無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

【補足】元田んぼの自然菜園化について

2016-02-14 19:42:38 | 日々の自然菜園
本日、のち
今日の大雨で、残っていた田畑の雪が溶けました。

ここ数日でかなり春らしくなってきました。

先日、「今年より元田んぼを借りることになり畑として自然菜園に挑戦です。
ブログを拝見しとても参考になります。いくつか質問させていただきたいと思います。
 ステップ1として燕麦、イタリアンライグラスをまく予定ですがブログ中に「管理機で耕し・・・」とありますが管理機とはどういうものですか?小さい耕運機やその他で代用になるものはありますか?
種をまく前に小さい草がちらほらですが生えていますが、抜いたほうがいいですか?そのままでもいいですか?
元田んぼは、あぜみちを挟んで2枚に分かれており合わせて約1反です。
 片方は水はけも悪く第2ステップでセスバニア中心で蒔こうと思いますが、もう片方は表面が乾いて固まっている感じです。セスバニアではなく、他の緑肥の方がいいと思いますが、何かあります」
というご質問をコラム欄からいただきました。


そうですね。今までのこのブログでも元田んぼを菜園化することについて触れてきました。
写真は、ライムギが良く育つようになったら、元田んぼも菜園になったともいえます。

緑肥作物で元田んぼの粘土土質を改良
今年は雑誌のお仕事が多い年 (緑肥mix祭り)
元田んぼを自然菜園に緑肥作物を活用して移行中~初秋
元田んぼを自然菜園に緑肥作物を活用して移行中~夏
自然菜園の土づくり:化学肥料を使っていた田んぼの畑化編(その2) 2013.6.24加筆
自然菜園の土づくり(化学肥料を使っていた田んぼの畑化編)
結構ありました。

今回は、なるべく重複を避けて、キモについて触れていきたいと思います。

元田んぼの問題点は、サトイモやダイズ、エダマメは育っても、根菜は根ぐされ、トマトは実割れ、他の野菜も育ちが悪く、病虫害が多い点。
つまり、野菜全般は育ちにくいということです。

しかも、雨が降れば、水浸し。乾燥が続くと、ガリガリ。と種まきも、耕すこともにしくく、野良仕事がしにくい点も見逃せません。


しかし、良くなった元田んぼの菜園は、水持ちも養分の持ちも良く、野菜も良く締まり、良質な野菜が育つのこと。
これから借り手がいなくなる田んぼは、菜園として貸す農家さんも多くなるでしょう。

そこで、元田んぼを野菜が育ちやすい菜園にする必要が今後課題になると思います。


※写真は、レンゲです。水はけの悪い田んぼでも良く育ちます。
ではなぜ、元田んんぼが野菜が育ちにくくなっているのか原因を見ていきましょう!

1)水はけが悪く、酸素不足で根ぐされなどを起こしやすく、病気がちになりやすい。
2)田んぼだったので、菜園の空気の好きな土の生き物が少ない。
3)乾燥すると、ひび割れたり、土が固まってしまう。


つまり、野菜が育つ場所に住んでいる土の生き物が住みにくく、
野菜の根も、雨が降れば酸欠で、晴天が続けば枯れしかないと環境の変化が激しい。


逆にいうと、そんな環境を逆手にとって草を抑えて栽培してきた特殊な作物が、稲だけであったともいえます。
稲と水田の草くらいしか適性を示さない環境で野菜が育つ方が不思議ということです。


そうなると、
畑のミミズなど土の生き物によって、耕され、有機物は腐植化され、土の団粒化は促進される仕組みがない上に、野菜は安心して根を張れないといった問題が生じているので、野菜が育ちにくい。
野菜が育ちにくいと、さらに病虫害に侵されやすいという悪循環が起こっていそうです。


