<明日は2月度の米・雇用統計の発表日、天候を見極めながらどちらに振れるか>
米国ではここ2カ月間、景気動向を見極めることが天候を見極めることを意味してきました。 異例の寒波が通常なら影響を受けない地域に打撃を与え、経済指標にゆがみが生じている現実。 1月の雇用統計は凍える寒さの影響を免れましたが、2月の同統計には大きな下振れリスクがあることが直近の経済統計から伺えます。
米労働省労働統計局(BLS)は7日、2月の非農業部門就労者数が発表されます。 エコノミストの中心予想は前月比15万2000人増となっているようです。 この伸びは過去2カ月を上回るとともに、米連邦準備制度理事会(FRB)が現状路線を維持する上で十分なものですが、決して力強い数字ではないように思われます。
公式統計はこれまでも期待を裏切ってきました。 2013年12月の雇用は、民間推計が20万人という大幅な伸びを示しましたが、BLSがその後発表した当初の数字は7万4000人増にとどまる結果となり失望を呼び込みました。 その一方、2012年10月には、エコノミストらがわずか12万5000人の雇用増加を見込んでいたにもかかわらず、BLSの当初発表はそれを大幅に上回る17万1000人増となっています。
5日発表された民間雇用推計とサービス業指標が低調だったことを受け、2月雇用統計の見通しは下方修正されています。
給与事務代行大手オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティックスがまとめた2月の民間部門雇用者数は前月比13万9000人増にとどまり、エコノミスト予想の16万人増に届きませんでした。 また、米サプライ管理協会(ISM)が発表した2月の非製造業景況指数では、雇用指数が約2年ぶりに縮小に転じています。
ADPとISMはいずれも悪天候が一因だとされていますが、事実、ADP推計のデータ集計を行うムーディーズは天候が雇用に及ぼす影響を扱う手法がADPとISMとで異なるため、BLSの数字はADPを大幅に下回る可能性があるかも知れません。 その意味からすると、2月の雇用の伸びが10万人~12万人であっても驚くには当たらないとも言えるのではないでしょうか。
先行きにとっての朗報は、この冬もいずれ終わりを迎えるということでしょう。 天候の影響で就職面接が延期された、もしくは企業の休業により新規雇用者の業務開始が遅れた分、春の到来とともに雇用は上向くものと見られます。
そうなれば、過去2年の春とは対照的に望ましい展開となるでしょう。 2012年と2013年を思い出してみると、米労働市場は春に一時的な落ち込みを経験しています。 今年は、気温が上がるにつれ雇用市場も活性化されていく可能性も温存されています。
本日のドル・円相場の予想推移 <102.20~103.00>
米国ではここ2カ月間、景気動向を見極めることが天候を見極めることを意味してきました。 異例の寒波が通常なら影響を受けない地域に打撃を与え、経済指標にゆがみが生じている現実。 1月の雇用統計は凍える寒さの影響を免れましたが、2月の同統計には大きな下振れリスクがあることが直近の経済統計から伺えます。
米労働省労働統計局(BLS)は7日、2月の非農業部門就労者数が発表されます。 エコノミストの中心予想は前月比15万2000人増となっているようです。 この伸びは過去2カ月を上回るとともに、米連邦準備制度理事会(FRB)が現状路線を維持する上で十分なものですが、決して力強い数字ではないように思われます。
公式統計はこれまでも期待を裏切ってきました。 2013年12月の雇用は、民間推計が20万人という大幅な伸びを示しましたが、BLSがその後発表した当初の数字は7万4000人増にとどまる結果となり失望を呼び込みました。 その一方、2012年10月には、エコノミストらがわずか12万5000人の雇用増加を見込んでいたにもかかわらず、BLSの当初発表はそれを大幅に上回る17万1000人増となっています。
5日発表された民間雇用推計とサービス業指標が低調だったことを受け、2月雇用統計の見通しは下方修正されています。
給与事務代行大手オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティックスがまとめた2月の民間部門雇用者数は前月比13万9000人増にとどまり、エコノミスト予想の16万人増に届きませんでした。 また、米サプライ管理協会(ISM)が発表した2月の非製造業景況指数では、雇用指数が約2年ぶりに縮小に転じています。
ADPとISMはいずれも悪天候が一因だとされていますが、事実、ADP推計のデータ集計を行うムーディーズは天候が雇用に及ぼす影響を扱う手法がADPとISMとで異なるため、BLSの数字はADPを大幅に下回る可能性があるかも知れません。 その意味からすると、2月の雇用の伸びが10万人~12万人であっても驚くには当たらないとも言えるのではないでしょうか。
先行きにとっての朗報は、この冬もいずれ終わりを迎えるということでしょう。 天候の影響で就職面接が延期された、もしくは企業の休業により新規雇用者の業務開始が遅れた分、春の到来とともに雇用は上向くものと見られます。
そうなれば、過去2年の春とは対照的に望ましい展開となるでしょう。 2012年と2013年を思い出してみると、米労働市場は春に一時的な落ち込みを経験しています。 今年は、気温が上がるにつれ雇用市場も活性化されていく可能性も温存されています。
本日のドル・円相場の予想推移 <102.20~103.00>