コンサルタントのネタモト帳+(プラス)

ビジネスにも料理にも役立つ“ネタ”が満載!社労士・診断士のコンサルタント立石智工による経営&料理ヒント集

海外事情:サンタが解雇?

2006-12-19 | イッポウ
英国では、サンタも問題があれば解雇されるそうで・・・。

<サンタを解雇>英高級百貨店、ハロッズ “差別”発言で(Yahoo!ニュース-毎日新聞)


ロンドンの高級百貨店ハロッズで子どもたちに人気のサンタクロースが買い物中の家族連れに向かって差別的発言をして問題となり、解雇されたことが明らかになった。詳細は明らかではないが、英紙によると、サンタはアジア系の客に「なんでここにいるんだ。(大衆スーパーの)テスコに行くべきだろう」と声をかけたという。


差別的発言が「たった一度」のことだったのか、それとも継続的に行われていたのかはわかりませんが、サンタが夢を壊すようなことをしてしまったらやはり解雇止む無しといったところでしょう。

ただ、この問題は日本でも決して「対岸の火事」で片付けられる問題ではありません。残念ながら、日本においても「差別」というものは普遍的に存在しており、従業員が行った差別的発言が「会社の問題」となることは今後十分に考えられます。

日本語での「差別」を辞書で引くと
偏見や先入観などをもとに、特定の人々に対して不利益・不平等な扱いをすること。また、その扱い。(Yahoo!辞書-大辞林
という意味が掲載されています。

一方、英語での「差別(Discrimination)」の意味を調べると、Wikipedia(英語版)には、
discrimination is more than distinction, it is action based on prejudice resulting in unfair treatment of people.
(差別とは、区別以上のものである。それは、人々の不公平(アンフェア)な取り扱いの結果としての偏見に基づく行動である。)

To discriminate socially is to make a distinction between people on the basis of class or category without regard to individual merit.
(社会的な差別とは、個々の真価(価値)にかまわずクラス(階級, 階層)またはカテゴリー(種類, 部類)に基づいて人々の区別を作ることである。)
と説明されています。

これを読み比べると、日本語では「偏見や先入観」といった主観的な要素が差別かどうかという判断にあるのに対して、英語ではより「クラス(階級, 階層)またはカテゴリー(種類, 部類)に基づく人々の区別」と、より客観的な説明が行われています。

日本と英米の差別に対する「認識」の強さの違いは、こういった部分にも現れているのではないかと私は感じます。

今日の夕食:オールキャベツ?

2006-12-19 | 料理力
今日も寒い一日でしたね。お客様訪問のために原付で移動していたのですが、冷たい風が体温を容赦なく奪っていきました・・・・・。コートを着ているとはいえ、これからしばらくは原付乗りには少々厳しいシーズンです。

さて、余りに寒いので今日もスープ系料理がメイン。今日の献立はこんな感じになりました。
●ツナのロールキャベツ風[ツナ、キャベツ、コンソメスープ]
●レンコンとたけのこのきんぴら風[作り置き]
●ちりめんじゃこの佃煮[市販品の買い置き]
●きゅうりのキューちゃん[by東海漬物]
●白ごはん[冷凍ごはん]

「コンソメの素でもいいや!」と割り切ってしまえば、コンソメスープはお手軽簡単メニューになります。ただ、顆粒コンソメそのままでは余りおいしいスープにならないので、必ず何か具材と合わせることが必要です。

ということで、今日のメインは「ツナのロールキャベツ風」。まともな作り方をすると大変なロールキャベツですが、電子レンジとツナを使えば、簡単お手軽に出来てしまいます。立石流手抜き系モドキ料理版の「ロールキャベツ風」の作り方は次の通りです。
(1)先に鍋でお湯を沸かし、コンソメスープを作っておく。
(1)キャベツはつけ根にきりこみを入れ、1枚ずつ丁寧にはがす。(1枚が1個分)
(2)はがしたキャベツを大皿に載せて、ふたをかぶせてレンジで2~3分チン。(下茹での代わりです。)
(3)やわらかくなったキャベツの芯を切り取り、芯を細かく刻む。
(4)キャベツの葉で油切りしたツナと刻んだ芯をくるむ(適当でOK、楊枝で留めると崩れません。)
(5)コンソメスープの中に入れて10~15分程度中弱火で煮込む。
(6)お皿に盛り付けて出来上がり。

キャベツからかなり水分が出ますので、コンソメスープは「濃い目」の加減でちょうど良い感じなります。ツナもキャベツもそのまま食べられるようなものなので、火の通りは心配ありませんし、ツナがコンソメスープをよく吸い込んでくれますので、あっという間に味がしみこんでいきます。

