今年の7月、滋賀県が「歴女ブロガー」を募集した。朝日新聞(4/7付夕刊)によると《近江の旅PR、歴女が助太刀 ブロガー募集へ 魅力発信役、県が新事業》《戦国武将らに思いを寄せる「歴女(れきじょ)」を全国から招き、インターネットを使って魅力を発信してもらう新事業に滋賀県が乗り出す。同県は織田信長の居城・安土城跡、石田三成の佐和山城跡など戦国史跡の宝庫だが、旅先としての人気はいま一つ。歴女たちの発信力に期待を寄せる》。
《滋賀には、織田信長、徳川家康の連合軍が、浅井長政、朝倉景健と戦った姉川古戦場跡、比叡山延暦寺など名高い名所旧跡が多い。国宝、重文の指定件数は東京、京都、奈良に次ぐ全国4位だ。しかし、「日経リサーチ」の2008年の調査では、47都道府県のなかで滋賀県を訪れたいと答えた人数は40位だった》。
《しかし、最近の戦国ブームで変化が起きている。石田三成が生まれたとされる同県長浜市石田町の出生地跡に立つ「石田会館」には20代中心の若い女性たちがやって来て、例年800人程度の来館者が、昨年は約3500人に膨れあがった。インターネット上で身辺雑記などを公開する個人のブログにも、滋賀の戦国史跡を紹介する文書も登場するようになった。そのうえ、2011年にはNHK大河ドラマで近江の戦国大名・浅井長政の娘が主役の「江(ごう)」も放送される》。
《このため、滋賀県は「近江路・歴女ブロガー旅紀行による情報発信事業」と銘打ち、ブログに旅行記を書いてくれる50人を秋までに全国から募集する。歴女に滋賀県内を巡ってもらい、観光客誘致に一役買ってもらおうと考えた。1泊2日の旅行プランを提出してもらい、入選者に上限3万円の往復交通費を支給する。彦根城や三井寺など観光名所も特別割引で見学でき、宿泊先のホテルもブログで紹介すれば無料になる》。
《滋賀県では昨年5月、新型インフルエンザが流行した影響で、約100校、約1万7千人の小中高校が修学旅行をキャンセルし、観光業は大きな打撃を受けた。県の担当者は「全国の歴女が滋賀の魅力を発信してくれる。後押ししない手はない」と話している》。
関西で修学旅行先といえば、まずは京都。たいていの学校は京都2泊を希望するそうだ。しかし「なかなか宿が押さえられないので、1泊は滋賀か奈良に泊まる、というケースが多いです」と聞く。積極的に行きたい旅行先ではないのだ。だから、ブログで情報発信してもらえるというのは、とても有り難いことなのだ。
私の職場のY嬢は、戦国武将ファンの歴女である。彼女のパソコンのスクリーンセーバーは、さる武将が拝んでいたという明王像である。九度山町(和歌山県)の真田祭りにも、たくさんの若い歴女が訪れていた。なお滋賀県は「歴女」を前面に押し出しているが、男性(歴士)でも応募できる。
※ブロガーの募集サイト(JTB)
http://jtbwallet.jp/special/shiga/
果たして、どれだけの「歴女ブロガー」が集まるのか、興味津々だった。その結果が昨日(9/1)の日本経済新聞(近畿経済面)に載った。《「歴女ブロガー」、アイドルら50人、滋賀県、モニター募集で》《滋賀県は募集していた「近江路・歴女ブロガー旅紀行」のモニターに、歴史に詳しいアイドル「歴ドル」として知られる美甘子さんと小日向えりさんを含む50人(女性39人、男性11人)を選んだ。戦国時代を中心とした歴史が好きな「歴女」「歴士」として滋賀県に招待し、ホームページに旅行記を書いてもらう》。
《モニターには20~40歳代を中心に女性208人、男性56人の合計264人が応募。東京都や神奈川、埼玉県など首都圏と大阪府が目立った。織田信長ゆかりの安土城や、来年のNHK大河ドラマのテーマとなる浅井三姉妹ゆかりの湖北を自転車で回るコースなどを希望する人が多かった》。
《県観光交流局は「応募は予想の2倍以上」と喜ぶ。ブロガーには滋賀までの往復交通費と1泊2食の宿泊費を補助し、9月下旬~10月中旬に県内を旅行してもらう》。
※滋賀県のホームページ
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/fb01/20100831.html
競争率が5倍を超えたとは、スゴい。県のHPによると選考の基準は《応募者のブログを閲覧し、(1)更新度(ブログ更新間隔)、(2)歴女度(歴史内容記載の度合い)、(3)人気度(コメントの数、閲覧数)を総合的に判断し、参加者を決定》とあった。こんな人気ブロガーが一斉に滋賀県の魅力を発信してくれるとは、頼もしいことである。
これはぜひ、奈良県もマネしてもらいたい。昨今の仏像ブームで、「仏女(ぶつじょ)」や「仏(ぶ)っちゃん」(吉田さらさ女史の造語)は多い。仏像ガールさん 、モデルのはなさん、漫画家の柴門ふみさんなど、著名人の仏像ファンもたくさんいらっしゃる。みうらじゅん、いとうせいこうも大活躍中だ。
特に1300年祭の今年は「奈良大和路 秘宝・秘仏特別開帳」で、スゴい仏像が特別開帳されているので、話題はいっぱいある。私のような素人でも、ケーブルテレビ局からお声がかかるほどなのだ(「奈良の秘仏めぐり」は、阪神電鉄沿線の「ベイ・コミュニケーションズ」でも再放送されるそうだ)。
「仏女ブロガー」募集で奈良の観光振興を、というアイデアはいかがだろうか、奈良県庁観光交流局さん!
