青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

遠雷、家路を急ぐ。

2023年10月11日 17時00分00秒 | 一畑電車

(遠雷@川跡~大寺間)

午後遅く、空にわかに掻き曇り、そして遠雷の声。出雲平野の遥か向こうに、噴煙のように立ち上がる入道雲。夕方になって運用が変わったのか、京王5000が出庫して来ました。入道雲には、その形状から「かなとこ雲」なんて別称もありますけど、この日の雲は見事なかなとこ型だった。一雨あって少しは涼しくなるかと思ったのだけど、一畑沿線にはそこまでの降雨量はなく。アスファルトをほんのり濡らすだけで終わったこの日の夕立は、熱せられた地面から立ち上る蒸気で、蒸し暑さだけが際立ったのでありました。

昨今の気象現象の激しさ。ちょっとした間のゲリラ豪雨でも、街は冠水し車は水没し、家の屋根は飛ばされる。この山陰地方も毎年のように大雨に襲われていて、最近流行り(?)の「線状降水帯」が発生することもしばしば。一畑電車も、7月の梅雨の終わりの頃を中心に、毎年のように被害に遭っている。特に田園地帯の線路に沿った用水路が大水であふれるようで、大寺~美談の辺りが泣き所になっている。一畑電車は大きい川を渡ったり急峻な谷あいを走ったりすることはない路線なので、致命傷になっていないのは幸いだが、最近の鉄道路線が直面する「災害リスク」というものの高まりは、新たな事業継続に対する脅威となってのしかかっています。

遠雷に肩をすくめる若い女性、松江に向けて家路を急ぐ、津ノ森の駅。


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