天使幼稚園

カトリックの精神に基づいて未来を生きる子どもたちを育てます

<園長だより4月号>一歩先に

2019年04月09日 09時00分47秒 | 園長だより
一 歩 先 に
~建学の精神をベースに未来を生きる子どもを育てる~

 天使幼稚園は創立から73回目の春を迎えました。いち早く満開になった東京の桜は、その後、気温が低い日が続き、長く見ごろを保ってくれています。その桜が咲き誇る中、新しい元号は「令和」とすることが発表されました。出展は万葉集の「初春の令月(れいげつ)にして気淑(よ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす」からでした。「令」には令息・令嬢などにも用いられるように「良い・立派な」という意味があり、外務省は海外に向けて「Beautiful Harmony=美しい調和」という意味だと説明しているそうです。

 新天皇陛下の即位に新元号と、今年はいつも以上に新しい時代の訪れが感じられる春となりました。

 そのような新しい時代に向け、天使幼稚園では「初心・笑顔・チャレンジ」「ステップアップ~ねらいの確認とふり返りを通して~」を目標に掲げて取り組んできたこの2年間のあゆみをベースに、今年度は「一歩先に~建学の精神をベースに未来を生きる子どもを育てる~」を目標に掲げました。「一歩先に」には、昨年よりさらに一歩先に進もうという思いと、時代の一歩先を見据えていこうという思いを込めています。そして、今一度、天使幼稚園の建学の精神をふり返り、その歩みを堅固なものにしたいという願いを込めています。

 1930年代(昭和初期)世界恐慌などの影響で混乱していた日本の中で、親がいなくなったり捨てられたりした子どもたちのため、奄美大島で聖心愛児園をスタートさせたガブリエル神父様は、その後、東京に活動の拠点を移し、1938(昭和13)年、孤児たちのお世話をするお告げのフランシスコ姉妹会を創立しました。そして戦後間もない1947(昭和22年)には、久が原の地域の方々の要望を受け、天使幼稚園を設立しました。お告げのフランシスコ姉妹会や天使幼稚園の設立の根幹にあるのは、13世紀にイエスさまの教えを忠実に生きた、アシジの聖フランシスコの「貧しい人のケア」「自然の保全」「平和の追求」という精神でした。天使幼稚園もその精神を土台にし、園のことばに掲げた「イエスさまのように 神さまにしたがう よい子ども // マリアさまのように やさしいこころ // いつもなかよく 明るいこども」を目標に、子どもたちを育ててきました。

 時代が変わり「令和」になっても、この根幹にある理念は変わるものではありません。ただ、移り行く社会環境の中で、具体的な取り組みは変化していきます。設立当時は1年保育が当たり前だった幼稚園も、今では3年保育が中心になり、さらに未就園児クラスもできました。多くのお母さんがお家にいらっしゃる時代から、働くお母さんが多くなる時代に変わってきました。さらに、世界とのつながりが深まり、ICT(情報科学技術)などの発達によって生活スタイルが変わり、学校での学び方も大きく変わろうとしています。

 このように変化する時代の中で、「聖フランシスコの精神を生きたガブリエル神父様が、今いらっしゃったら、どのような幼稚園にしていこうと思われるか」という創立者の思い、建学の精神を大切にしながら、未来を生きる子どもたちに必要な力を養っていく1年にしていきたいと思っています。

 今年度も1年間、どうぞよろしくお願いいたします。 

              (園長 鬼木 昌之)
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