そこで、
まず、水はけを良くするために、
1)明渠(暗渠)を掘り、たまった水を排出する工夫をする。
2)緑肥作物(夏:セスバニア、クロタラリア 仕上げに冬:ライムギ)で根を深く張ってもらい水はけを良くする。
3)クン炭やもみ殻主体の堆肥などで、土に隙間を作り、畑の生き物が住みやすい環境のきっかけを補う。




2)の緑肥作物をよりよく育てるために、「春に水に強いエンバクなどを主体に、夏の緑肥がうまく育つ場を作っておき、




セスバニアの根粒菌は日本にいないため、ついている根粒菌を添加した後、
乾いたところでも良く育つ、クロタラリアとソルゴーなど混ぜて撒き、元田んぼ全域が緑肥の根で穴があくように混播します。
※緑肥作物は良く育つと、育った分だけ効果が出ますが、生育不良の場合効果は半減します。


ライムギが良く育つためには、秋から春にかけて水はけが良くなっていることと、十分肥えていることが大切なので、
温暖地では、セスバニアなどが花を咲かせてからクン炭やモミガラ主体の堆肥を鋤き込んだのちに、冬にライムギでどの程度菜園になっているか確認も含めて、
春までにライムギの根を張ってもらいます。その後、ライムギの開花前までに土に鋤き込むか、畝立てしてから刈ったライムギをマルチします。

ライムギの生育が悪い原因が養分不足の場合は、鋤き込むの際か、畝立ての際にモミガラを主体とした完熟堆肥を浅く鋤き込むとよいでしょう。


ポイントは3)だけでは、元田んぼを菜園にするには不十分だと思います。
というのは、まず1)2)で改善した後でないと、水はけが悪く、クン炭やモミガラ堆肥を入れても、腐ったりしてしまい、堆肥の効果が半減だからです。


良い堆肥と良い堆肥の使い方の要点は、
①質の良い堆肥は、、生育を促進してくれるのに役立つだけでなく、
②菜園の土の生き物をバランスよく増やしてくれます。(病気を抑えてくれ、益虫を増やす)
③そして、根に酸素を届けてくれるきっかけになってくれることです。


そのため元田んぼに堆肥をただ入れると
①悪質な堆肥(未熟・腐敗)の場合、水で腐りより悪質な環境(病虫害)を招きます。
②酸素不足と加湿(もしくは乾燥)で堆肥の効果が半減します。
③1m以上深くは効果が及ばないため、表面的効果しかなく、抜本的な改善が必要になります。


そのため、1)2)をした後に堆肥を使用した方が効果的です。


1)~3)を行った後は、
菜園の土の生き物や益中が増えるように、高畝にして畝全体を草マルチが有効です。
つまり、畝の上に刈った草を敷き詰めます。

元田んぼは乾燥や雨で土の生き物が安定して住みにくい環境なので、
野菜の根を守ってあげること同時にできますし、ミミズや益虫の住処や隠れ家として、草マルチは欠かせません。
草マルチがない場合は、ワラや、もみ殻でも代用してもいいと思います。

草マルチで被覆することで、ナメクジの害など虫害が1~2年あるかと思いますが、3年目位から被害が軽減してくるのも、生き物のバランスが良くなり、土も良くなり、野菜の生育も良くなるためだと思います。

そして、できれば不耕起がむいております。
不耕起の欠点は、水はけが良すぎて土が乾きやすい点です。というのは、無数の草や野菜の根が始終あるので、土に蒸すの穴があいている状態だからです。

そのため元田んぼで不耕起はとても相性が良く、乾燥しすぎるのは草マルチで防ぐことができ、野菜の根も土の生き物も安定して土の中で生き生き過ごせます。


まとめると
1)~3)で抜本的に水はけを良くし、野菜が育つ土の生き物が増える環境を調え、
草マルチをしながら、不耕起栽培すると、
元田んぼが、水やりなどがほぼ不必要になり、足の裏にも土がつきにくく、野良仕事もしやすい自然な菜園になります。

菜園によっては、通路に緑肥mixやもみ殻を敷いたり、自家採種したりさらに工夫を凝らすと一層良くなりますよ。



【補足の補足】具体的な良い質問だったので、こちらでもご紹介させていただきます。

Q.「質問ですが、(田んぼの自然菜園化の際に)

①土壌分析とは、どうやればいいのでしょうか?

