前回(9/11)のNHK大河ドラマ「真田丸」は「第36回 勝負」。第2次上田合戦の話が中心だが、関ヶ原の敗戦も告げられる。NHKのサイトからあらすじを紹介すると、
昌幸と信繁は、信幸と別れ、徳川勢を迎え撃つために上田城へ。途中、昌幸と信繁は沼田城に立ち寄るが、稲は思いがけない行動に出る。一方、信幸は家康から上田攻めの先ぽうを命じられる。初陣の秀忠は本多正信とともに兵を進める。徳川勢を撃退しつつ、しかし信幸と戦わないために信繁は一計を案じる。そして佐助が衝撃の知らせを届ける。
この回で、天下分け目の関ヶ原の合戦の場面は、わずか2シーン・約50秒。大合戦のシーンを期待した向きには、肩すかしだったことだろうが、これはネットでも話題になっていた(YAHOOニュースは、こちら)。真田父子は関ヶ原には行かなかったので、まぁ致し方ないことだ。
いよいよ三成が兵を挙げたのだ。真田は信繁と昌幸が三成率いる豊臣方、信幸が徳川方についた。徳川勢は上杉討伐のため会津に向かっている最中だったが、三成の挙兵の知らせを受け、引き返す。それを向かえ撃とうと、昌幸と信繁は上田城に入る。
家康は上田城攻めの総大将に秀忠を指名した。先鋒には信幸を指名。父・弟と別れてこちらについた信幸を試す腹づもりだ。秀忠率いる三万の徳川軍は、信幸を先頭に信濃に侵攻し上田近くに陣をしく。その様子を見た昌幸・信繁は、徳川の陣に掲げられた真田の旗に気付く。昌幸曰く「源三郎とは戦いたくないのう」。
昌幸は時間稼ぎのため、秀忠に交渉をもちかける。しかしその内容は無理難題ばかり。そのうち雨が降り、神川の水があふれる。退路を断たれた秀忠は、上田城を攻め落とそうとする。しかし、やはり戦に長けた真田が優勢。その途中で家康に呼ばれた秀忠は、関ヶ原に向かい、危うく難を逃れる。
信幸は信繁が守る砥石城を攻める。しかし信繁は事前に佐助を介し、信幸に根回しをしていた。砥石城の門前で信繁は鉄砲を信幸のいる徳川軍に撃ち込む。しかしこれは見せかけ。打ち合わせ通り、矢沢三十郎が城門を開け、徳川軍を城内に引き入れる。同時に、信繁は軍勢をひき、両軍が激突する前に戦いを終えた。しかしこんな信濃での健闘にかかわらず、関ヶ原で西軍は東軍に完敗していた。
この回では、秀忠の無能ぶりが光って(?)いた。無理難題をつきつける昌幸の書状を見て、「これは怒って良いのか?」と聞き返すとんちんかんぶり。「はい」と聞いてから書状を破り、怒りをあらわにする。
第1次に続き、第2次上田合戦でも、真田は徳川を翻弄して勝った。しかし単独の合戦(Battle)で勝っても、関ヶ原という大合戦(War)では西軍は完敗していた。このあたり、小大名である真田の限界が見える。これは残念無念である。では今回も最後に、藤丸タダアキさんの感想を彼のブログから紹介しておく。
真田昌幸・信繁は石田方として西軍へ。信幸は一人徳川方として東軍へ。信幸は父のもとを離れ、一人前のようにたくましくなっていきます。真田家は第一次上田合戦で一族の名前を上げました。そして、この関ケ原で押しも押されぬ名声を手に入れます。しかし、それは同時に昌幸・信繁と信幸の別れを意味しました。真田丸36話勝負。信繁の終焉である大阪の陣へのクライマックスが始まりました。
独り立ちした信幸。妻の稲は本拠に戻る昌幸・信繁を沼田の城に入れませんでした。徳川方は東海道を徳川家康。中山道を秀忠と割り振ります。そして昌幸・信繁の居城、上田城に駒を進めます。
