青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

都忘れの赤き防人。

2023年01月05日 17時00分00秒 | 名古屋鉄道

(久し振りだよトト丸くん@蒲郡駅)

豊橋から特別快速に乗車し、一つ目の蒲郡で下車。蒲郡自体には、かつて競艇客だった時代にしょっちゅう来ていたものだが、電車で来るのは初めてだなあ。高架のホームから駅下の改札口に降りると、「BOAT RACE」と名前を変えた蒲郡競艇の広告看板がお出迎えしてくれた。マスコットキャラクターはトト丸くんだっけ。今ではボートのナイター開催も珍しくありませんが、蒲郡は桐生に続いて二番目にナイター始めたんで導入が早かったよね。思い出に残るのは熊谷直樹が気合の減量とイン突っ張りで逃げ切った2000年の第27回笹川賞とか、2号艇の今垣光太郎が超抜機で1枠の濱野谷からイン強奪で逃げ切った2002年の第48回MB記念とかなんですけど、話が聞きたかったらまた別の機会に話します(笑)。

ここから乗り換えるのは、名鉄蒲郡線。名鉄乗るなら豊橋からでも乗れましたが、すんなり名古屋本線に乗っても面白くないので、未乗の路線からアプローチしてみたいと思います。蒲郡駅で見上げる名鉄の路線図。かつての路線網からだいぶスリム化されたとはいえ、それでも名鉄は東海地区の私鉄の王者。三河・尾張・美濃そして知多半島に巡る20の路線。今のところどこへ行くか分からんし、途中精算が続くと運賃が嵩んでしまいそうなので、ひとまず3,200円で「まる乗り1DAYフリーきっぷ」を購入。さすが名鉄、フリーきっぷの価格もなかなかだが、まあ名鉄の運賃って高いので(笑)、元を取ろうと思えば案外簡単だ。少なくとも蒲郡から名鉄名古屋までで1,290円だから、往復してチョイチョイと途中下車すればすぐそのくらいの金額には行ってしまうだろう。

昭和の時代は名鉄名古屋から特急パノラマカーなども走っていたという蒲郡線ですが、今は蒲郡~吉良吉田間を結ぶ地域のローカル輸送にその役割が置かれていて、日中は30分ヘッドで2両の電車が往ったり来たりするのみ。駅に貼られた所要時間表には、「名古屋に行くならJR乗ったほうが・・・」的な、対名古屋を諦めたような表記もあって涙を禁じ得ない。真矢みきでも呼んで来ようかな。JR東海40分990円、名鉄100分1,290円。どっちを選ぶか。何となく、魚津あたりから対富山を眺めた地鉄vsあい鉄みたいなロケーションに近いものがあるな・・・

高架の蒲郡駅のホームに佇む名鉄6000系。現在の蒲郡線の主力車両。2連のワンマン対応車にて料金箱の設置などもある。蒲郡線は途中駅にICカードリーダーの設置もなく、途中の無人駅から乗る場合は自動券売機できっぷを買うか、乗車証明書を取って下車駅で精算するかのどっちか。そのため、蒲郡駅で到着列車のかなりの客が乗車証明書でラッチ精算してた。時間掛かっちゃってJRの乗り継ぎとか逃してるお客もいたので、そういうトコやぞ!って思ったんだけど、存廃問題も取り沙汰される名鉄の末端ローカル路線にICカードリーダーを入れて、どんくらいの費用対効果があるか・・・ということなんでしょうね。

ちなみにこの6000系ワンマン、蒲郡線と広見線でしか使われていない名鉄のローカル線区専用車のようです。上の路線図で見れば分かりますけど、両路線とも名鉄の中でも末端の末端にあって、うーん、まあようはそんなに利用者がいない閑散線区用の車両なんでしょうね。遠く名古屋を離れ、防人の如く東三河の末端ローカル需要を担います。


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