寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3147話) 迷おとな

2021年05月29日 | 出来事

 “「どこ? どこ? ここは どこ?」迷子ならぬ、迷おとなの私がうろうろしている。両手に持ったエコバッグは指に食い込み、もう十五分ほど似たような景色の中をうろうろして いる。ここは、とあるショッピングモールの駐車場。私にとって、車を止めた場所が分からなくなるのは常のことなのだが、今回はどこに行っても見当たらない。携帯電話のように電話をかけて、車が鳴ってくれたらどんなに救われるかなどと、おかしなことを考えながら歩き回っていた。
 すると、向こうから駐車場の警備員さんが歩いてこられた。恥ずかしい気持ちより、家に帰れない不安の方が強く、思い切って迷おとなになったと伝えた。親切にも何人かの警備員さんのお力で、車の元に着くことができた。何度も何度もお礼を言った。
 「次回からは駐車場の柱の写真を撮っておくといいですよ」最後の最後まで親切な警備員さんだった。よし! 次回は「ちゃんと写真を撮る」ということを忘れないようにしないと。と、新たな課題を胸に、帰路を急ぐ私だった。”(5月2日付け中日新聞)

 愛知県豊田市の自営業・北川さん(女・46)の投稿文です。店が大型化することによって、駐車場も広くなる。ボクもどこに車を止めたのか、分からなくなって結構あわてることがある。北川さんは、本当に分からなくなって警備員の方に助けを求められた。写真を撮っておくのも一つの方法だが、毎回できるだろうか。46歳でこの話だから、ボクらは全く要注意である。
 店側でもいろいろ対策を考えられていると思う。ボクのよく行く店では、柱にアルファベットが書かれている。柱に色を塗っているところもあろう。でも数時間、メモもせず、覚えておられるだろうか。多くの人は問題なくやっておられるのだから、要注意の人は自衛策を取らざるを得ない。これを書いていてフト思いつきであるが、例えばアルファベットを書いた紙を柱に置いてもらう方法はどうだろう。心配な人は持って行く。店側も対策を取り、自分も自衛策を考える。ボクの妻は大型店には行きたがらない。その一つに駐車場のことがある。


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