徳川秀忠。彼は実質、初めての合戦です。初陣(ういじん)と言います。昌幸は偽装降伏で時間を稼ぎます。この時間を稼ぐ心理とは何だったのでしょうか。私の見解は石田方から時間稼ぎの要望があったこと。そして、何よりも初陣の秀忠を怒らせたかったのだと思います。案の定、秀忠は怒りを覚えて、進軍を命じます。
軍師役の本多正信。彼は戦争に関しては能力がなかったといわれています。真田丸36話でもしたり顔で色々と進言していましたが、結局は敗退してしまいました。相手が悪かったのか、それとも…。彼のエピソードはこちらです。本多正信の逸話 関ケ原と大坂の陣の話。
さて、昌幸は敵方の信幸に手柄を立てさせながら戦場から遠ざけます。そして猛然とゲリラ戦を展開します。食料を奪い、挑発します。そして、雨が降ります。一体、昌幸はどこで自然を利用することを覚えたのでしょうか。
真田丸36話勝負ではここは省略されました。しかし、実際は秀忠と昌幸の戦いは昌幸の圧勝でした。徳川勢にはかつての第一次上田合戦にて敗走した武将もいました。真田丸13話決戦の感想 真田と徳川の事情について
昌幸はまずは敵の戦法を挑発して小競り合いを始めます。充分に城側に引き込んで、城門から鉄砲で一斉射撃をします。前回と一緒です。真田丸15話と36話。徳川軍は同じように引っかかります。そして、信繁は200の兵隊を引き連れて徳川軍の背後に忍び寄りました。鉄砲の一斉射撃をして突撃します。そして、最後にはまた、川です。せき止めた水が流れ、徳川軍の多くは溺死します。秀忠は小諸まで家臣の馬で逃げたといわれています。
真田丸36話。昌幸と信繁は合戦に完全に勝利します。しかし、昌幸と信繁はともに合戦に出るのはこれが最後でした。肝心の関ケ原の合戦で徳川方に完敗した石田西軍。多くの人物の思惑は昌幸の予想に反して家康を勝たせる方に進みました。次回、真田丸37話では信幸が要となって昌幸と信繁を助けます。真田丸36話勝負の感想を書きました。
昌幸と信繁は、信幸と別れ、徳川勢を迎え撃つために上田城へ。途中、昌幸と信繁は沼田城に立ち寄るが、稲は思いがけない行動に出る。一方、信幸は家康から上田攻めの先ぽうを命じられる。初陣の秀忠は本多正信とともに兵を進める。徳川勢を撃退しつつ、しかし信幸と戦わないために信繁は一計を案じる。そして佐助が衝撃の知らせを届ける。
この回で、天下分け目の関ヶ原の合戦の場面は、わずか2シーン・約50秒。大合戦のシーンを期待した向きには、肩すかしだったことだろうが、これはネットでも話題になっていた(YAHOOニュースは、こちら)。真田父子は関ヶ原には行かなかったので、まぁ致し方ないことだ。
いよいよ三成が兵を挙げたのだ。真田は信繁と昌幸が三成率いる豊臣方、信幸が徳川方についた。徳川勢は上杉討伐のため会津に向かっている最中だったが、三成の挙兵の知らせを受け、引き返す。それを向かえ撃とうと、昌幸と信繁は上田城に入る。
家康は上田城攻めの総大将に秀忠を指名した。先鋒には信幸を指名。父・弟と別れてこちらについた信幸を試す腹づもりだ。秀忠率いる三万の徳川軍は、信幸を先頭に信濃に侵攻し上田近くに陣をしく。その様子を見た昌幸・信繁は、徳川の陣に掲げられた真田の旗に気付く。昌幸曰く「源三郎とは戦いたくないのう」。
昌幸は時間稼ぎのため、秀忠に交渉をもちかける。しかしその内容は無理難題ばかり。そのうち雨が降り、神川の水があふれる。退路を断たれた秀忠は、上田城を攻め落とそうとする。しかし、やはり戦に長けた真田が優勢。その途中で家康に呼ばれた秀忠は、関ヶ原に向かい、危うく難を逃れる。