②畝たてする前に管理機で耕したりするのでしょうか?それとも、そのまま草を刈るのみで、畝を立てるのでしょうか?」

A.そうですね。

緑肥などを活用すると、手間ですが、簡単に、緑肥たちが基礎を作ってくれ(田んぼから畑化の転換の大きなきっかけを作ってくれ)、
あとは、その基礎に、畑ならではの生き物の住処、まだのこる大きな欠点を除く必要が出てきます。


大変ですが、みるみる大きくなる緑肥と、土質が雨の後どんどん変わっていくので嬉しくなるので力が入っていまいます。

1)土壌分析は、化学性しかわかりませんが、大きな欠点を発見できるので、お近くのJAやホームセンターやネットで依頼して行います。

具体的なやり方は


結果の見方

です。土の採取後は、検査機関によって、重量式と体積式があるので、指示に従ってください。

2)
①乗用トラクターで畝立て
畝立てで一番楽で一番いいのは、
乗用トラクターで地上部の緑肥に米ぬかを撒いてから、浅く耕し、1~2週間後に深く耕してから管理機(畝立てアタッチメント)を使い畝立てする方法です。

このやり方では、緑肥を堆肥化しながら鋤き込めるので、堆肥をほとんど使用せず、畝立てに専念できます。畝に草マルチする分の草は、鋤き込んでしまうのでありませんが、畝立て後草が自然と生えてくれるので、野菜を育てながらそれを刈り敷けば完成といった感じです。

②管理機(手押しミニ耕運機)しかない場合
は、緑肥ごと鋤き込むのはできません。

そこで、例えば1.2m畝を立てるのであれば、両脇に通路2本なので、0.8×2=1.6m 合計.3.8m

1.つまり、約4m分の草を刈ります。
2.刈った草を両脇によけます。
3.畝になる中央の場所(1.2m)を管理機で耕します。
4.畝の両脇に糸を張り、通路の土を盛り上げます。
5.盛り上げた土を平らにならし、軽く鎮圧し
6.土が乾く前に刈った草を全面に敷きつめます。

※この際に、草が足りない場合は、もみ殻を軽撒いたり、稲ワラで全面マルチングするとよいでしょう。
7.通路を耕して平らにしたあと、溝を掘り緑肥mixを蒔く
8.緑肥の溝と全面にもみ殻を撒いて軽く歩く

※通路の緑肥に土をかけるのは至難でしょうから、土の代わりにもみ殻を使います。モミガラを通路全面に撒くことによって、通路が乾燥や固くなるのを防ぐので、その後もできれば1年に1度モミガラを撒いていくといいでしょう。

③畝立ての際に、1)の土壌分析の結果、過剰なものは入れず、足りない致命的な点をテコ入れします。

例えば)結果がすごく酸性で、痩せていて、苦土もない場合
3.の際に、通路も含め苦土石灰(100~200g/㎡)を撒いてからすぐに耕し、1週間後クン炭、モミガラ系完熟(3ℓ/㎡)を入れてもう一度耕します。
5.の際に、クン炭とモミガラ系完熟(2ℓ/㎡)と米ぬかを入れて浅く耕してから平らにし、鎮圧します。

例えば)結果がまあまあ良い場合は
3.の際に、通路も含めクン炭、モミガラ系完熟(2ℓ/㎡)を入れて耕します。
5.の際に、クン炭とモミガラ系完熟(1ℓ/㎡)と米ぬかを入れて浅く耕してから平らにし、鎮圧します。

