青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

関東で一番長い、路線バスの旅。

2022年11月20日 10時00分00秒 | バス

(JR休日おでかけパス@鉄道開業150周年Ver.)

この秋は、クルマでなくて電車で出掛ける事が多いというお話の続き。そんな私の旅の助けが、この「JR休日お出かけパス」だったのですが、11月の上旬に「山の方の紅葉もボチボチ色付いた頃かいなあ」という事で三回目の利用をして来ました。今年の秋の「休おで」は、鉄道開業150周年Ver.で微妙にスペシャルなデザインになっています。まあ印字が多少違うだけで値段も効力も何も変わんないんだけどさ(笑)。

始発の電車で横浜に出て、上野東京ラインでひたすら北を目指す旅。横浜から東京までは、それこそ早い時間の新幹線に乗る人が多いのか、朝5時台の電車でも立ち客の出る混雑ぶり。コロナ第8波とか言われても、全国で旅行支援策が行われている昨今、人の流れは既に止められないのだろうか。東京駅で殆どの乗客が下車し、ガラガラになったボックス席を占領してウトウト。いい気分で微睡んでいたら、乗ってた車両が途中の籠原で切り離しの刑。後ろの車両に移動させられる。これが鉄道業界にあるハラスメントの一つ、「カゴハラ」である。

そんなこんなで電車は神流川を渡り、群馬県に入って一つ目の駅である新町駅に着いた。「休おで」のフリーエリアは一つ前の神保原までなので、乗り越し料金190円をお支払い。そこそこの年数生きているけど、新町駅で降りたのは初めてだなあ。高崎に行く際に通過する駅という認識でしかない。平屋建ての駅舎と、駅前のバス・タクシーの車寄せとロータリー。駅裏のビジネスホテルがいい感じに昭和臭い、どうって事のない北関東の駅という雰囲気の新町駅前ですが、今日はここに何をしに来たのか・・・と言うと、ここから出るバスに乗りに来たのです。ええ、基本的に鉄道を取り扱っているこのブログがバスを扱うというのは非常に珍しいのですが、たまには変化球もあって良いでしょう(笑)。

これから乗るバスは、新町駅から出る「奥多野線」。群馬県の日本中央バスというバス会社が運行するこの路線、群馬県はここ高崎市の新町駅前を出て、藤岡市・旧鬼石町・神流町を経て上野村に至るルートを走るのですが、終点の上野村・しおじの湯までの距離は72km。所要時間は便によって若干の違いがあるものの、3時間弱を要するという関東ナンバーワンの超長距離バス路線なのであります。つい先日Twitterでこんなバス路線があるという情報を聞き及び、俄然行ってみたくなったんですよねえ。バスマニアには有名な路線らしいですけど、そっちは門外漢だったからさ。

駅前で待機していた運転士氏と小さなバスが、時刻表通りにバス乗り場に転回して来ました。日野自動車の「ポンチョ」と言われる車種で、一般的な都会の路線バスのサイズと比べるとちょいと小ぶり。いわゆるコミュニティバスサイズ。70km以上走るコミュバスとかあんま聞いたことねーけど、まあ山間部で狭隘部分が多いのと、今はそこまで客もいないという事なんでしょうね。昔は観光バスサイズのクルマが上野村まで走ってたなんて話も聞くので・・・

さてさて、70km以上も走る路線バスとなると、気になるのがバスの運賃。なのですが、この奥多野線に限り沿線の観光振興を見込んでフリーきっぷが発売されています。1日券が大人1,500円で乗り放題。ぶっちゃけ終点まで乗ると2,000円以上かかるんで、乗りバス目的ならマストで手に入れておきたいチケット。運転士氏から直接買うスタイルなので、出発前にお声掛けして買い求めておくことをお勧めします。

まずは新町駅前8:00発の鬼石郵便局前行きに乗車。奥多野線は、途中の鬼石や神流町の万場などまでの区間便もありますので、あえて終点まで行く便には乗りませんでした。一気に終点まで乗り通してもいいのだけど、折角ならば途中下車もしてみたいのでね。という訳で、私と他二名の乗客を乗せたバスは、新町駅前を出発。高崎線の線路を渡り、一路藤岡市方面へ向かいます。ちょいと固めの乗り心地、ケツがいつまで持つか心配になりそうな、乗りバス旅の始まりです。


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