tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

笛吹神社とイチイガシ林

2008年03月21日 | 奈良検定
イチイガシ(ブナ科)は「一位樫」、つまりトップ・オブ・ジ・オークなのだそうだ。古くから奈良盆地にはイチイガシ林が多く、有名なのは春日大社境内で、巨樹が森を形成している。だから「奈良市の木」はイチイガシだ。

3/9(日)、山麓線を走っていると「笛吹神社」(葛城市笛吹)の道標があったので、寄り道してみた。奈良検定テキストにも出てくる神社だ。社殿は小高い丘の上にあり、南斜面を中心にイチイガシの林がある。
http://www.nhk.or.jp/nara/naranavi/shiritori/log/shiritori070123.html 

この神社は正式名称を「葛木坐火雷(かつらぎにいますほのいかづち)神社」という。古来、大嘗祭で用いられる波々迦木(ははかのき)は、この神社から献上されていたそうだ。神社のホームページによると

《天香山命の子孫、笛吹連が代々この地に住み、祖先神に奉仕し、この土地を笛吹と称えた。その為か、現在も正式な葛木坐火雷神社という名よりも笛吹神社という名の方が地元の人々に親しまれている》《火雷大神が火の神様であることから、火を扱う職業(飲食業、製造業、工場)や消防関係の崇敬を集めている。又、天香山命の御神徳から笛やフルート、尺八など、楽器演奏の上達を願う人々の崇敬が篤く、奉納演奏に見える方も多い》
http://www.eonet.ne.jp/~fuefukijinja/

しかし、どうも火の神様とフルートはつながらない。HPには《火雷大神を祀る火雷神社と笛吹連の祖神天香山命を祀る笛吹神社の二社が元は別にお祀りされていたようだが、延喜の制以前に合祀されたのではないかと考えられる》とあるので、これなら納得だ。

フルートの神様にちなみ、毎年お正月、美人フルーティストの安藤史子さんが笛吹神社奉納演奏をされている。あまり知られていないようだが、私は地元局のニュースで見た。優雅で良いものだ。
http://homepage2.nifty.com/flutef-ando/diary/05.html

検定テキストには、神社だけでなく「笛吹神社古墳」も登場する。丘の頂上にあり、家形石棺のある円墳だ。《この古墳の西方には約70基の小規模古墳があり、笛吹古墳群と称されている》とある。

金剛山地の東側、葛城市から御所市に至るこの辺りは、大和朝廷以前の葛城王朝があった地だ。神話や古代史に登場するこの地を時々訪ねて、古のロマンを体感したいと思う。
http://www.naraliving.com/sneaker/katsuragi_01.html
コメント
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