良くてもモミガラ系完熟堆肥などを入れるのは、水はけを良くするため、畑の生き物を導入するため、そして住みやすくするためです。

元田んぼには、畑のミミズすらいないくらい畑と縁遠い世界ですので、テコ入れが必須です。



 
まだ完全版ではありませんが、手元に表紙カバーのデザインが上がってきたので新著『完全版 自然菜園で自給自足12か月』(宝島社)ご紹介。
3/10(木)に全国の書店に並ぶ予定です。

今までに拙著にない、私の顔だしでかなり恥ずかしい限りですが、中身はかなり充実しております。
今度の新著は、菜園だけでなく、自給自足に必要なダイズ・コムギもあり、田んぼ(自然稲作)や自然養鶏、味噌づくりなど1冊に詰め込んだ豪華版です。
お楽しみに~。


2016年菜園教室のお知らせ

Ⅰ.自給自足ライフスクール(1泊2日)

今までは、「農」がテーマでしたが、このスクールでは「衣食住」すべてを通じて持続可能なライフ(生命・暮らし・人生)をテーマに新たなスクールが皆様と創造できればと思っております

1.2016年度の予定内容
◆自然菜園の完全版(田畑一体)の体験実習、
 季節の野菜のお世話&収穫、調理
 田植え、収穫、新米を釜で炊く、餅つき、
◆発酵食品
 麹造りからの味噌・醤油造り(お持ち帰り付)など
◆住居の補修工事
 土蔵の壁塗り&カマド作り ・ミミズコンポストトイレ造り ・柿渋づくり・薪小屋づくりなど


Ⅱ.自然菜園スクール2016(旧Azumino自給農スクール)

コースは、安曇野インターから車で30分の長野県安曇野市三郷にある自然菜園各コース(安曇野校)と、
更埴インターから30分の長野県長野市信更町にある自然菜園見学コース、自然育苗タネ採りコース、自然稲作の勉強会で会場が異なります。

Ⅰ.~育苗を学びたい~
 ■自然育苗タネ採りコース(長野校) ※残り若干名
  自家採種した種子で育てる自然苗を学びたい方にお奨め

Ⅱ.~3つから選べる自然菜園コース~
新設コース
 ■自然菜園/入門コース(安曇野校) ※不耕起区残り若干名
  半日のワークで、タネまき~収穫まで、20種類の野菜を一通り1年を通じて基本から学べます。
  子育て中やお仕事でお忙しい方でも学ぶことができます。

 ■自然菜園・実践コース(安曇野校)
  1日のワークで、少量多品目の無農薬野菜の自給の基礎から応用まで学びたい方。
  30種類以上の野菜や雑穀などを体験学習し、総合的に自給農園のつくり方を学びます。
  不耕起と耕起の菜園区画を選べます。
 
 ■自然菜園見学コース(長野校)
  実際の自然菜園の田畑を見学し、講座と質疑応答で見聞を深めたい方。
  自分の田畑があり、忙しい方や見学希望者にお奨め。

Ⅲ.~無農薬のお米作りを学びたい~
 ■自然稲作の勉強会(長野校)
  お米を無農薬で自給したい方、実際に育てている方にお奨め 

各種菜園教室の募集は始まっております。1次募集〆切が2月末です。
各コース共、定員があり、先着順になっておりますので、お早めにお申し込みください。
お申し込みお問い合わせはホームページからお願いいたします。

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はじめまして。 (鋼鉄猫)
2016-02-20 21:59:47
こんばんは。初めてコメントさせて頂きます。
安曇野で福祉の仕事をしている者です。
今年度から施設入所の利用者様と畑や養鶏をやる部署に配属になった事を契機に6月から勉強も兼ねて自宅の庭を1.5坪ほど開墾して小さな家庭菜園を始めました。

