陽気も温かくなって、最低気温が氷点下にならなくなってきて、平均温度が10℃以上になってきたので、田んぼの春起こしを行おうと思いました。
もし田んぼに草が生えて困っていたら、寒いうちに起こして土も草も寒さに当てるところですが、
現在、4年目の田んぼには、ほとんど草が生えなくなっており、土も乾いていい状態なので、むやみに土を痛めないように、余りあせらず充分温かくなるのを待っていました。
田んぼが草で困るとしたら、稲の生育中だけでなく、稲刈り後の田んぼの状態がとても大切です。
この田んぼは、とても粘土が強く乾きにくい土だったので、秋に起こす際に鋤き耕で、表面が良く乾くように起こしておきました。
無農薬の田んぼでは、春の田植えまでにいかにワラを分解させておくかが、コナギの発生を抑えるカギです。
この田んぼをいわゆる慣行の農薬・化学肥料栽培から無農薬栽培に移行し4年目になります。
切り替えた年は、ダイズ。
1年目は、無肥料栽培で稲作。
2年目は、田んぼに堆肥を半分いれて、様子を見たが、収量がいまいち、味最高。
3年目は、米ぬか多めで栽培し、収量が上がり、食味もよかったが、お米が倒れてしまった。
寒冷地で水が冷たいこともあり、むやみにワラを鋤き込むと、消化不良でガスが湧いたり、コナギが大発生しかねないので、
2年目の堆肥以外では、ワラは全量持ち出し、切り株のみ還元してきました。
去年育ててみて感じることは、まだ基礎体力(地力)がいまいちで、根の張り方もいまいちでした。
ワラは、主食。米ぬかはおかず。と自然農法でいうように、
今までおかずで育ててきた感じが否めず、もっと根ががんばって張れるように
食味検査の結果もカリウムの数値が少なく、ワラを入れても食味的にも問題なさそうだったので、
そこで今年は、稲ワラと田んぼの畦草、モミガラ、米ぬかで造った田んぼ用の自然堆肥でテコ入れしました。
春先なので、分解を早めるためにも、微生物のエサになるように、うっすら米ぬかも撒きました。
これから1カ月で堆肥が土になるように、
初代こまめにいつもの羽がとれた土寄せ機をつけ、鋤き耕を行いました。
乗用トラクターと異なり、管理機での耕せる能力には限界があるので、牛や馬などで、耕すような鋤き耕を再現すべく、土寄せ機の羽をとったアタッチメントを用いております。
鋤き耕は土を粉々にせず、断面が乾くように耕せるので、空気にさらされ乾燥しやすく有機物の分解に一役買ってくれるので田んぼでの秋・春起こしにむいていると思います。
秋起こしは、南北に鋤き耕し、春起こしは90℃直角になるように、東西に行うことで、田んぼを均一に起こすことができます。
この状態で、2週間ほどしたら、今度は、通常のロータリー耕に、レーキのアタッチメントをつけて、平らにならせば水を張る準備OKです。
田植えまでに、有機物が分解できるように、生でワラを戻さず、堆肥化し、分解をほとんど終わらせておき、米ぬかを補い春の温かい陽気で土化を促進しておく。
小型の管理機であれば、トラクターよりもお手軽で、中山間地域の棚田のような真四角でない田んぼも耕せますが、
ワラをそのまま鋤き込めないので、現在どのようにワラを土に還すか試行錯誤中です。
5年位様子をみて、地力がついたら、より自然に不耕起栽培や無肥料栽培に移行しようかと思っておりますがまだまだ思案がつづきます。
今年は、4/2から自然菜園スクールの自然稲作の勉強会もスタートするので、生徒さんと共に学んでいこうと思っております。
4/6(水)より2016年内容充実で、『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートします。
、城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。
自然菜園スクール2016(旧Azumino自給農スクール)
コースは、安曇野インターから車で30分の長野県安曇野市三郷にある自然菜園各コース(安曇野校)と、
更埴インターから30分の長野県長野市信更町にある自然菜園見学コース、自然育苗タネ採りコース、自然稲作の勉強会で会場が異なります。
Ⅰ.~育苗を学びたい~
■自然育苗タネ採りコース(長野校) ※残り若干名
自家採種した種子で育てる自然苗を学びたい方にお奨め
Ⅱ.~3つから選べる自然菜園コース~
新設コース
■自然菜園/入門コース(安曇野校) ※不耕起区残り若干名
半日のワークで、タネまき~収穫まで、20種類の野菜を一通り1年を通じて基本から学べます。
子育て中やお仕事でお忙しい方でも学ぶことができます。
■自然菜園・実践コース(安曇野校)
1日のワークで、少量多品目の無農薬野菜の自給の基礎から応用まで学びたい方。
30種類以上の野菜や雑穀などを体験学習し、総合的に自給農園のつくり方を学びます。
不耕起と耕起の菜園区画を選べます。
■自然菜園見学コース(長野校)
実際の自然菜園の田畑を見学し、講座と質疑応答で見聞を深めたい方。
自分の田畑があり、忙しい方や見学希望者にお奨め。
Ⅲ.~無農薬のお米作りを学びたい~
■自然稲作の勉強会(長野校)
お米を無農薬で自給したい方、実際に育てている方にお奨め
各種菜園教室の募集は始まっております。1次募集〆切が2月末です。
各コース共、定員があり、先着順になっておりますので、お早めにお申し込みください。
お申し込みお問い合わせはホームページからお願いいたします。
本当は畝と畝の間に蒔かないといけないのに…。
今年のサツマイモは、麦を蒔いた畝ではなく、畝と畝の間を掘り起こして苗の植え付けをする方が良いのか…そのまま麦の間に苗の植え付けをする方が良いのかアドバイスお願いします…。
詰まらない質問、すいません…。
そうですね。ケースバイケースです。
①オオムギを収穫した後に、サツマイモを植え付けることができる地域では、畝全面にオオムギを作付。
オオムギを収穫後、霜がありなくなってからサツマイモを植える。
植えた後に、オオムギのワラを上にマルチし、米ぬかを補う。
たぶん、川原さんのケースがこれに該当しそうですね。
②オオムギを刈った後では、サツマイモがギリギリの場合など、全地域では、本で紹介したように、
畝の上に、サツマイモの畝を立て、サツマイモを植える場所を避け、オオムギを育てておく。
オオムギに挟まれるような形で、サツマイモを植え付けるようになる。
この場合は、補いは必要ない。
通路にオオムギを播くのではないのでご注意ください。