テスラ研究家・新戸雅章の静かなる熱狂の日々

エジソンも好きなテスラ研究家がいろいろ勝手に語っています。

テスラがつなぐ交流の輪

2007-02-16 22:38:29 | Weblog
 昨日15日(木)、セルビア大使館主催のパーティに出席させていただいた。大使館にはテスラつながり以上の縁がないし、エリートたちの集まりは荷が重いと思っていたが、会場には意外な顔もあって楽しい時間をすごせた。
 マーガレット・チェニー「テスラ――発明王エジソンを超えた偉才」の発行元工作舎の社長十川治江さん。イベントにもきていただいたご縁でしばし歓談した。十川さんは理系の出で、その秀才ぶりは若い頃からつとに聞こえていた。編集者としても、雑誌「遊」や工作舎の刺激的な出版物を一手に引き受けていた。当時、駆け出しのライターだったわたしなどからすればまさに雲上人だった。
 そんな方と親しくお話できるのも、テスラの引き合わせということだろう。
 前共立女子短期大学学長の中里良二先生とは数年前、やはり大使館主催のパーティで、ご紹介いただいて以来の再会。先生の奥様はセルビア出身の画家で、なんとテスラの家族の子孫。奥様の絵も個展で拝見させていただいたことがある。パーティ後もお誘いいただいて、楽しいひとときをすごさせていただいた。
 先生は外見も若々しいが、好奇心豊かで、失礼ながらその頭脳のさえには圧倒されるばかり。テスラのこともわたし以上によくごぞんじだった。
 元タンユグ通信記者ドラガン・ミレンコヴィッチ夫人とは思いがけない再会。ミレンコヴィッチ氏にはユーゴスラヴィアでも日本でもたいへんお世話になった。夫人はご両親の関係で日本とセルビアを往復しているそうで、よいタイミングでお会いできた。
 ミレンコヴィッチ氏は一時体調を崩されていたが、今はすっかり回復し、ジャーナリストとして活躍されているのはご同慶のいたりである。
 ホストの駐日セルビア大使イバン・ムルキッチ閣下にも、ご挨拶させていただく機会をえた。大使からは、テスラの名は自国の誇りであり、その普及に尽力していただいて感謝しているとのありがたいお言葉をいただいた。暖かく、フレンドリーな人柄に接し、いっぺんでファンになった。
 調子に乗って、最近完成した薬試寺さんの巨大テスラコイルの話や、夏開催のワールドコン(テスラの企画予定)のお話もさせていただいた。
 また、生誕イベントでスピーチをいただいた駐日クロアチア大使ドラゴン・シュタンブク閣下にもお会いでき、お礼を申し上げることができた。大使の飾らない、フランクなお人柄はイベントの時からよくぞんじあげているが、今回、またお話させていただいてますますその思い深くした。
 テスラの出身、家族、民族などは、セルビアとクロアチア両国にまたがっている。そのため、ともするとその顕彰について両国の綱引きもかいま見られる。ただ、テスラは両国の平和と協力的関係をだれより願っていたし、両大使のお人柄に接して、これからはすべてよい方向に動いていくものとの確信をえた。
 そういえば会場にはドクター中松氏の顔もあった。人ごしにちらっと目があった。氏とは10年以上前に一度お会いしたことがあるが、もちろんわたしのことなど覚えていないとは思う。テスラがらみで、大使館の方に引き合わせてもらえるかと思っていたら、早々とお帰りになられたようだった。
 わたしは元来人付き合いがあまり得意ではない。とくに大勢の人と初対面が苦手。そんなわたしが、テスラが間にあるとなんとか話をつなげられる。これもテスラの恩恵というものだろう。
 

