青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

夕映えの 水都に啼くや 浜千鳥。

2023年10月14日 23時00分00秒 | 一畑電車

(宍道湖夕照@松江イングリッシュガーデン前~松江しんじ湖温泉)

夕陽輝く湖面は、ちりめん皺のようなさざ波に包まれて。小さな岬のカーブを回って、一畑2100系の「楯縫」号が終着駅の松江しんじ湖温泉へ向かってのラストスパート。宍道湖の夕景と走る列車をうまくまとめるのには、併走する国道431号線の車の流れは引きも切らず・・・大型バスとかトラックが入ってしまったら台無しになっちゃうなあ、なんて思いながらファインダーを覗いていました。湖岸に佇む浜千鳥一羽。まずまずはまとまった一枚になった・・・かな??

松江駅で借り出したレンタカーの返却時間は夜の7時。西の国の夕暮れは遅いのだけど、何とか宍道湖のいい夕暮れと一畑電車の写真を持って帰りたいなあと思いながら線路脇で奮闘。前日もそこそこいい夕陽が沈んだのだけど、温泉津温泉に向かってしまったので「ばたでん×夕景」って回収してませんでしたのでねえ。住宅街に登る道路から湖岸を走るばたでんを小俯瞰。電鉄出雲市行き7000系×2連。昼間は単行だった両編成が再びタッグで夕方の帰宅ラッシュに参戦です。

流れの速い国道を渡って湖岸に出てみる。緩やかに宍道湖の向こうに太陽は傾き、夕方らしい赤い斜光線が湖面を広く染めている。そして湖面を見詰めるお地蔵さまが二体。湖岸に国道を整備する際、この辺りから大量の人骨が発見され、その御霊を弔うために建てられたとのことですが、どうやらこの大量の人骨、戦国の世、永禄年間に出雲の地を中心に争われた尼子氏と毛利氏の間の戦いに関連したものなのではないか・・・などと言われているようです。真実のほどは、定かではありませんが。

レンタカーを返すには、あと一本分くらいの撮影がせいぜい。宍道湖畔のアングルで、レンタカー返すギリギリまで粘る。空の色と湖の色は申し分ない見事な夕景であるものの、撮影するのに高さがないので、どうしても国道を走る車だけが交わしにくい。いまさら脚立持って来たりほかの場所でアングル探す時間もないし、しょうがねえと割り切っていたのだけど、この瞬間あれだけガーガー走っていた車がなぜか奇跡的に途切れ、美しい宍道湖のサンセット&京王車を仕留めるという最後の最後の大逆転。一畑電車からのプレゼント、感謝しかない。

松江のコスモでガソリンを満タンにして、意気揚々と引き上げたのでありました


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