テスラ研究家・新戸雅章の静かなる熱狂の日々

エジソンも好きなテスラ研究家がいろいろ勝手に語っています。

面白いほどよくわかるロボットのしくみ

2010-03-27 21:25:02 | Weblog
 今月半ば、SF界の先輩大宮信光さん、気鋭の工学ライター鼎元享さんとの共著で、『面白いほどよくわかるロボットのしくみ』(日本文芸社)を上梓した。
 わたしの担当は第2章「ロボットの歴史」の部分。古代エジプト、ギリシアから現代まで、神話から実用ロボットまで、なんとか要所をおさえて概観できたつもりである。

 言うまでもなく、わたしはロボット工学の専門家ではない。ただ、これまで刊行した著書のテーマは、ロボットの歴史と重なる部分が多い。
『発明超人ニコラ・テスラ』(筑摩書房)のテスラは19世紀末に交流モーターや無線制御を発明し、鉄人28号のような無線操縦型ロボットの元祖となった。『バベッジのコンピュータ』(筑摩書房)のチャールズ・バベッジはコンピュータや人工知能の先駆者である。
『逆立ちしたフランケンシュタイン』(筑摩書房)の中心テーマである人造人間は、ロボット誕生の物語である。
 そのほか、ノイマン式コンピュータのフォン・ノイマン、チューリング・テストのアラン・チューリング、サイバネティックスのノバート・ウィナー、からくりの田中久重などについても小文をものにしたことがある。オールドSFファンとして、ハミルトン、アシモフ、ディック、手塚治虫などのロボット物に対する思い入れも強い。そんなわけで、かなり熱を入れて書かかせていただいた。

 他の著者の方の文章も、簡にして要をえながら、思わずうなるような指摘が多い。書店でみかけたら、ぜひお手にとってご覧下さい。
 
「面白いほどよくわかるロボットのしくみ」
大宮信光/編著
日本文芸社
2010年3月刊
1470円