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青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

戻ってきた展望車

2016年06月25日 06時15分08秒 | 小田急電鉄

(三線軌条区間を往く@箱根湯本~入生田間)

大平台から麓に降りて来て登山線小田急区間の紫陽花。定番の入生田・牛頭天王神社の参道からのアングル。ちょっと架線柱がうるさいですけど、線路の両サイドに咲く紫陽花を絡めながら撮る事が出来ます。LSEのはこね42号は先日柿生の踏切で軽乗用車に突っ込まれた7003編成。かなり激しい車体の損傷だったんでどうなることかと危ぶまれましたが、大野工場で突貫の復旧作業を経て早期の営業復帰が図られました。ともあれ貴重な現状4編成しかない展望車が落ちる事が避けられたことは喜ばしい事です。


以前はこの三線軌条区間には小田急車と登山線車の2社が乗り入れておりましたが、輸送力の劣る登山線車が小田原~箱根湯本から撤退してからは狭軌/広軌の混在する独特の軌条は車庫のある入生田までとなりました。登山線封じ込め運用の赤1000系、湯本急行がなくなってはや7年ですか。時の流れは速い。


宵闇迫る紫陽花の坂道を降りるはこね44号。複雑な三線軌条のレールを輝度の高いVSEのライトが照らします。展望席では幅広帽の少女が親子で仲良く記念撮影…VSEも何気に今年で11年目、陳腐化したとは言わないですが、私鉄各社がブームに乗って観光列車を次々導入している昨今、70000系はよ!と思ったりもする。そこらへん小田急は割と保守的よね。

VSE以降の箱根特急ってどうなって行くんだろうね。下北沢の複々線が開通したらダイヤ的にも余裕が出ると思うんだけど、そこでテコ入れをするのは朝の上りホームウェイであって箱根特急ではないような気がする。だからMSEばっかり増やしてるんだろうし…今回復帰は果たしましたけど、LSEも営業40年弱となってますので後継の2編成は必要だと思うんですけどね。
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早春賦

2016年03月23日 21時34分33秒 | 小田急電鉄

(菜の花に乗って@栢山~富水間)

春は名のみの風の寒さ。開花宣言こそ出たものの桜の蕾はまだまだ寒風に身をすくめているようです。おそらくこの感じだと南関東は4/2の週末が満開になるのではないかと睨んでいるのだが、ここのところ気になるのが天気のサイクル。3~4月ってのは週末ごとに天気が悪くなるサイクルにハマりやすい季節でもあり、そして天気の10日予報なんかを見てるとどうもそのサイクルに入ってるんじゃねーの疑惑がある。去年も出掛けた東栢山の菜の花畑、天気予報とは真逆の北東気流の流れ込みでドメドメの天気、それでも明るい菜の花の上を滑るようにVSEが駆け抜けていくのでありました。
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子供心と秋の空

2015年10月03日 23時59分20秒 | 小田急電鉄

(イセツル秋の日@伊勢原~鶴巻温泉間)

以前は結構通っていたイセツル界隈に、久しぶりに子供を連れて行って来ました。秋らしい晴れの日、本当なら新しくなった大山のケーブルカーでも乗って来ようかな…なんて思っていたのだけど、子供はやっぱり地味なケーブルカーなんかよりもフツーの電車の方がいいらしい。すっかり稲穂も黄金色となって、落穂拾いの鳥が飛ぶイセツルの秋景色。稲刈りに向かうコンバインも踏切で電車の通過を待つばかり。

 

もちろんここに来たならば、カメラを持って黄金色の稲穂を走り行く電車と合わせるのがセオリーなんですが、既に刈り入れの終わった田んぼが多くてなかなか構図も決めにくい。この一帯は鈴川という小さな川の周囲に広々とした田園地帯が広がっておるのでありますが、初めてここに来た時に比べると後継者不足なのか休耕田も目立つようになってますねえ。

  

イセツルがちょっと消化不良だったので、少々足を延ばして秦野の大カーブへ。こちらも近隣の農家の皆様が刈り入れの真っ最中。カラッと晴れた秋晴れの中、日差しは強くとも爽やかな風に乗って、LSEが今日も元気に箱根へ向かう。行き交う電車に見向きもせず、黙々とコンバインで自らの育てた実りを収穫していく農家の方。カメラを構えながらその一部始終を眺めていたのだが、稲刈りというのは機械でやると意外なほどあっけなく終わってしまうものだね。


あー、しかし今日は空が高い。真っ青な空にすいすいと刷毛で引いたような雲が、空の高さとともに秋を一層感じさせる。今年は夏の終わりから長い間の雨期があり、雨期が過ぎたら一気に秋が来た感じがするので夏の余韻と言うものがなかったな。ここんとこダラダラと暑さが長引く秋が多かったから、今年はしっかり秋を長く楽しめそうな気もするけど。


最近は子供も電車が通るたびに「スマホかして!」と言い、スマホで走って来る電車を撮影している。正直シャッター押すタイミングはブレブレで、撮るたびにスマホの中にボツ画像が溜まって行くだけなのだが…(笑)。今度やっすいコンデジでも買ってあげようかしら。
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桜の季節過ぎて

2015年04月26日 23時12分31秒 | 小田急電鉄

(新緑の四十八瀬@渋沢7号)

新しいカメラは桜には間に合いませんでしたが、とりあえず週末の天気も安定して来たのでちょこちょこと近場に出かけては撮り歩いている。山の若葉が光に透ける色の美しさ、よく見ると山藤の花なんかも咲いていたりして。






