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青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

高原のクリスタルブルー

2020年10月23日 23時00分00秒 | JR

(色付きほのかに@吐竜の滝)

八ヶ岳の南麓、赤岳の地獄沢を源流に持つ川俣川の東谷にある吐竜の滝。10年前くらいに来た際は、同じくらいの時期で既に結構な紅葉だったのだが、今年は色付きもまだまだ・・・と言った感じ。色付きが遅いのは、もちろんこの10年間で温暖化が進んだのもあるだろうな。夏が暑過ぎて広葉樹の葉が傷み、山が色付く前に枯れてしまう葉も多いような気がしますね。ちなみにここに来たのは、滝の脇を通る小海線を周囲の山々の紅葉と絡めて撮影する・・・はずだったのですが、10年ぶりに訪れた鉄橋横の撮影地は、木が伸びツル植物が繁茂して、自然に還っていました。

秋深まる清里の街、清泉寮に続く道すがら、ほのかに染まる紅葉を横目に小海線のジョイフルトレイン「HIGH RAIL 1375」がやって来ました。基本的にシンプルなキハ110はどのような色味に塗られてもそこそこに似合ってしまうのですが、星空をイメージした深みのあるブルーもいいですね。夕方に小淵沢を出る列車は、「星空列車」として野辺山に長時間停車して、星空観察会なんてーのをやるらしい。野辺山には昔っから国立の宇宙電波観測所なんてのがあるくらい、宇宙と近い場所と言うイメージがあります。そんな観測所も、十分な経費が確保出来ずに設備の縮小が続いていて、大変に厳しい状況にあるそうですが・・・宇宙の研究にカネをかけられない国って相当貧しいのでは?

冠雪した八ヶ岳をバックに、高原のレタス畑を行くHIGH RAIL。朝の大カーブで晴れカットを仕留めたので、幸先いいスタートだ!なんて思ったのもつかの間、八ヶ岳山麓はあっさりと寒冷渦によって作られた真っ白い雲に覆われてしまいました。何となく雪雲を思わせる白いヴェールに包まれた八ヶ岳の稜線は白く染まり、山麓の紅葉と美しいコントラストを見せていますけども・・・。ああ、これで晴れベースの光線だったらもっと良かったのにねえ!なんて子供と話しながら、国道沿いの野菜販売所で家へのお土産にバカでかい白菜を1つ買ったのであった。その結果、我が家の一週間はずーっと白菜料理なのでありました(笑)。

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大カーブ 内から撮るか 外から撮るか

2020年10月20日 17時00分00秒 | JR

(何年振りかのお立ち台@小淵沢~甲斐小泉間)

富山地鉄で撮影したカットをつらつらと投稿しているうちに、すっかり朝晩は晩秋を思わせる寒さになって来ました。7月一杯続いた梅雨の長雨に続き、秋も気候の良い時期はほとんどなく、10月上旬から勢力を拡大したオホーツク海高気圧からひたすら吹き込む寒気によって東日本はずーっと天気が悪いまま。北にオホーツク海高気圧が居座ると、北からの風の渦が南の太平洋高気圧からの風にぶつかって関東から東北にかけて前線が掛かり続ける悪循環。北と南の高気圧が固着したような状態なので、ようは関東を離れて西か日本海側に逃げれば晴れ間も望めると踏んで少し遠出して来ました。圏央道から中央道を家から2時間、訪れたのは久々も久々の小海線は小淵沢の大カーブ。いつ以来か記憶にもないんだけど、5年ぶりくらいか。相も変わらず雄大な景色の中、ススキの穂揺れる大カーブを登って行くキハ110。内側に僅かに刈り残された稲穂。そしてクルマの中で聞いていたFM-Fujiで、この日に甲斐駒ヶ岳が初冠雪した事を知る。カーブ脇にほのかに色付いた灌木を添えて。

大カーブの外側、築堤の下から仰ぎ見れば、こちらから眺むるは八ヶ岳連峰の山並み。頂上から伸びる稜線の下が若干白く染まって、甲斐駒同様前日の冷え込みに初冠雪と相成りました。大カーブの下の田んぼにはハザ掛けが組まれていて、山の冠雪と併せて晩秋の雰囲気が色濃く・・・。流石に標高1000m近い小淵沢の大カーブは、季節の進み方も少し早いようです。八ヶ岳を眺めるか、甲斐駒を愛でるか。天気が良ければ永遠に答えは出ないのが小淵沢の大カーブ。大カーブ、内から撮るか、外から撮るか。

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とある北総の街の片隅で。

2020年01月23日 22時00分00秒 | JR

(縁浅からぬ駅@JR成田線・湖北駅)