ちなみに、今日の4つのロールキャベツ風のうち、1個は「オールキャベツ」だったりします。ツナとキャベツの分量配分を間違えて、最後の1個分のツナが足りなくなってしまいました(^^;;。まぁ、よりヘルシーということで・・・ゞ(^^;;

一緒に出来るスープのおかげで体もぽかぽかになりました。今日も暖かくして出来るだけ早めに休みたいと思います。

名商:“ビジネスドクター”登録完了

2006-12-19 | 事務所経営
事務所からのご案内を一つ。このたび、立石智工事務所は、名古屋商工会議所が開設する「名古屋ビジネスドクターウェブ」に登録いたしました。

名古屋ビジネスドクターウェブ」は、税務、労務、法務、経営、会計といった「ビジネスの悩みを解決する専門家」とのマッチングを支援するためのWebサイトです。より質の高いビジネス専門サービスと自社にマッチした専門家をお探しの経営者さんと、新しいクライアントを求める士業会員(本所会員企業 に所属し、所定の国家資格10種(※)のいずれかを有する専門家)との“出会い”を応援することを目的に開設されています。

現在までに100名以上の専門家が登録されているとのことですが、この中の一人として、私も「社会保険労務士・中小企業診断士」として登録いたしました。

名古屋エリアを中心に、A(エース)へ羽ばたく皆様の“ビジネスドクター”として、今後ますます頑張ってまいりたいと存じます。

今日の夕食:肉じゃが・ア・ラ・ミニュット

2006-12-18 | 料理力
今日はあちこちへ出かけたので原付で名古屋市内を走り回っていました。いよいよ本格的な冬モードで、寒さが非常に堪えました。特に風が当たる太ももが完全に冷え切ってしまい、体温を取り戻すまでかなりの時間がかかりました・・・・。

そんな寒い日は体を芯から暖めてくれるようなメニューが欲しいところ。と言うことで今日はこんな献立にしてみました。
●肉じゃが・ア・ラ・ミニュット[豚肉,じゃがいも,たまねぎ,にんじん,各種調味料]
●セロリとにんじんのピクルス風[セロリ,にんじん,らっきょう汁]
●レンコンとたけのこのきんぴら風[作り置き:レンコン,たけのこ,にんじん,油揚げ,きくらげ]
●白ご飯[冷凍ごはん]


セロリとにんじんのピクルス風は昨日の残り物です。また、レンコンとたけのこのきんぴら風は昨日の夕食を作る際に一緒に作り置きしておいたもの。たけのことレンコンには水煮のものを使っています。きんぴら風の基本の作り方は根菜とするめのきんぴら風の作り方と同じ。いろいろアレンジが出来ますので、皆様もいろいろお試しください。

さて、今日のメインは「肉じゃが・ア・ラ・ミニュット」。肉じゃがと言うとコトコトと時間をかけて煮込んでいくイメージがありますが、立石流は「モドキ系手抜き料理」が真髄。ということで、短時間でおいしい肉じゃがができる「ア・ラ・ミニュット(瞬間的に)」なレシピをご紹介します。
(1)じゃがいも・にんじんはやや厚めのいちょう切り、予めレンジで1.5~2分程度チンしておく。
(2)玉ねぎは5mm幅程度に切る。豚肉は適当に切る。
(3)豚肉・玉ねぎの順に炒めて、玉ねぎに8割程度火を通す。
(4)チンしたじゃがいも・にんじんを投入して、炒め合わせる。
(5)“めんつゆ(2倍濃縮)”と日本酒を同量いれる(具材が半分ぐらいつかる程度まで入れる。)
(6)味見をしながら、砂糖・みりん・醤油で味を調える。(砂糖は多めでもOK。醤油の入れすぎに注意!)
(7)中火でつゆを煮立たせてアルコールを飛ばしながら、煮立たせる。
(8)3~5分程度炒め煮にして、ある程度味が染みたところで完成。


じゃがいも・にんじんをレンジで下ごしらえする時には、後から火が通る分「やや固め程度」で十分です。最初に炒めることで材料の水分が飛んでより味が染みやすい状態になるので、より短時間で味を入れることが出来ます。また、出汁つゆを変化させることで「中華風」や「シチュー風」も作ることが十分可能です。

トータル15分もあれば十分に作ることができる「肉じゃが・ア・ラ・ミニュット」。ぜひいろいろお試しください。

社労士業務:特定社労士登録完了!そして・・・

2006-12-17 | 事務所経営
今日も午後からの半日事務所で事務仕事。現在実施中のISO27001(ISMS)コンサルの仕込みに加えて、現在頂いているオファーに関連して今後の事務所経営に関してじっくりと考える時間を持ちました。

