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市場

2014-06-27 | ビジネス業界
気づくと、日本以外の市場への販売数量が増えてきています。
写真は今韓国向けに販売しているタコ焼きです。

韓国にベトナムの商品を販売するのに、日本企業が間に入る必要があるのか?という突っ込みもあるのですが、機能さえしっかり持っていれば、こんな商売も成り立ちます。
大きな会社に居ると、機能=金融 と思いがちですが、実際に自ら商売をしていると、金がなくたって機能はいくらでもあります。

さて韓国向け。
面白いもので、ちょっと売りだしたら、全く取引のない韓国の複数企業から、商品の問い合わせが入ってきました。
袋の裏を見て連絡してきたようです。(もちろん、メーカーに対してですが。。)
値段をとるためだけか、はたまた末端バイヤーさんが仕入先に対して情報を出してきたのか。。このあたりの動きは、日本でもよくある話しですよね。
ただ韓国の市場性がよくわかりません。
日本同様にスーパーは安いものに走っていることは間違いない様子。添加物やら表示問題やら、日本で起こりがちな問題も同様に発生しているようで、最初のコンテナでは表示でかなりトラぶりました。
(ましてハングルはこちらでは読めませんので。。w)

かなりの時間をかけ、かなりの手間をかけてようやく市場に流しだすと、あっという間に広がります。
(元々中国産のタコ焼きは韓国でかなり流通していたようですが、ベトナム産は珍しいみたいですね)
そして、それがすべて弊社のお客様となればいいのですが、かならず別の会社で製品が作られ、ぶつけられるのでしょう。

それまでに次の手を考えなければならない訳です。個人的にはこういったことを考えている時間は大好きですが、市場が日本ではないだけに、自分の知識だけでは解決できない問題も結構あったりするわけです。。






表示

2014-06-24 | ビジネス業界
食品工場へ入ったことがある方ならわかると思いますが、場内あちこちに、いろいろな注意事項やら道具の置き場やらが、表示されています。
間違い、トラブル防止のためですが、日本の要望を海外の工員さんへ守らせようとすると、かなり表示が細かくなります。

* 部屋を出たら、ドアを閉めること
* トイレを出たら、手をしっかり洗うこと
* 靴は決められたところに置くこと

などなど、ここまで、と、思われる注意書きが工場中に掲示されています。

もちろんベトナム人向けの掲示ですからベトナム語表記だけでいいのですが、場内に入った我々、お客様にもわかるように、日本語の併記をするようにしています。
ベトナム語➢日本語の訳、かなり面倒な作業ですが、工場中の表示の翻訳作業をしていきます。

英語と違い、ベトナム語⇄日本語 は、チェックがなかなかできません。この翻訳作業は結構重要です。
間違っていても、実は誰も気づかなかったりします。 その分、一つ一つ、実地で確認していく作業も重要となってきます。

また、掲示もずっと貼りっぱなしにしていると、効果が全くなくなります。
定期的な貼り替えも、意識的に行う必要があります。 時間も金もかかる作業ですが、大事な作業です。


試食

2014-06-20 | ビジネス業界
商品の参考にするために、似たような他社さんの商品を実際に食べてみることはよくあります。
私は商品開発の人間ではありませんが、実際に食べてみないと、生産側にも説明できません。
日本から冷凍のサンプルを持ち込むこともよくあります。

折角苦労して持ってきたのに、ただ、「うちのほうが具が大きい」とか、「これは〇×を多く使ってて、身体に悪い」とか、そんなコメントを聞くとがっかりしますね。
別にどっちが上かを決めているわけではなく、その中からヒントを得てほしいのですが、なかなかそうはいきません。
そんなところでイラついても話しは進みませんので、「なにか参考になる?」「同じの作れる??」と、話しを持っていくようにはするのですが、やはり同じ生産者としてライバル心がむき出しになってきます。