※トップ写真は伝香寺(奈良市)の重文・地蔵菩薩立像。左は西山明彦(みょうげん)住職。3/23撮影
《滋賀には、織田信長、徳川家康の連合軍が、浅井長政、朝倉景健と戦った姉川古戦場跡、比叡山延暦寺など名高い名所旧跡が多い。国宝、重文の指定件数は東京、京都、奈良に次ぐ全国4位だ。しかし、「日経リサーチ」の2008年の調査では、47都道府県のなかで滋賀県を訪れたいと答えた人数は40位だった》。
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《しかし、最近の戦国ブームで変化が起きている。石田三成が生まれたとされる同県長浜市石田町の出生地跡に立つ「石田会館」には20代中心の若い女性たちがやって来て、例年800人程度の来館者が、昨年は約3500人に膨れあがった。インターネット上で身辺雑記などを公開する個人のブログにも、滋賀の戦国史跡を紹介する文書も登場するようになった。そのうえ、2011年にはNHK大河ドラマで近江の戦国大名・浅井長政の娘が主役の「江(ごう)」も放送される》。
《このため、滋賀県は「近江路・歴女ブロガー旅紀行による情報発信事業」と銘打ち、ブログに旅行記を書いてくれる50人を秋までに全国から募集する。歴女に滋賀県内を巡ってもらい、観光客誘致に一役買ってもらおうと考えた。1泊2日の旅行プランを提出してもらい、入選者に上限3万円の往復交通費を支給する。彦根城や三井寺など観光名所も特別割引で見学でき、宿泊先のホテルもブログで紹介すれば無料になる》。
《滋賀県では昨年5月、新型インフルエンザが流行した影響で、約100校、約1万7千人の小中高校が修学旅行をキャンセルし、観光業は大きな打撃を受けた。県の担当者は「全国の歴女が滋賀の魅力を発信してくれる。後押ししない手はない」と話している》。
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関西で修学旅行先といえば、まずは京都。たいていの学校は京都2泊を希望するそうだ。しかし「なかなか宿が押さえられないので、1泊は滋賀か奈良に泊まる、というケースが多いです」と聞く。積極的に行きたい旅行先ではないのだ。だから、ブログで情報発信してもらえるというのは、とても有り難いことなのだ。
私の職場のY嬢は、戦国武将ファンの歴女である。彼女のパソコンのスクリーンセーバーは、さる武将が拝んでいたという明王像である。九度山町(和歌山県)の真田祭りにも、たくさんの若い歴女が訪れていた。なお滋賀県は「歴女」を前面に押し出しているが、男性(歴士)でも応募できる。
※ブロガーの募集サイト(JTB)
http://jtbwallet.jp/special/shiga/
果たして、どれだけの「歴女ブロガー」が集まるのか、興味津々だった。その結果が昨日(9/1)の日本経済新聞(近畿経済面)に載った。《「歴女ブロガー」、アイドルら50人、滋賀県、モニター募集で》《滋賀県は募集していた「近江路・歴女ブロガー旅紀行」のモニターに、歴史に詳しいアイドル「歴ドル」として知られる美甘子さんと小日向えりさんを含む50人(女性39人、男性11人)を選んだ。戦国時代を中心とした歴史が好きな「歴女」「歴士」として滋賀県に招待し、ホームページに旅行記を書いてもらう》。
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《モニターには20~40歳代を中心に女性208人、男性56人の合計264人が応募。東京都や神奈川、埼玉県など首都圏と大阪府が目立った。織田信長ゆかりの安土城や、来年のNHK大河ドラマのテーマとなる浅井三姉妹ゆかりの湖北を自転車で回るコースなどを希望する人が多かった》。