今年もあと残り2週間となりましたが、皆様との『ご縁』により期首に計画した「3年目までに必ず達成したい目標売上」は、ほぼ達成できそうな見通しとなりました。開業投資がありますので利益ベースはこれからさらに頑張らなければなりませんが、とりあえずは早い段階での第一段階突破ということで、ほっとしています。

そこで、来期以降の動き方について少し考えてみたのですが、これからもっとお客様に良いサービスを提供していくためには、やはりベースとなる『社労士業務』をもっときっちりとやっていかなければならないという結論に至りました。特に、先日ようやく『特定社会保険労務士』の登録が完了し、来年4月より開始する『個別紛争解決手続代理業務』は、当事務所にとっても社労士業務の対応をさらに拡充する良い機会と考えています。

と言うことで、来期に向けて『社労士業務強化プロジェクト』を発動予定。まだ詳細は発表できる段階にはありませんが、『事業経営専門』を名乗る以上は、お客様企業の皆様が必ず発展するようなプランをご提供したいと思っております。ご期待ください(^-^)

今日の夕食:「あんかけ」でぽかぽか

2006-12-17 | 料理力
今日は午後から事務所で仕事。体制が悪かったのか、寒くなってきたせいか、いよいよ「腰」が痛い季節になってきました(^^;; 悪化する前にコルセットを出さないと・・・・・。

さて、昨日がゴージャスな肉料理だったので、今日は魚中心のお値打ちメニュー。ということで、今日の献立はこちらです。
●スズキの和風あんかけご飯[スズキ、玉ねぎ、にんじん、ごはん]
●セロリとにんじんのピクルス[セロリ、にんじん、らっきょうの汁]
●ちりめんじゃこの佃煮[市販品]
●きゅうりのキューチャン[市販品]

ますます寒苦なってきたこの頃は体の心から温まる「あんかけ」がうれしい季節になりました。片栗粉があれば手軽に作ることができるので、大変重宝します。

とはいっても、「『あんかけ』って結構難しいんじゃない?」という印象が何処かにつきまとっています。しかし、ちょっとしたコツさえ覚えれば(私でも出来ているように)手軽で簡単に十分おいしい「あんかけ」を作ることができます。立石流のコツは次の3つです。
(1)材料を火に書ける前に、予め『水溶き片栗粉(割合は水1:粉1)」を作っておき、入れる直前にもう一度よく手でかき混ぜながらそっと全体に満遍なく入れる。
(2)『水溶き片栗粉』を入れたら一呼吸してから火をとめて、よくかき混ぜながら余熱でトロみ付けする。
(3)トロみが足りなければ様子を見ながら少しずつ『水溶き片栗粉』を継ぎ足して、逆に強すぎたら少し水で延ばして調製してしまう

(3)なんかは邪道中の邪道なのですが、家庭料理なのでこれでOKにしてしまっています。

また、あんかけの味付けは「濃い目に味付けしたスープ」にするイメージでOK。例えば今日の和風あんかけであればこんな感じに作っています。
(1)玉ねぎとにんじんを炒める。
(2)水を入れて、その後に粉の昆布出しの素を入れる。
(3)砂糖、醤油、みりんで味付け(ここで『濃い目』を意識!)
(4)水溶き片栗粉を投入して、トロミ付け。
(5)別に焼いておいたスズキをご飯の上に乗せて、あんかけをかける。
といった感じです。

コツさえつかんでしまえば「水溶き片栗粉でのトロミ付け」はそんなに難しくありません。多少ダマになっても気にせずガンガンつくってしまいましょう!

今日の夕食:ぜいたくご飯

2006-12-16 | 料理力
土曜日でお客様ご訪問予定のない今日は、事務所で仕込み仕事(^^;;。とはいえ、少し体も休めたいのでさすがに早めには上がりました。

こんな土曜日は「自分にお疲れ様~ヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノ」ということで、ぜいたくご飯。やりすぎ感のある今日の献立はこちら
●飛騨牛と生揚げのすきやき風[飛騨牛、生揚げ、水菜、卵]
●ちりめんじゃこの佃煮[市販品]
●きゅうりのキューチャン[By東海漬物]
●白ごはん[冷凍ごはん]

自分にごほうびと言うことで、「ありえね~」というぐらい奮発してみました。ただ、こうなると歯止めが全く利きませんので、
自宅ごはんにもかかわらず、1食で「特上ひつまぶし」クラスになりましたゞ(^^;;
まぁ、たまには良いですよねゞ(^^;;ゞ(^^;;