気持ちはわかるのですが、最近はそんな流れになると、かなりがっかりします。


たまにですが、他の工場の生産の写真やビデオを見せても、参考にするどころか比較➢非難をし、参考にするのは自分たちが楽になるような部分ばかり。。 「あちらの工場は水準が高いから、この程度はOKなんだよ」と説明しても、自分たちが許されないのに、どうしてあの工場はそれが許されるのか・・!」と、これもがっかりする話しばかりでてくると、苦労してもってきた写真やビデオ、サンプルをすべて投げつけてやりたくなります。
それをぐっと我慢し、一つでも直してもらえればよしとしよう、と、自分に言い聞かせています。

それができなきゃ、この国では仕事できませんし。。w





ポーランド

2014-06-16 | ビジネス業界
白身フライの世界ではメジャーなホキ。南半球で捕れる魚です。
現在その買い付け交渉を行っていますが、例の如く、他市場の引き合いに負けています。
南米とニュージーランドが漁獲地となりますが、USドルベースでも昨年比較で2割近く高い相場で推移しています。
それに円安が加わり、相変わらず売価を上げられない日本市場は苦戦を強いられています。

「ポーランドの引き合い強く、日本向けが生産できない・・」

ポーランド・・・ 残念ながら行ったこともないし、場所もよくわからない国です。
早速ネットで調べてみました。

人口4000万人弱、一人当たりの名目GDP=14000ドル程度(日本は38000ドル程度)
まあ、ざっくり言って日本の三分の一程度の市場規模?という感じでしょうか?
(詳しくは知りませんので、突っ込まないでくださいね)

かつて世界の海で捕りまくってた水産日本には、世界中から当然のように魚が入ってきますが、ポーランドのような国に、なぜ南半球の魚が流れているのか?しかもいい値段で・・? かなり興味があります。
聞くところによると日本の大手水産会社さんが、日本で売れないサイズ、あまったものなんかを流していたところ市場が形成され、いつの間にか日本より高くなってしまったとのこと。

ブログ再開早々買い負けの話しで恐縮ですが、今、我々の商売は買い負けは当たり前の世界です。
気になるのはどの市場に買い負けるか? なのですが、最近ではアフリカ(これも広くて、あまりにも漠然とした話しなのですが)に買い負けることも珍しくありません。

日本では、昔ながらの感覚で獲れるだけ漁りまくり、相場の底ささえを海外へ依存しています。(=輸出ですね)
そして海外では買い負け、さらには扱っている我々自身が日本市場を諦めはじめています。

なんとかの遠吠えではありませんが、大手さん勝手にやっててください、と開き直って仕事をするのも、零細企業の経営者にとっては大事な戦略な訳です。


愛国心

2014-06-14 | ビジネス業界
ベトナム・ダナンへ来ています。
この街に通い始め、もう10年を超えるかと思いますが、ようやく来月から、成田からの直行便が就航されます。

TVで動画を目にする機会も多いですが、例の中国の監視船に体当たりされた漁船は、このダナンの船がほとんどのようです。

現在、ダナンの漁船の一部は、国から補助を受けて、例のパラセル諸島(西沙)へ向かっています。
その間漁業は中止。もちろん水揚げもありません。
そうなると、浜の業者さんたち、我々含め、前浜の原料を使用して加工をしている会社はかなり困ります。
こんなところで商売に支障がでるとは予想してませんでしたが、漁が少ない=当然相場はしっかりとしています。
ありえない話しですが、もし日本で同じような状況となったら、漁船だけではなく、浜の関連業者やなにやらも国に補償を求めたりするのかな、と、思ったりもします。
弊社の取引先は原料確保のために、南部まで足を運んでなんとか急場を凌いでいるようです。

街中には、「売り上げの10%を、国と漁民に寄付します」というような看板を掲げている飲食店もあります。思い起こせば日本だって、石原元都知事が「尖閣を買う」宣言をしたとき、あっという間に億単位の金が集まったものです。
ちょっと酒が入ると、取引先の連中はかなり熱くなってパラセル諸島の話しを始めます。
昨夜レストランでは、同行したベトナム人があえて私を指し、「この人は中国人ではなく、日本人ですから・・」と言いながらお店に入っていきました。念のためだとか。。w

