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青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

夏をあきらめて

2017年08月14日 17時17分56秒 | 小田急電鉄

(憂鬱な雲の下@善波川脇の田んぼ)

気象庁の観測によると、東京では8月に入ってから毎日雨が降っているそうだ。これだけ関東圏が高気圧に見放された夏と言うものもそう記憶がない、涙雨の盆休みである。2ヶ月ちょっと前は田植えされたばかりの若苗が躍っていた善波川脇の田んぼも、すっかり稲の穂先が伸びていて季節の移ろいの早さを感じる。カカシが立てられて鳥よけのネットも張られ、あとは実りの秋を待つだけの状態ですけど、こうも日照がないとこっからの生育に影響するんじゃないかと余計な心配をしてしまいますねえ。


ここ善波川~鈴川の間のイセツル串橋田んぼ、沿線の田園地帯では開成~栢山周辺と双璧をなす広さを持ちます。秋はトンボと黄金の稲穂に曼殊沙華の赤が揺れるのどかな田園風景が楽しめるのですが、最近秋は長雨に祟られるのであまり晴れカットを撮った事がないんですね。8月の天気運の悪いのは9月に返してもらうつもりでお待ちしています。
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オレンジバーミリオンの系譜

2017年06月15日 23時09分23秒 | 小田急電鉄

(瞳に映るものは@開成駅前)

開成のあじさい祭りに合わせて、開成駅前に保存されているNSEこと小田急3100形ロマンスカーが公開されていました。もう引退してからだいぶ経ちますけど、子供の頃の小田急と言えばロマンスカーはNSEと御殿場に行くSE(3000形)の2形式が主力で、新しいロマンスカーだ!なーんて言ってLSEがようやく出て来たころだったかな。そもそも開成の駅なんてその頃はなかった。新松田の次は栢山だったしね。

 

駅前に建てられた高層マンションの敷地内に、非常にきれいな状態で保存されているNSE。とにかく懐かしいね。軸梁が横に長いミンデンドイツ型の台車が特徴的です。月に2回、第2・第4日曜日が公開日だそうですが、公開していないときはカバーをかけて雨風から守っていたりと非常に丁寧に扱われているようです。

 

展望席と、その上の運転席。古い車両にありがちな独特の機械油のような匂いが運転室にこもっていました。展望室上に作られた運転室は、足を伸ばすスペースも少々窮屈な印象。ロマンスカーの運転士は社内でも結構なエリートしか運転出来ない(今でもそうなのかな)と言う話を聞いた事がありますけど、選ばれしものだけが許された特別な空間なのかもしれません。マスコンは東芝製、主電動機はTDの社紋でお馴染み東洋電機製造製です。


車内のスペースは、展望席以外は椅子を取り払いギャラリーとして使われている様子。それこそ自分が子供の頃の小田急線の風景が展示されていて非常にツボである。2600系の各停を上下線に待たせて千代田線の準急と回送のSE車が走る風景はまさしく自分の知ってる地上時代の東北沢!営団6000系の「S」のマークが眩しいぜ。遠くに代々木上原のシンボルであるトルコ大使館のモスクも見えますね。当時の東北沢は、各停に乗ってると退避時間がとにかく長くて飽き飽きする、京急で言えば南太田のような駅でした。まだ遊園止まりの各停が主で、準急があって、急行は箱根湯本/片瀬江ノ島行きだった時代です。分割案内板はAとB。


これ、何周年の時なんだろ。小田急はよく〇〇周年みたいなアニバーサリーイヤーに海老名の車庫で片っ端からロマンスカー並べて写真撮影をする事があるんだけど、EXEが最新で、VSE前夜と言う事は80周年?。この頃EXEがロマンスカーなのに展望席がないってんでえらい評判悪かった記憶があるなあ。第1回のSE3000形から代々ブルーリボン賞を受賞している小田急のロマンスカーの中で、唯一30000系EXEだけがブルーリボン賞を取ってない事からもその筋からの悪評が強かったことを表わしているような。


SEから続くロマンスカーカラー、オレンジバーミリオンの系譜。現役で唯一この塗装を纏うLSE、後継の70000系にこの色は受け継がれるのでしょうか。来春のデビューであれば、そろそろ日車で先行のモックアップくらいは出来上がっているのでしょうね。
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梅雨の晴れ間の東栢山

2017年06月12日 22時13分27秒 | 小田急電鉄

(フェルメールブルーの輝き@MSE60000系)

来春には70000系のロールアウト、そして30000系EXEの改造などの話題はありますが、現在ロマンスカーの中でも一番の大所帯がこのMSEこと60000系。本線・島線運用の他に6連であさぎりに充当されて御殿場まで行っているので、とにかく稼働範囲の広さと相まって一番見る機会が多いですね。独特の牙のように光るLEDと、青大将が鎌首を持ち上げたような先頭部分の流線形がポイントの車両ですが、この夏を前にした季節、溶け込むようなフェルメールブルーが涼やかです。



菖蒲の花と紫陽花と。ちょっと田んぼの表面が沼っぽくなってしまっているのがマイナスか。ロマンスカーを待つ間、子供たちは田んぼの中にオタマジャクシやカエルを見付けて大騒ぎ。用水路にはコイやハヤが泳ぎ、流れの淀んだ場所にはタニシがびっしり。そんな生き物を狙って大きなアオサギが飛んで来た。田んぼは生命を育む揺り籠でもあります。農作業中のおばちゃんが言うには、除草剤を使わないで育てているから草取りが大変なんだとか。こだわりですねえ。