ちょうど二年前の今くらいの時期でしたが、90を半ばにして私の祖父母が相次いで亡くなったんですよね。身内で葬式を済ませた後、祖父母が住んでいた千葉の家を壊すと聞いて、取り壊される前に・・・と旧家にお別れを言いに行った事があったんです。このブログでも書いたので、熱心な(?)読者の方はご記憶なさっているかと思いますが、この記事を見てふとそんな事を思い出してしまいました。

野菜行商の歴史、後世に 「担ぎ台」保存活用へ 7台「貴重な民具」 JR成田線湖北駅 /千葉 - 毎日新聞

祖父母は、定年した後は千葉県我孫子市に住んでおりまして、その最寄り駅がここ湖北の駅だったんですよね。神奈川の私の家から祖父母の家までは、小田急線で代々木上原から千代田線に乗り換え、北千住から常磐線に乗り換え、我孫子で成田線に乗り換えて2時間半くらいかかっていたように思いますが、いずれにしろ子供心にえらい遠くまで来たなあと思わせるに十分だった湖北の駅のホームには、確かにこのよくわからない?鉄製の台のようなものがホームにいくつも置いてありました。この写真で駅名標の隣にある錆びた鉄製の台の事なんですが、あれ、小っちゃい頃からずーっと鉄製のベンチだとばっかり思ってましたよ。ただ、よくよく考えたらベンチにしちゃあ座面が高いし座りにくいことこの上ないシロモノだったんですが、実は東京へ野菜を売りに行く行商のおばちゃんが背負子を載せて立ちながら休むための台で、千葉県の北総地域における行商の歴史を伝える貴重な史料と聞いて目からウロコが100枚落ちた。

自転車置き場が目立つ湖北駅の南口。駅周辺は「湖北台」と言われる台地上に広がる昭和40年代に開発された千葉のニュータウンのはしりのような地区ではあったんだけど、南へ向かって団地の中を緩やかに降りていけば手賀沼に沿って一面の水田地帯が広がっていました。北へ行っても、畑の点在する台地から利根川沿いに降りれば、古利根沼という利根川の昔の河跡湖があるような自然の豊かな街で、それこそ成田線に乗って沿線の農家のおばちゃんが行商に出ていたんだろうな、という感じののんびりした農村風景が残っていました。じいちゃんと手賀沼の釣り堀で釣りしたり、お正月に貰ったお年玉を握りしめて利根川にあった「小堀の渡し」に乗り、取手のイトーヨーカドーに行った事なんかを思い出したりしてねえ。

祖父母が亡くなり、家も取り壊され、土地は既に新しい住宅地に変わったと親に聞きました。もう湖北の街に行くこともないだろうな、なんて思っていたのだけど、そんな湖北の駅のあの鉄の台が、ひょんなことからその歴史的な価値を認められ、記事によるとその一部が何と大宮の鉄道博物館に保存されるそうな。展示物になるかどうかは分からないけれど、あの鉄の台が自分の縁浅からぬ街の記憶を繋いでくれた気がして、ちょっと嬉しかったですね。

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オレンジ・アラカルト

2019年07月16日 17時00分00秒 | JR

(旅はここから@JR東海・松田駅)

「JR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」という名称の商品なので、必然的にその適用範囲はまずはJR東海のフィールドに限られます。という訳で、小田急線に乗って新松田まで出て来ました。今回一緒にお供する息子・不肖小学四年生でございますが、目覚ましを掛けずとも朝5時の起床時刻に間に合わせて来たのは流石の親譲りか。楽しい事なら早起きも厭わない、いつでも人間そうありたいものです。我々同様早起きの西丹沢へ向けてのハイキング組がバスを待つ新松田駅前、相変わらず駅前の「マニラ食堂」がその奇抜なネーミングもあって目立ちます。もう長い事やってないようだけどね。

小田急線乗換え口の狭い改札で、広大なエリアをカバーするフリーきっぷに入鋏。御殿場線は、JR東海の中では新幹線を除いて唯一関東地方に乗り入れている路線でもあります。フリー区間に入るにはとりあえず新松田まで出ればいいんだから、JR東海の商品とは言えども小田急線にアクセスしやすい神奈川県央民には使いやすい方のきっぷなのではないでしょうか。6:50松田発2745M普通静岡行き。211系×3+313系×2という静岡スタイルの編成。

