tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

お水取りが終わると春が来る

2006年03月06日 | 日々是雑感
3月6日の今日は、啓蟄(けいちつ)。冬ごもりをしていた虫たちが、地中からはい出す時期だ。木々の芽が萌え出し、動植物の動きも活発になってくる。

今日の奈良盆地は、気温は高かったものの夕方から雨になった。二月堂へお松明を見に行かれた方は、濡れた石段やぬかるみに足を取られて、大変だったろう。

奈良では「お水取りが終わると春が来る」と言う。私も奈良に移り住んでからよくこの言い回しを耳にするようになったが、実際それを肌に感じる。これは単なる気分の問題なのかホントなのか、気象庁のデータを使って確かめてみた。

奈良の平均気温(平年)を並べてみよう。お水取りの前行は2月20日開始、お松明の上がる本行は3月1日~14日だ。お水取り期間中の気温と、その前後の気温とを比べてみる。
(当該期間中、日々の平均気温を合計し日数で割った)

2月01~19日 3.8℃
2月20~末日 4.6℃(前 行)
3月01~14日 6.0℃(お松明)
3月15~末日 8.3℃

お松明とその直後で2.3℃、お水取りの前後では4.5℃も気温が上昇していることが分かる。これに比べお水取り期間中(約1か月間)は1.4℃しか上がっていない。お水取り期間中は寒い日が続いていたのに、終わったとたん桜がぱあっと開花するように、いきなり2.3℃もハネ上がるから「春が来た」と実感するのだ。

これで、古くからの言い回しが客観的に立証できたぞ。
それにしても今夜は、電卓をたくさんたたいた夜だった…。

※写真は昨年4月に撮った二月堂。テンプレートを変えた(タイトル背景は明日香村稲渕)ので、それに合わせて写真サイズを小さくしてみたが…。
コメント (3)
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