好天にも恵まれ、四十八瀬近辺には同業者もチラホラ。皆さん重装備だったんで、ひょっとしたらカレンダーとか狙ってるような御仁達だったのかもしれません。そんな中子供を連れて家族で乗り込んでスマヌスマヌ(笑)。あまり時間がなかったんでゆっくり撮ってる時間はなかったんだが、GWは一日くらいおヒマを貰って出掛けて来ようと思います。
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菜の花が教えてくれたこと

2015年03月23日 21時35分20秒 | 小田急電鉄

(足柄平野一文字@栢山~富水間)

まさに陽気は春めいた暖かな日曜日。そろそろ菜の花の時期だから房総方面でも行って小湊鉄道(orいすみ鉄道)でもやろうかなあなどと妄想を膨らませておったのですが、小湊&いすみと言う条件提示にイマイチ子供のノリがよろしくない(笑)。先週飛び石で破損したクルマのフロントガラスの修理にカネもかかっちゃったしなあ、と言う事で近場で菜の花と鉄道が見れる場所に変更。最近、小田原の栢山あたりで線路際の田んぼをこの時期菜の花畑にしている場所があるそうなので、行ってみる事にしました。


ここいらへんの小田急線は足柄平野を真っ直ぐ小田原に向けて南下するルートを取っており、メジャーな撮影地でもそこここにあるんですが、栢山から富水にかけてのストレートの西側に見事な菜の花畑が広がっておりなかなか見事。へえ。こんなの昔からあったっけかな?と。ちなみに今月のロマンスカーカレンダーでこの場所を知った情弱なんすけどねw

 

菜の花の香りむせるような花畑。田んぼの畦に腰を降ろせば、春の風と蜜の香りに誘われたミツバチとモンシロチョウ。抜け抜けの青空とはいかんかったけど、霞っぽい感じも春らしさか。何だか絵本のような世界の中を走って行くロマンスカーたち。


菜の花の線路の上を滑って行く8000系。伝統のアイボリー&ブルーの帯締めが菜の花のビビッドな黄色に負けていない。小田急の通勤車の中で、1つで2個分の長手のクーラーキセを屋根の上にのっけたのはこの8000系が最初なのだが、当初はそれがすごく新鮮に見えたものだ。


ちょいと場所を移動して8000系の10連急行にかぶりつく。ひと昔前の10連急行と言えば5000+5200系が多数を占めていたと思うのだが、5000の田窓と5200の一段下降窓と言う明確な違いがあって編成美と言う意味では8000の10連に軍配が上がります。まあもっと言うと9000の10連ってのが今思うと最強ではあったのだが、あれは千代直準急のイメージが強いので。


遠くを見ていた子供が「あー、さんぜんはっせんだよ!」と叫んで3000+8000の異種混結の10連急行。編成美とは真逆になってしまうけど、これも小田急らしさか。3000とか4000に固定10連が多くなってきたので、最近はそんなに混結急行を見る事もなくなってきたように感じる。ちなみに子供はこの混結急行が好き。プラレールでも色んな車両をくっつけてグチャグチャな編成を作って遊んでいるからなあ。


天気も良く暖かく、昼食は子供と2人でコンビニおにぎり。光線の回りも徐々に良くなって来たところでLSEのはこね23号を。午前中LSEが運用に入ってなかったんでここまで待っちゃったんだけど、待った甲斐があったなあ。ロマンスカーはやっぱりこの色。次世代の展望車が投入される話がないのでまだまだ現役なのだが、内装はそろそろリニューアルして欲しいかなと。

 

そして先週から就役10周年記念ステッカーを貼っているVSE。ちょっと控えめ過ぎてそのステッカーと言うのがどんなもんなのかイマイチ分からんので、酒匂川を渡っている際の接近画像を添えておきます(笑)。超鳴り物入りでロールアウトしたVSEも、早くも10周年かと言う事に感慨を覚えるのでありますが。


LとV、2本のロマが来る時間帯だけはやや同業者も集まっていましたが、基本的にはあまり知られてないのか地元民が散歩する程度。春の小川はさらさら流れ、ゆるやかにSカーブした農道が踏切に続いている。春の菜の花畑にはのんびりした時間が流れ、思わず昼寝でもしたくなってしまう雰囲気が。


この菜の花畑がある小田原市の栢山は、二宮尊徳(金次郎)の生誕の地。農業を通じて勤労と道徳の精神を説いた尊徳の教えは、「報徳思想」として現世に伝わっております。栢山の農家の家に生まれた尊徳は、若いうちに両親を亡くすなど不遇の身をかこちながらも、勉学に励み家業の農家を復興させ、小田原藩へ奉公し名を残しました。

大事を成さんと欲する者は、まず小事を務むべし。
大事を成さんと欲して小事を怠り、その成り難きを憂いて、成り易きを務めざる者は、小人の常なり。
それ小を積めば、大となる。

勉学のために夜の灯を欲していた尊徳さん。灯用の油が勿体ないと親に叱られ一念発起、荒れ地を開墾し菜種を播いて大きな菜の花畑に育て上げ、十分な量の菜種油を収穫したそうな。「大事を成すために小事を務む」と言う考え方が表れているエピソードなんだけど、その菜種を播いたのがどうやらこの辺りなんだって。なるほどこの菜の花畑は、郷土の偉人の教えを今に伝えるものでもあるらしい。
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