青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

通学風景

2018年06月03日 17時00分00秒 | 只見線

(425Dがやって来た@会津坂下駅)

424Dを待たせて、会津川口行き425Dがやって来た。この会津坂下の朝の最大の見どころ(?)は、駅の裏にある県立坂下高校と県立会津農林高校へ通う学生たちの通学風景。全校生徒は普通科の坂下高校が150人、農業・森林・食品の専門課程を持つ農林高校が300人程度。普通科の生徒の方が少ないのは、さすがは農村地帯というべきか。会津の未来と第一次産業の貴重な担い手たちを乗せた列車が、会津坂下の駅に到着です。


まずは424Dの乗務員さんに、425Dの乗務員さんが合流して改札の準備。列車からぞろぞろと降りて来る学生たち。425Dの会津坂下到着が8:25頃なので、通学にはちょうどいい時間のダイヤになっているよね。むしろ、生徒数総計で450人余を数える高校への通学の足としてダイヤが組まれているんだろうけど。


おはよう、うーす。おはよう。チーッス。かったりぃなあ月曜日。今日一限何だっけ?英語の小テスト?マジで??


昨日LINE送ったのに何で既読スルー?えー、もう寝てた?ウザイって?気づけよって感じ?あれ、定期どこ入れたっけ?


…という会話が交わされているかどうかは知りませんが(笑)、次から次へと降りて来る学生たちの声で、一気に賑やかになる会津坂下の駅。2つの高校の生徒が下車するとはいえ、その数としたら自分が想像するだに遥かに多い。こんなに学生が乗ってるんだとしたら、3連でも車内は結構ごった返しているのではないだろうか。ざっと見で100人以上は確実に降りて来たと思われるのだが、両校の生徒の半分くらいはこの425Dで通って来ている事になる。車体は古くとも、収容人数の大きいキハ40が重宝される訳である。


生徒の通学を見守る只見線の乗務員たち。おそらくほとんどの生徒は通学定期を利用しているものと思われますが…それでも100人超の下車客を駅長一人で対応する事は難しく、424D・425Dに関しては上下列車の乗務員が下車客の改札業務を担当しているようです。まあどちらかと言えば、その風体は改札業務と言うより校門に立っている生徒指導の先生感ある。まあ生徒にしてみりゃ若い先生みたいな年齢だろうしね。


学生たちの中に混じって下車した、シルバーカートのおばあちゃん。すかさず手を貸す乗務員。温かさというバリアフリーがあります。


切り欠きの階段を上がり、定期券を見せつつ改札を通り抜けて行く学生たち。交わされる挨拶。月曜日の物憂げな雰囲気を吹き飛ばすように、乗務員の方々の笑顔がこぼれる。今日からまた新しい一週間。元気出して、勉強、運動、がんばれよ。そんな声が聞こえてきそうな会津坂下の通学風景。基本的には乗客の少ないローカル線というイメージだったので、こんなに賑やかな只見線は初めて見たけど、たまには賑やかなのも悪くない。やっぱり鉄道は乗ってもらってナンボだよね。

青いチェックのスカートひらり。会津盆地のティーンエイジたちに、只見線の未来を託します。

(※本記事は個人情報などの公序良俗に反しない程度で撮影していると判断してはいますが、万が一の際はコメントを頂ければと思います)
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