キレイにまとまって気持ちが良い。
そんな今回のお話は…
圧倒的な力で、ベローズのサルベージ船団を海賊の襲撃から救ったレドとチェインバー。
しかし、海賊を殲滅させたことは、ガルガンティア船団にショックを与える。仲間を殺された以上、海賊からの報復は必至だからだ。
強すぎる力を持つレドとチェインバーの処遇を一旦保留にして、船団長フェアロックらは海賊の動向を探ることを優先する。
レドとチェインバーを戦いに巻き込んだことを謝りに来るエイミー。また、ベローズは、海に生きるもの同士にとっての戦いの意味、海賊の生き方と、船団の生き方の違いをレドに説く。
ヒディアーズとの戦いしかしらなかったがゆえに、ベローズの言葉に胸を打たれるレド。そんなレドにエイミーは、ガルガンティアにとどまってみてはどうかと提案する。
そのころ、メンツをツブされた女海賊ラケージは、ガルガンティアへの報復を決める。近海すべての海賊が集まろうとしていることを察知したガルガンティアに緊張が走る。
以上公式のあらすじ。
お話は上記あらすじ後、海賊との戦闘を経てレドとチェインバーがガルガンティアのみんなに認められるという流れ。
冒頭にも書きましたが、見事にまとまっていて気持ちの良いお話になっています。
前回書いたように、レドを取り巻く状況は悪化してしまった。ガルガンティア船団の上層部からレドの追放も提案されるが、救われたベローズはエイミーを伴ってレドと話をする。
ここでの会話はけっこうな尺をとっていて、戦う事しか知らない兵士レドが、ベローズから地球に住む人々とその生き方そして考え方を伝えられ、エイミーからは得られなかった情報に地球での事の理解度が増す様子を描いている。文明文化が全く違うために全く考え方が違うレドと地球の人々であるが、ベローズとレドのやりとりを見せる事でお互いがどう思い理解したかを知る事が出来る。
「何故海賊を皆殺しにしたか」に「敵の排除に理由が必要か?」と答えが帰ってきたことで、ベローズはエイミーが話したであろう、レドが宇宙で戦争していた事とあわせ、レドは敵=滅するものとして認識している事を理解する。そこで「地球では殺生がなによりも戒められている」ことを伝えると、「生物を食用として殺すのは問題ではないのか?」と問われる。
我々からすれば当たり前の事だが、前回でも魚の干物(鯵の干物かな?)を生物の屍骸と言って食すのに躊躇していたレドであるから、敵を殺す事と生きる為に魚や鳥を殺す事の区別がつかないのだ。こういった問答を繰り返しレドは今の状況を理解した。そしてエイミーの他にレドを理解する人間がひとり増えたのだ。このベローズとの出会いは後にレドの状況を大きく好転させる。
このベローズとの話し合いはBパートからの戦闘よりも今回のメイン所と捕らえても良いだろう出来事だ。これがなければ後につながらないからだ。
この後、海賊の紹介がされ、海賊の動きを知ったガルガンティア船団では上層部で会議が開かれる。海賊の大船団と夜には衝突する。メンツを潰された海賊がやってくるからには交渉の余地はない。そこでベローズがレドの力を借りようと言い出す。一般市民(?)のエイミーとは違い、上層部に口出しできるベローズとある程度の理解を得た事がここで活きるのだ。
また彼女から得た地球の人々やルールを理解したこともあり、船団上層部との交渉をスムーズに行わせ、船団を一瞬で壊滅させられる武力を有しているのに何故それをせず、海賊から船団を守る用意があるとするのか。また自分が何を望むのかを船団を運営する上層部に伝える事が出来た。こうして話し合ってある程度の理解を得ることで利害の一致をみた。あとは船団の皆さんに納得させるだけの事を示せば良いし、その舞台は整っている。
夜になって海賊船団が近づくと、照明を取り付けたチェインバーが空から海賊たちを照らし戦闘が始まる。
事前に過剰な攻撃は絶対にしないようにと言われていたため、上空からの陽動に徹していたレドであったが、海賊の戦闘力に押されるガルガンティア船団についに武力介入を始める。ベローズから教わったこの世界でのルールを遵守し、人的被害が出ないよう火器と動力を無力化するレドとチェインバー。
しかし海賊は潜水艇からユンボロイドを出撃させており、船戦からガルガンティアでの陸戦(?)へと移行しつつあった。そして女海賊ラケージも独自のユンボロイドで出撃。あっという間にガルガンティアに近づくと船楼に取り付いて船団長フェアロックを執拗に探す。どうもラケージとフェアロックには何かしらありそうである。
それはさておき、そんなラケージのユンボロイドにチェインバーが追いついて取り付くがラケージは慌てない、むしろチェインバーを話すまいと腕を回す。後からやってきたラケージの部下(ホントは女奴隷らしいです)の船からワイヤーが張られ、「空飛ぶユンボロイド」を海に落っことそうとするのだが……宇宙で謎の異性体と戦闘できるチェインバーである。文明の劣る地球の船二艘に引っぱられたくらいで劣勢に陥るわけも無く、逆にラケージのユンボロイドと二艘の船を上空へと持ち上げてしまう。