鳥肌実よどこへいく

2007-02-08 00:37:53 | Weblog
 某氏によれば、インターネットの主流は今や動画だそうだ。
 では、早速ということで、YouTube、ヤフー動画で、お笑いウルトラクイズ、江頭2:50、松村邦洋の動画などを立て続けにみた。ほとんどオンタイムでみたものばかりだが、中には見落としていたものもあった。
 エガちゃんの動画ではものまねがおもしろかった。スタジオの芸人のリクエストに応えて、別室のエガちゃんが物まねをする。「キムタクだあー」というバカ殿みたいなキムタクと、変な顔で名前を連呼するだけの「トムクルーズでっす」が気に入った。

 さらに器械体操、フィギュアスケート、陸上競技、レトロプロレス、テスラコイルなど、趣味の動画を検索しているうちに、鳥肌実という爆弾の動画にぶつかった。2ちゃんねるなどで、前から気になっていた名前だったが、こんな右翼芸の男だったのか。これじゃあ、テレビに出られないはずだ。
 右翼チックな扮装で講演会場や街中に登場し、ブッシュにイチャモンをつけ、左翼、共産党、創価学会、北朝鮮、在日朝鮮人などを徹底的にこきおろす。このあたりはけっこう本物っぽくやっている。合間には下ネタや、妙なディスコダンスなどがはいったりして、どこかマイナー芸人の悲哀もただよわせている。
 考えてみれば昔の街宣右翼の大物には主張だけでなく、それを聞かせる芸があった。学生時代にニタニタしながら、渋谷や銀座で演説を聞いたことを思い出した。その意味では鳥肌氏の芸はノスタルジー芸であり、一種の昭和芸なのかもしれない。
 でも、その芸も今や岐路にさしかかっているようだ。世の右旋回につれて右翼的主張の衝撃力が薄れ、同時に右からも左からも怒りを買うエセ右翼としての魅力も薄れてきているからである。
 ウヨク芸人鳥肌実はどこへいくか。その行く末が江頭以上に案じられる。とかなんとか……。はじめて動画を観た芸人のことをこんなに心配するとは、けっこうはまったのかな。


彼女が電気女なら、わたしは電気男?

2007-02-03 20:49:02 | Weblog
 本日午後7時放送の「世界びっくり人間SP」(TBS)というテレビ番組に、「電気女」というパフォーマーが出ていた。
 この電気女。75万ボルトの電気を体内に流して、指先から放電し、ろうそくに火をつけたり、魚を焼いたりする。その驚愕のパフォーマンスにスタジオは騒然……というわけだが、2ちゃんねるの実況板をのぞいたら、案の定インチキだとか、CGだという声があがっていた。

 専門家ならおわかりと思うが、これはインチキでもCGでもない。スタジオでは、高電圧の電流を体内に通しても平気なのは、彼女が特異体質だからと説明していた。これもちがう。
 テスラコイルという高周波高電圧発生装置を使って、うまく条件を整えれば、特異体質者でなくとも可能なパフォーマンスなのである。(装置製作や操作の腕、演出、多少の勇気などは必要だが)。実際、番組でも最初にテスラコイルが映し出されていた。

 わたしも数年前にテスラコイルで発生させた50万ボルトの電流を通して、蛍光灯を点灯したことがある。そのときも別に痛くもかゆくもなかった。彼女が電気女なら、わたしはさしずめ電気男ということになる。(まっ、冬場の静電気男ではあるけどね)
 50万ボルトや75万ボルトの電圧でも安全な理由は、電気の危険性は電圧より電流の役割が大きいこと。高周波の電流を体内に通す場合には、表皮効果が働いて、電流がからだの表面を伝わるということで説明できる。

 とまあ、タネあかしをしてしまうとしらけるが、パフォーマンス自体はよくねられたもので、アメリカ・ショービジネスの奥行きを感じさせるものだった。テスラコイルのパフォーマーといえば、日本では友人の薬試寺美津秀さんがいる。今夜の番組は薬試寺さんのパフォーマンスにも参考になるのではないだろうか。
 薬試寺さん、番組見ていたかな。

 テスラコイルとその発明者ニコラ・テスラについてのお話はこちらから⇒発明超人ニコラ・テスラ