さて、今日のごはんの「飛騨牛と生揚げのすきやき風」、実は元ネタがあります。

その元ネタとはイブニングに連載中のこちら↓


きくち正太氏による『和の心意気』を感じさせる料理マンガ「おせん」の第10巻に登場した「ぐつぐつのすき焼き(byおせんさん)」が原型です。

作品中では、すき焼き鍋の変わりに土鍋&七輪を使っていたり、豆腐を水切りして生揚げを作っていたり、素性の良い材料でだし醤油を作っていたりと、「コダワリの固まり」が思わずゴクリとさせます。しかし、残念ながら自宅ではここまでの手間隙はかけられないため、手軽に手に入る材料で「ちょっと簡単、でも出来る限り近づける、そしておいしい(^-^)」を目標としてアレンジしてみました。

ということで、アレンジバージョンのポイントはこちら
○ステーキ肉の代わりに、牛カルビ(焼肉用)を使用。
○豆腐を揚げるのは大変なので、市販の生揚げ(薄めの厚揚げ)を使用。
○水菜・卵はそのまま
○出汁醤油の代わりに、上等の「だしつゆ」を使用し、関西風に砂糖も併用。
○土鍋&七輪はあるわけがないので、代わりにミニホットプレート。


作り方はほぼ原作のまま。まず最初に牛カルビを出汁醤油ですき焼きに仕立てて頂いてから、そのままプレートに「濃い目の加減」お湯を貼り、豆腐と水菜を投入。これで「おせんさんのすき焼き・お手軽バージョン」をおいしくいただけます(^-^)

個人的には、普通のすき焼きでも焼き豆腐ではなく「生揚げ」の方がお勧めです。ぜひ一度おためしください(^-^)

ゲームの歴史:「ブレイクスルー」は繰り返す

2006-12-16 | マーケティング
PS3とWiiの発売ということもあり、ここ最近のゲーム業界の動きに注目していたのですが、そんな中、404 Blog Not Foundにて紹介されていたブログFIFTH EDITIONが秀逸の内容でしたので、紹介させて頂きます。

紹介したいエントリは次の3つ。いずれも長文エントリですが、思わず朝からじっくりと読み込んでしまうくらい読み応えがあります。
据置は死んだ。次いってみよう。
据置ゲームがこの世の地獄から生還するためにせねばならない事
SCEと任天堂の「いつか来た道」


こうして「ゲーム業界の歴史」を改めて振り返ってみると、ゲームの世界というのは、マーケティング的に「理にかなった動き」のカタマリであるというのをマザマザと感じさせます。

特に興味深いのが「SCEと任天堂の「いつか来た道」」にある次のひとこと。
ただ、過去のゲーム機戦争において、歴史を紐解いてみると次世代機同士のシェア争いでは、画質が決定的要因だったことはないように見えます


ゲームとは、『使う人を楽しませる』ためのものであるわけですが、この『楽しませる』のキラーポイントは画質では決してなかったというのが「歴史の証明」であるわけです。むしろ「操作してナンボ」のゲームの世界では
インターフェースは、ゲームソフトの内容を規定してしまうのである。
据置ゲームがこの世の地獄から生還するためにせねばならない事
ことは避けられないわけですから、ブレイクスルーには「インターフェースの革新」が一つのポイントであることはやはり「理」であるのです。(とはいっても、これも後から振り返ったからこそわかるというものですが・・・。)

こう考えると、据置きゲームの低迷というのも実は「インターフェース」にあるという仮説が考えられます。Wiiの登場までは「十字キー+いくつかのボタン」という形が「ゲーム機インターフェースの標準」であったわけですが、今の据置きゲーム機は、「ボタンが多すぎて使い切れない(操作が難しい)」と感じています。

PCのマウスでも分かるとおり、直感的な操作が出来る範囲と言うのは「方向の指示」と「決定」と「キャンセル(又はオプション)」程度であると考えます。とすれば、「十字キー+A+B」というのはそれ自身が非常に良いバランスであり、だからこそ「ファミコン」というブレイクスルーが生まれたと考えることができます。さらには、据置ゲーム機が「ボタンを増やす」方向に動いたことが、据置きゲーム機離れを引き起こし、一方では「十字キー+A+B」であったが故にゲームボーイアドバンスが(DS登場までは)健闘していたというと考えられます。

ゲームの根本は「個人が楽しむために」作られるもの。これを実現するための様々な苦闘やブレイクスルーが詰まったゲーム業界の歴史というのは、マーケティングや企業経営にとっては「素晴らしい教材」が詰まっていると私は考えます。個人的には「書籍化」希望です。

全面対決:軍配はどちらに?

