“遠い昔のことです。夏風邪をひいて食欲がなくなった小学校低学年だった私を見かねて、今は亡き母が「少しでも食べて」と梅干しがゆを作ってくれました。強烈な酸味に戸惑いながらも少しずつ口に入れると妙にさっぱりした感じがし、だんだん食欲が出てきました。以降、「梅干しは体にいいものだ」と心に留めました。今みたいに、まだ効果的な薬があまりない時代です。疲労回復の効果や抗菌作用があるとされる梅干しは、どこの家庭にも予防薬として大切にされていました。
ここ二十年ほど、私は健康維持のため、天国の母に感謝しながら毎朝一個の梅干しを食べています。おかげで猛暑だった今夏、風邪をひかず、熱中症にもならず元気に過ごせました。”(9月5日付け中日新聞)
名古屋市の主婦・土屋さん(81)の投稿文です。梅干しはありふれたものながら、薬の意味もあった。それがボクたちの子ども時代であった。今はもう全く違うものだろうか。いや、わが家では、夏になると妻は梅干しをご飯と一生に炊き込んでいる。抗菌作用を信じているのだろう。
ボクの家も父母の時代からいつも梅干しはあった。梅の木はなかった覚えだから、梅は買ってきたのだろうか。ほとんど買うことを知らない家であったが、梅干しは特別だったのだろうか。父が亡くなってボクは梅の木を植えた。妻は梅干しから、梅ジュースなどいろいろな使い方をしていた。ところがもう10年くらいになるだろうか、梅の木が植えてあった畑が売れてしまった。ボクもウォーキングなどに梅干しの入った握り飯を持って行かなくなってしまったので、もう漬けた梅干しを少し買ってくるだけになってしまった。わが家の梅にも歴史がある。
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