吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

すごかったー

2012-02-28 22:05:59 | インポート
昨日は、民音が主催する、ドラマチックタンゴのショーを観て来ました。
今回の演奏は、若手マエストロ、ファビオ・ハゲールが率いる
ファビオ・ハゲール・セステートによるものだったのですが
すごかった。
オルケスタのメンバー全員が私よりも年下だったのですが
私好みの、とっても古典的な演奏をするタイプの人たちで
古典的ながらも情熱的な演奏が、素晴らしかったです。
バンドネオン、ピアノ、コントラバス、バイオリン
どれもこれも、どの曲を演奏しても、とにかく素晴らしかった。

しかも、今回のダンサーは、私が大好きなカルラ&ガスパルが来ていて
ガスパルは、前のパートナーのジゼラとのダンスも好きだったけど
新しいパートナーのカルラと組んでからは
よりスタイリッシュで、パワフルで、官能的なダンスを踊るようになった気がする。
カルラのアイディアによる振り付けは、女性は強いというイメージがあって好き。
男性を寄せておいて、寄せておいて、寄ってきたら突き放すとか
美しくてセクシーなんだけれど、男性を寄せ付けない感じ。
手足が長く、黒豹のようにしなやかな身体は、女性の目も釘付けにします。
もちろん、他のカップルのダンスも素晴らしかったけれど
カルラ&ガスパルは、圧倒的にすごい。
素晴らしいとか、すごいとか、そんな言葉しか思いつけない自分がもどかしい。
とにかく、演奏もダンスも、全てにおいてパーフェクト。

途中、何処かの誰かの携帯電話がぴろぴろぴろ♪と鳴っていたけど
おそらく、電話の持ち主は、周りの席の人たち全員に睨まれて
さぞかし怖い思いをしたにちがいない。
開演前のアナウンスで、あれだけ携帯電話の電源を切るようにと言っていたのに
それでも切らない(切れない?)人がいるのが不思議。
周りの人たちにも大迷惑だけれど、出演者たちに物凄く失礼でしょう。

さて、ショーが終わった後は、ミロンガへ。
ガスパルは、私がアルゼンチンタンゴを習っている先生の友人なので
ステージが終了後、他のダンサーを連れて、遊びに来ることになっていたのです。
世界的にトップレベルのダンサーたちとのミロンガということです。
当然のことながら、私たちと踊るためにくるわけではなく
彼らが楽しむためにやってくるわけですが
それでも、彼らが目の前で喋ったり踊ったりするわけですから
私たちにとっては、やっぱりすごいことなのです。
アルゼンチンタンゴに興味のない人に分かりやすく伝えるとしたら
ハリウッドの俳優たちが来るようなものです。
大袈裟だと思われるかもしれませんが、それぐらいレベルが高い人たちなのです。
が、私たちは、きゃーきゃー騒いだり、サインを求めたりはしません。
さっきまで、あれだけ私たちを感動させてくれた彼らが
彼らの時間を楽しみ、寛ぐのを、邪魔をしたくないのです。

ね?先生。
あなたの生徒たちは、おりこうでしょう?

スタジオに現れてから、飲んだり食べたり喋ったり笑ったりして
段々気分が乗ってきた彼らは、やがて踊りはじめます。
さっきまでの、パワフルでダイナミックなショータンゴとは違い
軽やかに流れるようなサロンタンゴなのですが
彼らは、ただ歩いているだけで美しいのです。
まるで、タンゴという音楽と一体化してしまっているようです。
私がいる場所から、ほんの1メートル程度の距離で
息遣いや、香水の香りが伝わってくるほどの距離で、彼らが踊っているのです。
カルラとガスパルが、時々小さな声で囁き合っているのですが
それさえも、まるで楽の一部の様です。

私は、帰りの交通機関の関係で、23:30頃まで「しか」いれなかったけど
彼らのミロンガは、深夜まで続いていたそうです。