青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

還暦と不惑のランデブー

2018年02月22日 22時46分15秒 | 関西本線

(宿場町風情たなびいて@富田駅界隈)

鉄道の東海道本線は名古屋から関ケ原を通って米原に抜けてしまいますけれども、古来から東海道と言うのは熱田の宮宿から七里を船に乗り、桑名宿から四日市宿を経て鈴鹿峠を越えて行くルート。その本来の東海道筋に当たる富田の街、いつもDD追い掛けてバタバタと通り過ぎているだけなんだけど、ちょっと立ち止まるだけでも何とも味わいある魅力的な雰囲気が残っています。今度時間作って撮り歩いてみたくなる、そんな街です。


さて、DFの到着した塩浜を後に、そそくさと機材を片付けて近鉄富田の駅へ戻ります。あんまコインパーキングに長くクルマ突っ込んでもカネが勿体ない。ちょうど時刻は三岐3712レからJR5363レへの富田駅での継走の時間、今日のセメント担当はスノプロ装備の1801号機。人待ち顔のDDの向こうから、ゆっくりと三岐のED重連が走って来ました。


「待たせたに~」と三重訛りが聞こえて来そうな三岐のおじいちゃん機関車。昭和29年生まれだから御年64歳。かたや富田から四日市港までの牽引を受け持つ1801号機も昭和53年生まれ、今年で不惑と決して若くはありません。元はと言えば成田空港へのジェット燃料輸送を目的に導入されたDD51の最終ロット。新製から平成9年までを佐倉で過ごした生粋の千葉っ子。


昼便で東藤原へ向かうフライアッシュ貨物と並んで、四日市への身支度を整える5363レ。三岐鉄道の旧富田駅ホームに繋がる跨線橋は、旅客扱いが無くなって30年以上が経っても未だに取り壊されることもなく現存しています。この跨線橋には「宇賀渓・藤原岳へは三岐鉄道で」みたいな、いかにも昭和的な観光客誘致のスローガンが書かれていたんだけど、なくなっちゃったのかな。あれ、結構いい味出してたと思うんだけど。
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