海外にでていると、日本にいるときよりも強く「日本人」であることを感じます。日本ではまわりがすべて日本人ですから、あえて感じないのでしょう。

愛国心というものは決して悪いものではない、と、思っています。どこの国だってみな自分の国が正しい、という教育を受けるわけで、自らを否定するような教育を何十年にもわたって続けてきた日本自体がおかしいのではないか、と、いつも思います。
そういう意味で、酒を飲みながら皆で中国の批判をしているベトナムの若者たちをみると、羨ましく感じたりします。

競争相手

2014-02-28 | ビジネス業界
買い負ける話しは以前から何度も書いております。
ただ、買い負ける相手が変わってきたのが最近の傾向です。

本日の商談は南半球の魚。
例の如く買い負けの話しです。

「ポーランドの引き合いが」「今話題のウクライナも強いし」「イランは核問題の制裁で貨物送れない」「ロシアは相変わらず強い」等々・・・
欧州鯖なんかは、アフリカに負けています。
中国なんかに買い負けるのは当たり前で、すでに話題にもなりません。

世界中の消費が拡大し、原料の引っ張り合いが始まってからかなりの時間が経過しています。日本はその上の円安。仕入れ価格は上がることが前提で売りを決めていかなければなりません。異常気象のおかげで漁獲も安定しません。同じ魚なら、最悪「原産地」が変わっても勘弁してほしいところですが、それもNG。 

今日も、韓国産ならまだまだ見つけられる商材について、ニュージーランド産で登録してあるので、他産地は使えない、との要望がありました。
(もちろん漁場は一緒です)

こういった話しばかりどんどん増え、売価は変わらない、否、まだまだ下げようとしているのですから笑ってしまいます。
小売店さんは、一体幾ら儲ければ気が済むんですかね? 物なくなったら終わりなのに。。



寄生虫

2013-12-17 | ビジネス業界

今日、学校給食用に切り身を国内生産している加工屋さんから聞いた話しです。
先日同社が国内で仕入れたブリ原料を切り身して学校へ納めたところ、一部から寄生虫が出てしまったとのこと。

気になるのはその後。校長先生が、こんなものは生徒に食べさせられない、と、全量廃棄にしてしまったそうです。
こんなもの公になったら大変だ、と、過去屋さんへ言ったそうです。。。
ハエの混入と一緒だと、その校長は言ったそうです。

魚に寄生虫はつきもの。ブリや天然のシャケはその中でも寄生虫は多い方でしょうか。サバ秋刀魚も寄生虫は居ます。
であれば、学校給食用には天然の魚は出せないということですかね。
加工屋さんもかなり憤ってました。

魚の身に寄生虫が入り込んでいたら防ぎようがない
天然の魚には寄生虫はつきもの

もちろんそういう魚出さないことが供給側責任、と、言われればそれまでです。
まず無理です。

その過去屋さんは、学給用のブリは今後供給しない、と、決めたそうです。

これも天然の魚、これが自然なわけです。
食べても問題ありません。

この切り身が学校に届くまで、一体どれだけの人間の手を介してきたのでしょうか。
漁師、市場、問屋、加工業者、納品業者。。。
お米一粒もお百姓さんに感謝するのが日本??

こんな校長が日本をダメにするんだな。。

いいチャンスじゃないですか、魚を教える、食品を教える。。
虫の居ない野菜は農薬まみれ、なんてかなり昔から言われてますね。
魚もいっしょじゃないかな、と。

廃棄する姿を生徒是非見せてやって欲しいものです。
もちろん、漁獲、流通、しっかりと教えてください。
寄生虫が全く害がないことも説明してくださいね。

絶対何かが狂ってきています。





ステッカー

2013-11-21 | ビジネス業界
海外へ送る貨物、或いは海外から送られてくる貨物のステッカー、ラベルでのトラブルが増える一方です。特に中国向け貨物では頻繁にこの問題が発生します。
これは末端の消費者の皆様には馴染みの無い話しかと思います。

写真は、マダラの原料に貼られていたステッカーです。
当該原料に貼り付けてあるこのステッカー、中国向けを想定したものです。
ステッカーの内容は、品名から学名、重量、サイズ、漁獲地、生産日、賞味期限、さらには漁船や生産工場名 等々・・・