信幸は信繁が守る砥石城を攻める。しかし信繁は事前に佐助を介し、信幸に根回しをしていた。砥石城の門前で信繁は鉄砲を信幸のいる徳川軍に撃ち込む。しかしこれは見せかけ。打ち合わせ通り、矢沢三十郎が城門を開け、徳川軍を城内に引き入れる。同時に、信繁は軍勢をひき、両軍が激突する前に戦いを終えた。しかしこんな信濃での健闘にかかわらず、関ヶ原で西軍は東軍に完敗していた。
この回では、秀忠の無能ぶりが光って(?)いた。無理難題をつきつける昌幸の書状を見て、「これは怒って良いのか?」と聞き返すとんちんかんぶり。「はい」と聞いてから書状を破り、怒りをあらわにする。
第1次に続き、第2次上田合戦でも、真田は徳川を翻弄して勝った。しかし単独の合戦(Battle)で勝っても、関ヶ原という大合戦(War)では西軍は完敗していた。このあたり、小大名である真田の限界が見える。これは残念無念である。では今回も最後に、藤丸タダアキさんの感想を彼のブログから紹介しておく。
真田昌幸・信繁は石田方として西軍へ。信幸は一人徳川方として東軍へ。信幸は父のもとを離れ、一人前のようにたくましくなっていきます。真田家は第一次上田合戦で一族の名前を上げました。そして、この関ケ原で押しも押されぬ名声を手に入れます。しかし、それは同時に昌幸・信繁と信幸の別れを意味しました。真田丸36話勝負。信繁の終焉である大阪の陣へのクライマックスが始まりました。
独り立ちした信幸。妻の稲は本拠に戻る昌幸・信繁を沼田の城に入れませんでした。徳川方は東海道を徳川家康。中山道を秀忠と割り振ります。そして昌幸・信繁の居城、上田城に駒を進めます。
徳川秀忠。彼は実質、初めての合戦です。初陣(ういじん)と言います。昌幸は偽装降伏で時間を稼ぎます。この時間を稼ぐ心理とは何だったのでしょうか。私の見解は石田方から時間稼ぎの要望があったこと。そして、何よりも初陣の秀忠を怒らせたかったのだと思います。案の定、秀忠は怒りを覚えて、進軍を命じます。
軍師役の本多正信。彼は戦争に関しては能力がなかったといわれています。真田丸36話でもしたり顔で色々と進言していましたが、結局は敗退してしまいました。相手が悪かったのか、それとも…。彼のエピソードはこちらです。本多正信の逸話 関ケ原と大坂の陣の話。
さて、昌幸は敵方の信幸に手柄を立てさせながら戦場から遠ざけます。そして猛然とゲリラ戦を展開します。食料を奪い、挑発します。そして、雨が降ります。一体、昌幸はどこで自然を利用することを覚えたのでしょうか。
真田丸36話勝負ではここは省略されました。しかし、実際は秀忠と昌幸の戦いは昌幸の圧勝でした。徳川勢にはかつての第一次上田合戦にて敗走した武将もいました。真田丸13話決戦の感想 真田と徳川の事情について
昌幸はまずは敵の戦法を挑発して小競り合いを始めます。充分に城側に引き込んで、城門から鉄砲で一斉射撃をします。前回と一緒です。真田丸15話と36話。徳川軍は同じように引っかかります。そして、信繁は200の兵隊を引き連れて徳川軍の背後に忍び寄りました。鉄砲の一斉射撃をして突撃します。そして、最後にはまた、川です。せき止めた水が流れ、徳川軍の多くは溺死します。秀忠は小諸まで家臣の馬で逃げたといわれています。
真田丸36話。昌幸と信繁は合戦に完全に勝利します。しかし、昌幸と信繁はともに合戦に出るのはこれが最後でした。肝心の関ケ原の合戦で徳川方に完敗した石田西軍。多くの人物の思惑は昌幸の予想に反して家康を勝たせる方に進みました。次回、真田丸37話では信幸が要となって昌幸と信繁を助けます。真田丸36話勝負の感想を書きました。