人的被害が出ないようレドはラケージに降伏を勧告するが、大海賊ラケージの異名を取る彼女はそれに応じない。仕方なしと圧倒的なパワーでユンボロイドと船をぐるぐると振り回す。激しい遠心力で意識を失いそうになるラケージだが、そこは大海賊の意地かそれでも降伏しようとしない。そんな彼女の意地よりも早くユンボロイドの接合部が壊れ、彼女たちは彼方へと飛んでいってしまった。
長の敗北を見て引き上げていく海賊たち。ガルガンティアの人々はチェインバーを照明で照らし「ありがとう!」と口にするのであった。
まぁ過程はどうあれ、結果なんぞはチェインバーを見てきている分、分かりきった事なので展開的にどうこうというものはない。最悪ビーム兵器使っちゃえば、あっという間に逆転可能だしな。
しかし、レドとチェインバーは地球のルールを遵守しつつ、圧倒的不利な状況をそのパワーでひっくり返し、船団の皆さんにその力と自分たちが驚異でない事を示したのだ。前回で悪化した状況もこの一件でひっくり返ったわけだが、ただ単にチェインバーの圧倒的な武力があったからではなく、それはここまでの会話があったからこそなのだ。
レドはこの地球で生きる人々を理解し、全くの異文化人である彼を理解しようとした人たちがいたからこそ、ガルガンティアの人々に受け入れられる結果となったわけなので、戦闘部分よりもそれまでのレドとエイミー・ベローズ等々の会話の方が物語的にも重要だったのだ。
ともあれ、事後に帰還したレドに「おつかれさま!今日もごちそうにするね!」と笑顔で迎えるエイミーに、良く聞いていた異言語の感謝を表す慣用句「アリガトウ」と返すレドを見て、あぁこれでとりあえずは一段落だなぁと実にほっこりした気分になりました。
まぁ上層部ではまだレドに懐疑的なじいさんたちがいますし、ガルガンティア全ての人たちが全面的に信用しているわけでもないだろう。そして女海賊ラケージも簡単にやられちゃいましたから借りを返そうとするでしょうから、これからも色々とあるでしょうけど、今回でガルガンティアの危機を救った異人として、ある程度の認識を得たレドとチェインバーは、エイミーたちと上手く乗り越えてくれるんだろうなぁと明るい兆しを感じられます。
なんにせよ、ここからレドとガルガンティアの人々との交流が本格化し、物語的にも序章が終わって本編に入るでしょうから、次回からの展開を期待していきたい。
そんな今回のお話は…
圧倒的な力で、ベローズのサルベージ船団を海賊の襲撃から救ったレドとチェインバー。
しかし、海賊を殲滅させたことは、ガルガンティア船団にショックを与える。仲間を殺された以上、海賊からの報復は必至だからだ。
強すぎる力を持つレドとチェインバーの処遇を一旦保留にして、船団長フェアロックらは海賊の動向を探ることを優先する。
レドとチェインバーを戦いに巻き込んだことを謝りに来るエイミー。また、ベローズは、海に生きるもの同士にとっての戦いの意味、海賊の生き方と、船団の生き方の違いをレドに説く。
ヒディアーズとの戦いしかしらなかったがゆえに、ベローズの言葉に胸を打たれるレド。そんなレドにエイミーは、ガルガンティアにとどまってみてはどうかと提案する。
そのころ、メンツをツブされた女海賊ラケージは、ガルガンティアへの報復を決める。近海すべての海賊が集まろうとしていることを察知したガルガンティアに緊張が走る。
以上公式のあらすじ。
お話は上記あらすじ後、海賊との戦闘を経てレドとチェインバーがガルガンティアのみんなに認められるという流れ。
冒頭にも書きましたが、見事にまとまっていて気持ちの良いお話になっています。
前回書いたように、レドを取り巻く状況は悪化してしまった。ガルガンティア船団の上層部からレドの追放も提案されるが、救われたベローズはエイミーを伴ってレドと話をする。
ここでの会話はけっこうな尺をとっていて、戦う事しか知らない兵士レドが、ベローズから地球に住む人々とその生き方そして考え方を伝えられ、エイミーからは得られなかった情報に地球での事の理解度が増す様子を描いている。文明文化が全く違うために全く考え方が違うレドと地球の人々であるが、ベローズとレドのやりとりを見せる事でお互いがどう思い理解したかを知る事が出来る。
「何故海賊を皆殺しにしたか」に「敵の排除に理由が必要か?」と答えが帰ってきたことで、ベローズはエイミーが話したであろう、レドが宇宙で戦争していた事とあわせ、レドは敵=滅するものとして認識している事を理解する。そこで「地球では殺生がなによりも戒められている」ことを伝えると、「生物を食用として殺すのは問題ではないのか?」と問われる。
我々からすれば当たり前の事だが、前回でも魚の干物(鯵の干物かな?)を生物の屍骸と言って食すのに躊躇していたレドであるから、敵を殺す事と生きる為に魚や鳥を殺す事の区別がつかないのだ。こういった問答を繰り返しレドは今の状況を理解した。そしてエイミーの他にレドを理解する人間がひとり増えたのだ。このベローズとの出会いは後にレドの状況を大きく好転させる。
