五味に「旨味」という一味が加わると
いう。“いける味”ともいうそうだ。
 べんてんの塩拉麺は、ストレートに塩を感じるのではなく、
はんなりと塩気をもたらしてくれる旨さで、先ほどの薀蓄、
つまり塩気を舌全体で味わうからなのだろう。拉麺に限らず、
塩味の食品は舌の全てで味わうと、その滋味がほのかに伝わ
ってくるというものだ。
 並びの待ち時間もなんのその、入店して塩拉麺麺少な目
800円を注文。本日は、野菜炒めに味玉がサービス。それ
に評判の幅広の平打ち麺がトッピングされた。田中光勝店
主に伺うと「製麺機で伸ばした生地を、包丁で切ったもの
で、機械の歯のように揃わないところが逆に面白い。つけ
麺で食べると旨いョ」などとおっしゃる。つけ麺の方は、
もう少し暖かくなってから、頂くとしよう。
 本日の塩、舌全体で頂き、旨さを再確認できた。


Weekendの麺処巡り やじ満の牡蛎

2008-01-26 06:45:23 | 拉麺_08
 深々と底冷えのする今日この頃。こんな日は鍋物が恋しく
なる。しかし、朝から鍋もなあ・・・。こんな日こそ、ホカホカに
してくれる一杯がある。それを賞味するには、早起きが肝心。
いや、早く起きなくても、昼までに伺えばいいわけだけれど、
やはりここは活気のある喧噪現場を眺め、それを肴に熱燗でも、
いやいや、一杯の麺を啜るのが良いんだな、これが。
 そこで、目指したのが築地場内。
寿司でも、天麩羅でも、鰻もある。フライもあるし洋食店もあ
る。しかし、伺うところは「やじ満」だ。熱熱、ホクホク、プ
リプリの海のミルク・牡蛎を、スープと麺で頂きたい。
 築地に伺った時は、必ず場内の市場を一廻りしてみる。大き
なセリは終了しており、喧噪感はなりを潜め、黙々と生鮮魚介
類が何処へか運ばれていく。料亭か割烹旅館か、五つ星ホテル
か、ミシュランから三つ星を頂いたレストラン、ビストロ、そ
れともバール・・・、ひょっとすれば市井の魚屋だろうか。
 さて、やじ満に入店、元気よく迎えられる。すでに顔を覚え
られているのだろうか、私が注文する前に接客のお姉さんは厨
房に向かって“牡蛎拉麺、麺カタで”と甲高い声が飛ぶ。私は
席に着くなり頷くだけで済むのである。
 こちらのお店は、前払いでも良いし後払いでも良い。私はこ
こではオーダーすると、すぐに支払い精算することにしている。
食べ終えて店を後にする時、サッと出られるのがスマートで良
いじゃないか。
 牡蛎拉麺900円、食後の感想はいつもどおり、至極満面の
笑顔で厨房に向かって“ごちそうさま! 美味しかった”の言
葉を残して退席した。

「街を巡る」鴎外の散歩道「三四真地蔵尊」

2008-01-26 03:43:42 | 街を巡る
 天心宅跡からさらに南下すると、東側に開けた広場が現れた。
まだ造成した間近のようで、枯れた芝生が根付いていない。
この広場の奥にパトロールの区の公用車(一見パトカーのよう)
が駐車していた。まだ9時前である。怪しいオッさんが町内を
ウロウロしているのだから、私はマークされたようだ。やまし
いことは一切無いので、根津方面に向けて歩き出した。
 すると、まだ新しいプチ公園が目についた。その中に、地蔵
さんを祀った小さな祠がある。これが、「三四真地蔵尊」。
太平洋戦争末期の昭和20年3月4日、午前8時40分頃、小雪が
舞う谷中地区は、アメリカの戦闘爆撃機・B29の空襲放火を受
け、死傷者500名、全半壊家屋200戸の被害を受けた。
 その悲惨な戦争が終わり、昭和23年、当時の三崎町、初音
4丁目、真島町の有志により、戦災死者の霊を供養するため、
この地蔵尊が建立されている。そんな悲しい物語を背負ってい
るお地蔵さんだ。
 ところで「三四真」“み・し・ま”とは、先ほどの3つの町
名から、それぞれ一字ずつ取られてつけられた名前である。
(台東区谷中3丁目7番地1番)