イーサン・フォークの二コラ・テスラ伝記映画『テスラ エジソンが恐れた天才』の公開が近づいて来た。
以前に書いたように伝記映画といっても、二コラ・テスラの半生をテーマにしたひねりの効いたドキュメントといった趣の作品である。監督のマイケル・アルメイダはこの作品を長年温めていたそうで、その思い入れは十分に伝わってくる。
観客に想像を広げさせようという監督の意図だとは思うが、エピソードの説明が少なく、予備知識のまったくない人には少しハードルが高いかもしれない。彼の伝記や紹介書で知識を仕入れてから見るのが、より楽しむコツかとも思った。もちろん予備知識なしでも充分に楽しめる作品に仕上がっているが。
コアなテスラファン向きには随所に小ネタが散りばめられている。それを探すのもおもしろいだろう。全体的には最後までわくわくしながら見させてもらった。
この作品を機に世紀の天才の認知度がさらに上がるとすれば、長年のファンとしてこんなにうれしいことはない。
『テスラ エジソンが恐れた天才』3月26日より全国順次公開