このベローズとの話し合いはBパートからの戦闘よりも今回のメイン所と捕らえても良いだろう出来事だ。これがなければ後につながらないからだ。
この後、海賊の紹介がされ、海賊の動きを知ったガルガンティア船団では上層部で会議が開かれる。海賊の大船団と夜には衝突する。メンツを潰された海賊がやってくるからには交渉の余地はない。そこでベローズがレドの力を借りようと言い出す。一般市民(?)のエイミーとは違い、上層部に口出しできるベローズとある程度の理解を得た事がここで活きるのだ。
また彼女から得た地球の人々やルールを理解したこともあり、船団上層部との交渉をスムーズに行わせ、船団を一瞬で壊滅させられる武力を有しているのに何故それをせず、海賊から船団を守る用意があるとするのか。また自分が何を望むのかを船団を運営する上層部に伝える事が出来た。こうして話し合ってある程度の理解を得ることで利害の一致をみた。あとは船団の皆さんに納得させるだけの事を示せば良いし、その舞台は整っている。
夜になって海賊船団が近づくと、照明を取り付けたチェインバーが空から海賊たちを照らし戦闘が始まる。
事前に過剰な攻撃は絶対にしないようにと言われていたため、上空からの陽動に徹していたレドであったが、海賊の戦闘力に押されるガルガンティア船団についに武力介入を始める。ベローズから教わったこの世界でのルールを遵守し、人的被害が出ないよう火器と動力を無力化するレドとチェインバー。
しかし海賊は潜水艇からユンボロイドを出撃させており、船戦からガルガンティアでの陸戦(?)へと移行しつつあった。そして女海賊ラケージも独自のユンボロイドで出撃。あっという間にガルガンティアに近づくと船楼に取り付いて船団長フェアロックを執拗に探す。どうもラケージとフェアロックには何かしらありそうである。
それはさておき、そんなラケージのユンボロイドにチェインバーが追いついて取り付くがラケージは慌てない、むしろチェインバーを話すまいと腕を回す。後からやってきたラケージの部下(ホントは女奴隷らしいです)の船からワイヤーが張られ、「空飛ぶユンボロイド」を海に落っことそうとするのだが……宇宙で謎の異性体と戦闘できるチェインバーである。文明の劣る地球の船二艘に引っぱられたくらいで劣勢に陥るわけも無く、逆にラケージのユンボロイドと二艘の船を上空へと持ち上げてしまう。
人的被害が出ないようレドはラケージに降伏を勧告するが、大海賊ラケージの異名を取る彼女はそれに応じない。仕方なしと圧倒的なパワーでユンボロイドと船をぐるぐると振り回す。激しい遠心力で意識を失いそうになるラケージだが、そこは大海賊の意地かそれでも降伏しようとしない。そんな彼女の意地よりも早くユンボロイドの接合部が壊れ、彼女たちは彼方へと飛んでいってしまった。
長の敗北を見て引き上げていく海賊たち。ガルガンティアの人々はチェインバーを照明で照らし「ありがとう!」と口にするのであった。
まぁ過程はどうあれ、結果なんぞはチェインバーを見てきている分、分かりきった事なので展開的にどうこうというものはない。最悪ビーム兵器使っちゃえば、あっという間に逆転可能だしな。
しかし、レドとチェインバーは地球のルールを遵守しつつ、圧倒的不利な状況をそのパワーでひっくり返し、船団の皆さんにその力と自分たちが驚異でない事を示したのだ。前回で悪化した状況もこの一件でひっくり返ったわけだが、ただ単にチェインバーの圧倒的な武力があったからではなく、それはここまでの会話があったからこそなのだ。
レドはこの地球で生きる人々を理解し、全くの異文化人である彼を理解しようとした人たちがいたからこそ、ガルガンティアの人々に受け入れられる結果となったわけなので、戦闘部分よりもそれまでのレドとエイミー・ベローズ等々の会話の方が物語的にも重要だったのだ。
ともあれ、事後に帰還したレドに「おつかれさま!今日もごちそうにするね!」と笑顔で迎えるエイミーに、良く聞いていた異言語の感謝を表す慣用句「アリガトウ」と返すレドを見て、あぁこれでとりあえずは一段落だなぁと実にほっこりした気分になりました。
まぁ上層部ではまだレドに懐疑的なじいさんたちがいますし、ガルガンティア全ての人たちが全面的に信用しているわけでもないだろう。そして女海賊ラケージも簡単にやられちゃいましたから借りを返そうとするでしょうから、これからも色々とあるでしょうけど、今回でガルガンティアの危機を救った異人として、ある程度の認識を得たレドとチェインバーは、エイミーたちと上手く乗り越えてくれるんだろうなぁと明るい兆しを感じられます。
なんにせよ、ここからレドとガルガンティアの人々との交流が本格化し、物語的にも序章が終わって本編に入るでしょうから、次回からの展開を期待していきたい。