朝の御殿場線は、ボックスを占拠して早朝から酒盛りしてるゴルフ親父の大群で悪臭に満ちていた。ゴルフバッグ見たら某有名企業のご接待系ゴルフ御一行様のようだが、正直プレイそっちのけで朝からあんなに酒飲んで大丈夫なのだろうか。ってか、ある程度より上の世代は電車のボックス席座ったら飲まなきゃなんないみたいな謎の強迫観念あるよね。飲酒運転に厳しい昨今、電車じゃなきゃアルコールも愉しめないのはあるのだけど。御一行は予想通り駿河小山で下車、下車後のボックスに子供とすっぽり収まった。御殿場から富士の裾野を軽快に下って行く電車、天気は正直期待出来なさそうな予報だったのだが、ちらと富士山の山頂が顔を。

沼津で乗務員が交替。何となく国鉄時代の残滓が感じられる長い長い沼津駅のホーム。静岡県駿東地域の中心都市である沼津の駅ですが、長距離列車がほぼなくなった今、その広い構内と長いホームの持て余しぶりが逆に侘しかったり。唯一残る夜のサンライズ出雲/瀬戸の停車は、遠く遥か鉄道黎明の時代から、足柄越えや丹那越えを担ってきた鉄道の街の最後の矜持かもしれません。

9:03静岡着→9:11発ひかり463号で名古屋へ。さすがに名古屋まで普通列車はツライ。ひかりとこだまだけだが、新幹線が使えるのがこのきっぷの強みなので、強みは十分に活かす所存。松田からシスまで2時間、シスからナコまで1時間。新幹線はええ。子供は久々の新幹線に嬉しそうだ。車窓にすっ飛ぶ茶畑と浜名湖を眺めながらアイスコーヒーをまったり飲んでいたら、あっという間に着いてしまった。

名古屋10:07着。向かいのホームを見たら珍しくのぞみ314号の運用に入っていた700系カモノハシが出発して行った。そろそろ東京口からは淘汰の頃合いですが、どっこい西日本では「ひかりレールスター」としてまだまだ頑張っている。700系が最新鋭の車両だった時代に、2列×2列のゆったりシートは垂涎の存在であった。

ナコからはいろいろな選択肢があったんですが、とりあえず10:18分発ワイドビューひだ81号。 シスもナコも7~8分の乗り換えなので慌ただしい。名古屋に来ると、関西本線方面にDDを狙いに行くのが多かったんですけど、せっかくのフリーきっぷなので初の選択となる高山本線方面へ。ちなみにディーゼル特急なんかも乗るの久し振り。北海道でスーパー北斗とか乗って以来かも。臨時なので4両と短いが、多客時など富山まで行く編成などは増結に増結を重ねてMAX10両とかで走るのだから頼もしい。

 しかしながら、朝からJR東海の普通列車・新幹線・そして特急列車と揃い踏みの豪華な行程である。臨時のひだなので空いているかと思いきや、時間帯がいいのか案外と乗客がいた。東海北陸道が開通しているとはいえ、それでも飛騨路はまだまだ鉄道が交通の主力なのだろう。名古屋から高山・飛騨古川・富山方面に定期10往復は充実のラインナップである。キハ85はJR東海ご自慢の「ワイドビュー」車両だけに、窓は大きく、座席の取り付け位置が床面よりも若干高くなっている。いわゆるバブル世代のハイデッカー車両。但し、製造から30年を経た今、既に後継にはハイブリッドディーゼルの新型特急用車両が決定しており、2022年には置き換えが決まっているのだそうで。

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Now Planning・・・

2019年07月07日 17時00分00秒 | JR

 (プラン練り練り、思案の時@自室)

今年の梅雨はずーっときっぱりと梅雨と言うか、梅雨に入ったっきりついぞロクに晴れ間がないという徹底ぶりである。この週末も、箱根登山とか伊豆急とか行きたい案件はあったんだけど、何だか風も強いし雨だし寒いしという事で、先日手に入れた「JR東海&16私鉄 乗り鉄★たびきっぷ」による遠征計画を練っている。最初は自分一人で遠征して来る予定だったんだけど、話の流れで息子も一緒に付いてくることになった。そうなると何が困るかというと、オトナの撮り鉄がやるような朝から晩までのバカな日程は組みにくい、という事だ(笑)。まあ子供もカラダだけなら随分とオトナに近付いているんで、楽しい事であれば多少ムリをさせても平気だろうと思うのだけどねえ。つーかそれもそうだし、そもそも人数一人増えた分(旅費)は誰が持つのか!・・・まあこっちの小遣いから出すしかねーんだろうな。という事で、じいちゃんばあちゃんが孫かわいさに旅の小遣いをくれてやるのを待っている今日この頃。あとは天気だなあ。梅雨明けはせんでも良いから、せめて降らないで欲しいねえ。

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