2006-12-15 | イッポウ
ちょうど1年前に起こった「みずほ証券のジェイコム株誤発注」問題について、みずほ証券と東京証券取引所が民事裁判においてバトルを開始したそうです。

「基本的義務怠った」=みずほ証、東証の責任追及-誤発注訴訟で初弁論・東京地裁(Yahoo!ニュース-共同通信)


ジェイコム株の大量誤発注で巨額の損失を計上したみずほ証券が、東京証券取引所を相手に415億円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が15日、東京地裁(松井英隆裁判長)で開かれた。みずほ証側が「東証が取り消し注文を無視したことで多大な損害を被った。取引所としての基本的な義務を怠った」と主張したのに対し、東証は「取り消し義務はない」として全面的に争う姿勢を示した。次回は来年2月9日。


民事裁判までいっていますのでもちろん「全面対決」となるのが自然な流れなのでしょう。今回のケースの場合には、東証側の発注取消を受け付けるシステムにも不具合があったことをすでに認めていますので、今後の論点としては「取り消しを受ける(法律上の)義務があったかどうか」ということと、「取り消しができなかったことに責任があるとした場合に、損害の範囲がどうなるか?」といったところが注目されるところではないかと思います。ある面では複雑に絡み合うシステムの瑕疵についての損害負担に関するリーディングケースになりうると感じました。

さて、この裁判については朝日新聞(asahi.com)がかなり詳しく報道していますが、その中で特に興味深いのが「双方とも強力弁護団 株誤発注訴訟」という記事です。この記事では、双方の担当弁護士についての経歴や「戦歴」、また「人気度」などまで引用してかなり詳しく報道しております。こうした「誰がついているか?」という報道というのは今まではメジャーな切り口ではなかったと思います。

こうした「弁護団」に注目する動きは、裁判報道の一つの新しい見方としては「とりあえずはアリ」なのかなと感じます。とはいえ、あまりこの部分に的がいってしまうと「裁判報道のショーアップ化」が進んでしまって、本質的な部分が見えにくくなるといった懸念も感じますので、バランスをとって「注目を集めつつも、本質をきっちり抑える報道」に努めていただきたいな、と私は考えます。

税制改正:与党大綱決定とのこと

2006-12-14 | イッポウ
与党の税制大綱がまとまったようですね。

来年に税制抜本改革=減価償却で企業優遇-07年度減税4500億円・与党大綱(Yahoo!ニュース-時事通信)


自民、公明両党は14日、2007年度税制改正大綱を決定した。消費税引き上げ論議の開始に向け、07年度をめどに消費税を含む税制の抜本的・一体的改革を行うと明記。また、国際競争が厳しい液晶パネル製造などの業種を後押しするため減価償却制度を見直すほか、中小企業対策として内部留保金への課税を撤廃するといった企業優遇策が並んだ。ただ、経済界が強く求めていた法人実効税率引き下げは見送った。
 国税と地方税を合わせた減税規模は初年度が4500億円、平年度ベースで6000億円強となる。


今年の目玉は法人税を中心とした各種の減税措置とのこと。参院選前ということもあり「アメ」の改正となっているのかな・・・・という印象です。特に中小企業にとっては「内部留保金課税の撤廃」や「実質オーナー企業の役員給与の損金不参入制度における基準額の引き上げ」というように、昨年度の税制改正で強化されたポイントがたった1年で大きく方向転換という状況に。かつてない「異例の事態」といえるのではないかと感じます。

さて、与党大綱の全文が自民党ホームページに掲載されていましたので、ざっと斜め読みしてみました。その中で、意外と面白かったのが「電子政府推進税制関連」。税理士単独の電子署名による電子申告が認められるようになるなど、電子申告・納税に関する整備がより一層進められることもありますが、「電子手続を使ったら、税制でオマケしてあげましょ~」という制度も織り込まれるようです。具体的には、
(1)平成19年又は平成20年に、電子申告で申告した人はどちらかの1年に限って5,000円を税額から控除。
(2)平成20年又は平成21年に、不動産関係の一部の登記や、会社設立の登記を電子手続で行った人は、登録免許税の100分の10(MAX5,000円)を税額から控除。

税額で5000円控除ということは、所得額にして5~15万円程度の「オマケ」になりますので、多少のインパクトはありそうです。この改正によって、税理士や司法書士の「電子対応」が一気に進むことが期待されます。社労士の世界では、「包括委任状方式」の適用によって電子申請が広まりつつありますが、今後様々な面から他の士業にも広がっていくことで、全体としての「電子政府」がより身近になっていくのではないかと私は感じます。

とりあえず斜め読みといったところですが、税制改正への雑感でした。