テレビでは、北海道のじゃがいも、玉ねぎ、ニンジン などの不良状態をさかんに伝えています。
スーパーの店頭価格ばかり気になりますが、加工品への影響は測り知れません。特にじゃがいもなんかは、加工されて流通している割合も多く、今後そういった製品の値上げVS消費不振による値下げ バトルとなるのでしょう。
「値段下げても動かないんだよね・・・」
今日商談したお客様が、溜息とともに吐いた独り言です。。。

昨日、明海大学 の、経済学部 山下東子教授 にお会いしました。
当ブログをご覧になり、先生の教えている大学院生(留学生)に、なにか話しをしてくれないか、ということで、連絡をいただきました。
昨日は下打ち合わせ。水産関係の資料がたくさん置かれた研究室で、1時間半ほど、教授といろいろとお話しをさせていただきました。。
環境経済論、産業組織論などを担当されているとのことですが、特に、水産分野についての研究では、業界の第一人者のようです。。水産政策審議会の委員やら、内閣府総合海洋政策本部参与など、国の水産への影響力もお持ちのようです。。
そんな先生と一対一でお話しを。。。私のほうは、業界20年とはいえど、すべて現場での知識。 何をお話ししても、その背景の事情まで御承知のようで、なんとも恥ずかしい限りでした。。苦笑
魚の経済学、という本をもうすぐ出されるようですが、一部読ませていただきました。
ツナ缶の話し(タイの大手パッカーはほとんど訪問したそうです)や産地偽装の話、食料自給率や水産物貿易について、完結に、わかりやすく書かれています。
産地偽装について書かれた部分では、
※ なぜ、消費者はだまされるか
という項で、消費者の気持ちだけでなく、販売する側の心理も端的に表現されています。そのうえで、表示の必要性を説明しています。
正直、普段私が文句?を並べていること(=表示が過剰すぎないか?)をそのまま指摘され、そのうえで、「なぜ表示が大切なのか」が書かれております。
具体的に内容をご紹介したいのですが、発売前ですし、許可を頂いたわけでもありませんので、またの機会にします。この本は、きっと水産業界人にも一般人にも受け入れられるものでしょう。。
さて、肝心な私の話しですが、中国人・ベトナム人留学生(大学院生)に、後日改めて、現場の話しをさせていただくこととなりました。
学問研究と現場の話しは少々異なるかもしれませんが、私の経験がなにかお役に立てば、と思っています。
私自身、もう一度しっかり水産について勉強してみたくなるような、そんな時間を過ごさせていただきました。
下はすでに発売になっている先生の本です。。
マグロ漁業についての内容ですが、台湾の遠洋はえ縄船の話しもたくさん出ておりました。まさに、私が携わっていた世界。 A社 B社などと書いてあるのですが、船主さんの顔まで浮かんでくるようです。。
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東南アジアのマグロ関連産業―資源の持続と環境保護 山下 東子 鳳書房 このアイテムの詳細を見る |
Mマート 交流会に参加してきました。
食品の業者間取引を取り持つサイトです。
定番の販売品もさることながら、アウトレット品、いわゆる投げものの販売も盛んです。 ここ数か月、出店業者は大幅に増加しているとのこと。景気が悪く、物が売れない状態となると、こういう形態の商売に流れてくる会社は多いようです。
出店業者、買付業者の方々の挨拶を聞いておりますと、Mマート出店効果は絶大だったとか。レストラン経営をされている方は、仕入の70%が、ここからになったそうです。
自分が扱っている商品と同じものがいくらぐらいで出店されているのか見るだけでも勉強になります。
某大手の食品商社さんと同席となり、いろいろ話しを伺いましたが、社内各部署のアウトレット品を引き受け、Mマートを通じて販売しているそうです。
当該在庫を持っている部署の意向・・たとえば、
* 早く売りたいのか?それともじっくりでいいのか?
* どこまで損の覚悟ができているのか?
などを聞いたうえで、販売価格を設定していくそうです。
とにかく価格次第、安けりゃあっという間に捌けてしまうそうですが、個別配送、宅急便依頼等々、売価+アルファの経費もばかにならないそうです。
余談ですが・・・
基調講演で、PHPの江口社長が話しをされました。年間100回以上の講演をし、一回の講演料は50万円です、と豪語していましたが、内容に脈絡なく、なにがいいたいのか全くわからない話しでしたね。。1時間~2時間の講演が多い中、30分だけしゃべるのは難しい、と堂々と言ってましたが、あきらかに準備不足。聞いていてびっくりしました。講演慣れってやつでしょうかね。。
若者で賑わう原宿で、「ビジネスマッチングフェア」が開催されました。
大規模な展示会とは異なり、出店業者さんも主目的は「商談」。シンプルな商談スペースが目立ちます。
楽しみにしていた基調講演。㈲二宮漁場 の中川社長による、「異業種から漁業に参入して分かったこと」という題名でした。本にでもして欲しいような内容でしたが、特に私が印象に残っている言葉を挙げると、
※ 日本では魚の価格が、その本来の価値に比べて異常に安く売られている。
※ 魚は説明商品である。
→魚は並べただけで売れる商品ではない。したがって、スーパーなど小売店では、並べただけで売れるような魚=マグロ・鮭・サンマの商品割合がどんどん増えている(統計的にも実証)
※ 今の流通は、正しい形で消費者に魚が届けられていない。
→ 流通が、魚が消費されるシステムになっていない。
※ スーパー担当者も、産直販売に当初は乗り気だが、次第に熱が冷めてくる
→自分自身でも2回これを経験
→スーパーに鮮魚を売るノウハウがない。(氷の使い方、陳列の仕方など)
→産直鮮魚が夕方まで水氷やら下氷に乗せられ、ヘタってしまい(しかも高い)、結果的に横のショーケースの安い冷凍物を消費者が買っていく・・など
※ 魚の販売は、街の鮮魚商が、相対で、商品の良し悪しを説明しながら販売していくのが基本
→流通が複雑化し、街の鮮魚商にいいものが入らない(築地経由=最低1日は経過した魚。結果的に魚がまずい→消費者の魚離れの一因)
※ しょうがないので、自分で小売店(直売店)を開始。
→自分でトラックで店舗に持ち込み販売。客には、朝、メルマガを通じ、当日の商品案内を行う。
→今まで行った宣伝活動は開店初日のチラシのみ。その後、口コミで広がり、商品が割高であるにも関わらず、びっくりするくらい客足は伸びている。
→一般顧客だけでなく、外食関係への納品も開始
このお店、一度いってみたいですね。。
最近HPをよく拝見するようになった、昭和水産の社長・専務にもご挨拶をしてまいりました。お二人ともお若いのにしっかりと経営に対しての考えをお持ちでした。短い時間でしたが、いろいろお話しが伺え、大変貴重なお時間を頂くことができました。本当にありがとうございました。
今後、日本の生産者さんたちとも、なにか仕事をさせていただければと強く思いました。
ビジネスマッチングフェアなるものが27日、開催されます
全国漁業就労者確保育成センター という団体が主催する催しですが、漁業と異業種の連携を図ろう、というイベントです。
今、農業についてはこういった話しが盛んです。漁業、水産物についてもいろいろな努力がなされています。
浜でわずかしか獲れない、いわゆる「流通に乗らない」魚を直接レストランに販売したりしている会社や、高性能の凍結装置を漁協が買い入れ商品価値を高める試みなど、いろいろと試されていますが、農業と違い、爆発的になにかが起こっているわけではありません。
今回のイベントでは、新規事業に対する助成金の話しもあるようです。面白そうなんで、ちょっと覗いてくることにします。。