昨日のニュースから。
単位時間にしておよそ2分の1、コスト単位である「人数×時間」でいえば65%もの削減率というのは、このような「集団での事務作業」においては驚異的な改善率です。このような「業務改革」は、「過去の方法を一旦リセットした上で、作業を分解して、再組立てする」を一つずつ丁寧に行わなければ実現できません。早稲田の研究所の協力を仰いでいるとはいえ、大変な努力があったのではないかと推察します。
一般に「事務業務の改善・改革」の成果は目に見えにくいものです。しかし、こうした「時々あるイベント的な事務業務」であれば、所用時間も投入人数も把握しやすいため、「改革効果の見えるか」には絶好の機会となります。会社でいえば、まもなく始まる「年末調整」やその後に控えている「決算・確定申告」。また会社行事としての商談会や展示会といったイベントなどで、こうした「事務業務の改善」は可能です。「ゴールが決まっており、かつ、集中的に負荷のかかるイベント」は、ゼロリセットの考え方を導入するにはもってこいであり、貴重な「意識改革」の機会であると、今回の報道から改めて感じました。
相馬市、開票時間25分 早大研協力「日本記録」を更新
12日に行われた福島県知事選の即日開票で、早大マニフェスト研究所(北川正恭所長)の協力を得て東北で初めて開票事務の見直しに取り組んだ相馬市は、25分で開票作業を終え、開票時間の「日本記録」とされる東京・府中市の記録33分を更新した。
開票は午後8時50分に始まり、票の流れに沿って点検や計算などを同時に展開。複数の作業をこなす職員が開票所のフロアを走り回り、午後9時15分に約1万7000票の開票作業を終えた。
作業に当たった職員は前回の知事選より10人少ない62人。開票時間は前回の1時間1分を大幅に短縮し、府中市が1992年に達成した記録も更新した。
時間がかかる疑問票などの審査作業には、市が独自に招いた弁護士と司法書士が加わり、作業の信頼性を高めるとともに、迅速化を実現させた。
マニフェスト研の中村健さんは「弁護士と司法書士の配置が利いた。現場リーダーの指示を受けて職員がよく動いており、行革のお手本だ」と評価した。
東北初の取り組みは県外からも注目を集め、仙台市や奥州市などの職員が視察に訪れた。名取市選管の職員は「職員の動きがきびきびとしていた。できる部分は取り入れたい」と話した。
立谷秀清市長は「今回の開票作業を通して、職員の行革意識が高まってくれればいい。作業は検証し、改善を少しずつ積み重ねていきたい」と語った。
相馬市と同様に開票時間の短縮に取り組んだ伊達市も、当初予定の2時間30分から1時間10分に時間を縮めた。
(Yahoo!ニュース - 河北新報)
単位時間にしておよそ2分の1、コスト単位である「人数×時間」でいえば65%もの削減率というのは、このような「集団での事務作業」においては驚異的な改善率です。このような「業務改革」は、「過去の方法を一旦リセットした上で、作業を分解して、再組立てする」を一つずつ丁寧に行わなければ実現できません。早稲田の研究所の協力を仰いでいるとはいえ、大変な努力があったのではないかと推察します。
一般に「事務業務の改善・改革」の成果は目に見えにくいものです。しかし、こうした「時々あるイベント的な事務業務」であれば、所用時間も投入人数も把握しやすいため、「改革効果の見えるか」には絶好の機会となります。会社でいえば、まもなく始まる「年末調整」やその後に控えている「決算・確定申告」。また会社行事としての商談会や展示会といったイベントなどで、こうした「事務業務の改善」は可能です。「ゴールが決まっており、かつ、集中的に負荷のかかるイベント」は、ゼロリセットの考え方を導入するにはもってこいであり、貴重な「意識改革」の機会であると、今回の報道から改めて感じました。