《県観光交流局は「応募は予想の2倍以上」と喜ぶ。ブロガーには滋賀までの往復交通費と1泊2食の宿泊費を補助し、9月下旬~10月中旬に県内を旅行してもらう》。
※滋賀県のホームページ
http://www.pref.shiga.jp/hodo/e-shinbun/fb01/20100831.html
競争率が5倍を超えたとは、スゴい。県のHPによると選考の基準は《応募者のブログを閲覧し、(1)更新度(ブログ更新間隔)、(2)歴女度(歴史内容記載の度合い)、(3)人気度(コメントの数、閲覧数)を総合的に判断し、参加者を決定》とあった。こんな人気ブロガーが一斉に滋賀県の魅力を発信してくれるとは、頼もしいことである。
見仏記4 親孝行篇 (角川文庫)みうら じゅん,いとう せいこう角川書店このアイテムの詳細を見る |
これはぜひ、奈良県もマネしてもらいたい。昨今の仏像ブームで、「仏女(ぶつじょ)」や「仏(ぶ)っちゃん」(吉田さらさ女史の造語)は多い。仏像ガールさん 、モデルのはなさん、漫画家の柴門ふみさんなど、著名人の仏像ファンもたくさんいらっしゃる。みうらじゅん、いとうせいこうも大活躍中だ。
特に1300年祭の今年は「奈良大和路 秘宝・秘仏特別開帳」で、スゴい仏像が特別開帳されているので、話題はいっぱいある。私のような素人でも、ケーブルテレビ局からお声がかかるほどなのだ(「奈良の秘仏めぐり」は、阪神電鉄沿線の「ベイ・コミュニケーションズ」でも再放送されるそうだ)。
「仏女ブロガー」募集で奈良の観光振興を、というアイデアはいかがだろうか、奈良県庁観光交流局さん!
※トップ写真は伝香寺(奈良市)の重文・地蔵菩薩立像。左は西山明彦(みょうげん)住職。3/23撮影
初めまして。いつも細やかな情報発信に勉強させていただいています。そしてコメント欄でのやりとりにも熱いものを感じて目が離せないでいます。そんな中に初めてコメントするのは勇気がいるのですが、この「仏女ブロガー募集」のアイデア面白いです。大賛成!短期間に一斉よりも四季折々に分けて(特に冬場のオフシーズンにこそ)長期に渡って情報発信していただけるような手立ても考えてみてもいいですよね。緊張しながらのコメント投稿(笑)今後ともどうぞよろしくお願いします。
私も奈良住みです☆
万葉文化館で「写真展 小川晴暘と奈良 飛鳥園のあゆみ」の内覧会に招待するブロガー募集してますよ~!
http://www.manyo.jp/event/syoutai.htm
お知らせまで(^^)
> この「仏女ブロガー募集」のアイデア面白いです。大賛成!短期間に一斉
> よりも四季折々に分けて(特に冬場のオフシーズンにこそ)長期にわたって
> 情報発信していただけるような手立ても考えてみてもいいですよね。
なるほど。夏や冬のオフシーズンの見どころ紹介など、面白いですね。
奈良倶楽部さんのような小規模なホテルが、もっとたくさんできれば、奈良も変わると思います。
> 緊張しながらのコメント投稿(笑)今後ともどうぞよろしくお願いします。
どうぞご遠慮なく、どんどんコメントをお願いします。
> 万葉文化館で「写真展 小川晴暘と奈良 飛鳥園のあゆみ」
> の内覧会に招待するブロガー募集してますよ~!
おおっ、これは存じませんでした。早速、当ブログで紹介させていただきます。情報、有り難うございました。
むーさんさんは、ゆずのファンなのですか。私も好きで、車の中ではいつもゆずのCDを聞いています。元気が出ますね。
> 今年は滋賀県で「仏女ブロガー」を募集するそうですよ!
おお、今年は「仏女ブロガー」ですか。見事に先を越されてしまいました。では、奈良県は古事記完成1300年に引っかけて「神社ブロガー」はどうでしょう。神社はパワースポットですから、人気を集めそうです。