丹沢を源に、足柄平野を下る酒匂川。酒匂の水を引き込んだ「文明用水」と言う用水路が田園地帯をくまなく駆け巡り、東栢山の水田を潤しています。畦に座り込み、子供にも笑われてしまったローアングル!梅雨晴れの青空を映す水田と若苗の向こうを、LSEが新宿に向かって行きました。


強いハレーションの中をMSEが行く。日射しの中で紫陽花も菖蒲もうなだれ気味ですね…真横からのアングルなんで連結面で切ってみると、案外幌面が強い印象を残してくれていい感じ。散歩中の犬と近所のおっちゃんものんびりムードでいい感じ。そんな梅雨の晴れ間の東栢山です。
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足柄平野の花ごよみ

2017年06月11日 22時51分11秒 | 小田急電鉄

(開成町のマスコット「あじさいちゃん」@開成あじさい祭り)

梅雨入り…したはずですけれど、週末の天気はまずまず。6月と言えば紫陽花の季節、神奈川県民としては行くか箱根か鎌倉かって感じですけど、鎌倉→混んでそう。箱根→まだじゃね?湯本は咲いてるかもしれないけど。と言う事で開成町のあじさい祭りへ。この時期は開成にロマンスカーも臨時停車したりするのだ。足柄平野の花ごよみは、春は松田山の河津桜で始まり、曽我梅林の梅まつり、東栢山の菜の花祭り、そして田植えの頃を過ぎて開成のあじさい祭りと季節が移ろって行きます。


ただお祭りに参加するだけではつまらなーい!と言う事で、祭りの前後は撮り鉄のお時間…開成からちょっと先の東栢山地区で。2ヶ月前までは菜の花が咲いていた場所に水が張られ田植えも終わり、緑の色が深まる季節ですね。畦に沿ってはまだ色の染まり切らない若い紫陽花と、今を盛りと菖蒲の花が艶やかな紫色を見せていて、ほどよいアクセントになっています。


照るでもなく降るでもなく、水分量の多い空気だけが梅雨らしい。紫陽花の小道から箱根の外輪山を横目に走るLSE。この辺りすっかり田植えから稲もすくすくと伸びて田んぼを覆い始め、今年の水鏡には間に合いませんでしたね。VSEが1編成入場しているようで、最近は土休日のLSEは新宿7:00のはこね81号と10:10のスーパーはこね13号でスタートするスジに入っています。


このスジに入るとLSEが30分間隔で続行運転になるので撮影する方にしてみたら効率がいい。その代わり撮影場所を動きにくくもなるんですがね。そしてこういう被写体が遠近の構図でどちらにピントを合わせていいのかと言うのは永遠の命題である。迷った場合はあくまで鉄道が好きなのでだいたい鉄道にピントを合わせてしまうのであるが、そこら辺の主従関係は割とはっきりしていると言うか、最終的には花に合わせるのって勿体ないと思ってしまう貧乏人が私である。
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母なる山の麓で

2017年06月03日 23時00分00秒 | 小田急電鉄

(表丹沢を映して@善波川土手)

来週あたりは関東地方も梅雨入りしてしまうそうなんで、この土日は最後の晴れ間くらいの意気込みで出掛けたほうがいいよと言う天気予報のお姉さんの言葉をまともに受け取って週末は朝からイセツル。いつもの鈴川土手ではなく善波川側の土手にある田んぼで水鏡チャレンジ。朝から突き刺すような太陽光線に青葉が輝いて、若苗の植わった田んぼには静かに表丹沢の嶺が映るのであります。


東北とか信州方面はそれこそGWに田植えをやっちゃうけど、南関東の特にこの辺り(伊勢原周辺)は田植えの時期が5月の終わりから下手すりゃ6月になってやっとこ植えるような感じで非常に遅いですね。日本でも有数の遅さなんではなかろうか。気候の関係か植える品種の関係か分かりませんけど、と言う訳でなかなかいい天気と絡みにくい相模の国の水鏡なのであります。


ポコッと三角形の山頂が特徴的な表丹沢の主峰・大山。平塚から相模原あたりの見通しの良い場所ならだいたい見える、相州住まいの我々にとってはもはや母なる山でもあります。たいたい雲をかぶっている山なんですが、こんだけくっきり稜線を見せるのは久々かもしれないなあ。回送で通過した新型EXE、小田原発のさがみの送り込みなんでしょうか。


本チャンのはこね81号。通過直前に風がサァァ~っと吹き抜けて水鏡崩れる…ぐぬぬ。日射しが強くて朝から急激に気温が上がる気象条件だと吹いてしまいますねえ。それでも踏切が鳴る直前まではまあまあ止まってたんだよね。もう被害妄想レベルで考えると大山の神様あたりが風を吹かしているものと思われる(笑)。


それでも背景の濃い緑をバックにして、オレンジバーミリオンの車体が映えます。今シーズンの水鏡はもうチャンスないかもしれないけど、季節ごとにLSEのラストシーズンだと思うと…ねえ。どっかで何とか回収したいなあと思うんですけどねえ…
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