こと中国に物を入れるにあたっては、このステッカーと実際の書類のチェックがとにかく厳しいわけです。
中国も以前は袖の下を払えばなんとでもなる世界だったのが、最近では小役人ばかりこういった不正をつるし上げられるわけですから、真面目というか、責任逃れのために、とにかく細かい点まで指摘されます。

その分貨物はとまり、それもすべて経費になってくるのですが、はたして誰の責任なのか、このあたりも揉め事の種となります。
皆利益カツカツでやっている中、こういったイレギュラーな問題が多発しています。
その上、工場も綱渡りで原料の確保なんかをしていると、
ステッカーで通関止められ⇒生産できず欠品 なんかがおこり、 たかがステッカーのスペルミスで、何百万円の損害・・なんてこともあります。

となると、原料送り込む方も、受け荷主のほうで「このステッカーでOK」というコンファメーションが取れない限り、積めないわけです。時間ばっかりかかります。

もちろん、物理的にだれかが 一枚ずつずべての貨物に貼る作業もあります。時間も経費もかかります。

以前はいわゆる 「阿吽の呼吸」 でできていた仕事も、皆が責任を取らなくなり、その上煩雑な仕事が増え、更には皆が儲かってないので落としどころが見つからず、時間ばかりかかる面倒極まりない雑務の一つ になってきています。

今では、中国へ送るなら売りたくない、と、中国送りを拒まれるケースも出てきています。



買い負け

2013-11-20 | ビジネス業界
本当に久しぶりのブログ更新です。

商談や電話などで、「たまには更新してよ」なんて話しをされると、嬉しいやら恥ずかしいやらで。。。
また、のんびりと書いていきますので、宜しくお願いします。

このところは原料の引き合いでとにかく問い合わせが多い毎日です。ただ、商売になるかと言えばそうでもなく、原料の上昇に売価が合わず、右往左往しているという印象です。
弊社もちょっと数えただけで10種類以上の魚の引き合いがきている状態。かといって決まるわけでもなく、ただただ忙しいだけの日々となっております。

ホキの話し。
白身フライの中身としてはとてもメジャーなホキ。原産は南半球、ニュージー沖だったり、南アメリカだったりします。今、買い負けている国は、ポーランドだそうです。。

買付祭りが終わったノルウェー鯖はアフリカに負けたとか。。

今まで潤沢だと思っていたマダラも日本の買い負けは著しく、原料不足が深刻になってきたみたいです。これもEUや中国に買い負けているのが原因です。

たった今、案内中のイカについての断りの連絡きました。
やはり価格が合わないとか。 海外はそれで流通しているのに、と、思ってしまいます。

もちろん原料事情が悪くなっているものも一因ですが、
 * 円安 → 国内単価は上げないと合わない
 * 需要増 → 世界中で水産物の引き合いが増えている
という状況下、日本の魚の流通価格は相変わらずなわけです。

また、ぼちぼちとそんな話しを書いていきますので、宜しくお願いいたします。

グローバル化

2013-07-25 | ビジネス業界
日本在住のベトナム人から聞いた話です。
留学生の間での常識の一つに、日本企業のグローバル化は外国人の日本化でしかない、という話しがあるようです。
外国人を雇い、自分の会社の色に染めようとするのは、グローバル化ではなく、日本化以外の何物でもないわけです。
それを、うちの会社は外国人を雇っているから。。。というのは完全に勘違いな訳で、また、グローバル化を本当に理解している外国人は、そういう会社の面接に落ちるようです。

逆に残念ながら韓国企業はそういった点では開けているようで、上昇志向が高い留学生にとっては、老舗の日本企業は全く魅力がなく、韓国企業の方が待遇も仕事内容もはるかにいい、ということらしいのです。
就職試験の面接で、留学生に、グローバル化について尋ねる会社も少なくないらしく、そんな時にいわゆる世界標準の話しをすると、落とされる、というのも、留学生の間では当たり前の話しとか。。。

情けない話しですが、外国語なんてのは窓口にしかすぎないわけで、企業の考え方自体を世界標準にいかに近づけるか、というのがグローバル化。
外国人を雇い、日本の悪しき企業文化を押しつけ、自らは変わらないのにグローバル化をアピールしている日本企業の何と多いことか。。w

今日は本当に目から鱗。。の会食でした。