とまとのため息

気分一新☆つれづれ日記in大英帝国~

ありそうでないもの、それは人材

2006-12-13 21:42:48 | Weblog
このブログにたびたび登場する「若大将」くん。
とまとのボスの腹心の部下であり、唯一無二の「手足」でもある。

彼の海外転勤がほぼ決まった。
「かわいい子には旅をさせろ」ということわざを知ってか知らずか
ボスがその能力を見込んで「海外で武者修行しておいでね」と
送り出す決断を下したわけだ。

とまとからみても、一生懸命がんばってるし、非常にバランスの取れた人材で
人使いの荒いボスの下で、二人分くらいの働きをしている。
ぜひとも海外で鍛えられて、さらに大きくなって戻ってきてほしいものだ。

と、ここまでは良かった。

問題は彼の後任だ。

特殊なオペレーション担当のポジションだから、何千人という社員がいても
適任がいないのだ。
早く後任を決めて引継ぎを始めないと業務に穴があくから
ボスはかなり焦っていて、数日前にやっとめぼしをつけたのが
「バンビ君」。

それを聞いたとまとは仰天して自分の耳を疑った。
若大将も自分の耳を疑った、らしい。
「アイツじゃ、無理やわ。。。」

バンビ君。その名のとおり、まさに小鹿みたいにか細く頼りない男子だ。
とまとのボスに呼び出されようものなら、その白魚のような指先が
微妙に震えているのを、とまとは見逃してないからね。
あ、でも変人でもないし、フツウの人なんだけど、とかく、何かとミスが多い。
若大将からもたびたび注意され、ありがたくも都度フォローされている。

何よりも、バンビ君が悪いわけでも何でもないのだが、英語ができない。
企業でよく目安として使うテストでも300点しか取れない。
テストのスコアで実力を測れるものでもないのは承知だが、彼に限っていえば
その点数が全てを物語っている。

ある日、バンビ君がとまとにSOS電話をかけてきた。

「海外のM君にメールでリクエストを出したら、1分もたたないうちに"Done"って
返ってきたんですよーーー。これって大丈夫でしょうか。
僕は彼を怒らせたんでしょうかっ!!」
「なんで?」
「Doneって、それだけなんですよぉーー」
「それは単に”やったよ”って言ってるだけだから、心配いらないよ」
「えええ!それだけでしょうかっ」
「あのねー、確かにMは愛想も何もないから、用件しか書かないけど、
それ以上のイミはないからさー」

うちのボスの下についたら、彼はどうなるんだろう。
ミーティングは当然すべて英語。海外支社の同僚とのメールも英語。
必要なら電話会議もするし、F2Fで打ち合わせもする。
公式なテレビ会議も開催して、発表をしつつ、終了後はミニッツも作成する。
それもれこれもすべて「英語」だ。

「一日で胃を壊して、即入院ですわ」(by若大将)


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