農文教の絵本(育ててあそぼう)や、戦後に書かれた家庭菜園の本(家庭菜園の実際:復刻版)を主な参考に身近で無料~安価に入手できる物を使って細々とやっています。
勉強や娘の食育などの目的で始めたのですが、今ではすっかり趣味となってしまい、来年は市民農園を借りようと思っております。

最近、拙いながら来春からの栽培計画も立て、春を待ち焦がれる昨今、竹内さんの「1U+33A1からはじめる自然菜園」を読ませて頂き、衝撃を受けました。
私の様な初心者にも解りやすくコンパニオンプランツの事例を沢山見られると共に、自然菜園でのリレープランという方法が目からウロコ。。
一定の場所でリレープランで野菜を栽培することで、その野菜に適した土に育っていく、という認識で良いでしょうか汗?
とても素晴らしいと思いましたし、自然菜園に一気に興味が湧きました。

本の内容に関しての質問など、こちらに書き込んでしまっても良いものでしょうか?

ブログの内容と関係ない上に、長文で申し訳ありませんm(__)m
返信する
漢字の意味について (浜屋)
2016-02-23 08:20:29
記事について質問です。
水はけを良くする方法として、一番目に明○(暗○)とありましたが、漢字の読み方と意味を教えて頂けますか?
(すみません、○は変換ができませんでした。)
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2016-02-23 11:37:24
鋼鉄猫さんへ

そうですか。市民農園いいですね。

野菜の相性をいかし、自然に育てることで、絶えず同じ場所でも野菜が育てることができることを紹介しております。

菜園に関するご質問はこのコメント欄からどうぞ。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2016-02-23 11:39:27
浜屋さんへ

暗渠(あんきょ)=地下に埋設したり、ふたをかけたりした水路。暗溝。

明渠(めいきょ)=地上に設けられた上部をあけはなしたままの排水用の溝。開渠。

です。
返信する
セスバニアとクロラタリア (おはぎ)
2016-02-25 17:05:44
こんにちは。
セスバニアとクロラタリアですが、どこで購入出来ますか?
その他の緑肥はネットで買えたのですが、上記二つだけはどこ探しても無いんです(´Д` )

あと、もみ殻主体の肥料の作り方は
先生の著書のどこかに作り方書いてありますでしょうか?

宜しくお願いします。
返信する
こんばんは (みやの)
2016-02-26 19:30:10
3月初めぐらいに、エンバクとイタリアンライグラスをまく予定ですが、ばら撒き後、管理機で覆土した後にハトなどにたべらることはありますか?
深めに耕運した方がいいのでしょうか?
よろしくお願いします。
返信する
連投すみません (おはぎ)
2016-02-26 23:16:48
私もこれからイタリアンライグラスとエンバクを元水田に撒くのですが、
秋にレンゲとクリムソンクローバーをすでに蒔いてあります。
イタリアンライグラスとエンバクの種まきをするとき、レンゲとクリムソンクローバーは刈った方がいいのか、それとも耕運機で耕した方がいいのか
どちらでしょうか。

ちなみに段々畑なんですが、上の段はクローバーが、下の段はレンゲがメインで発芽しています。水分量の違いなのでしょうか。面白いですね。

どうぞ宜しくお願いします。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2016-03-01 11:04:06
おはぎさんへ

インフルエンザなどで、なかなかご返信できず申し訳ございませんでした。

1)セスバニア、クロタラリアについて
この緑肥は、時期にならないと入荷できない傾向があるので、入荷予定(5月~)を聞いたり、問い合わせる必要があります。

私は、つる新種苗さんから購入しております。
https://www.mcci.or.jp/www/tsurusin/

2)もみ殻主体の堆肥について
『これならできる!自然菜園』(農文協ならp72など、堆肥の造り方はご紹介してあります。

堆肥は材料の割合を変えることで、出来上がる堆肥の使用目的が変えることができます。

全体量の30~50程度もみ殻を主体に造る堆肥
は、もみ殻主体の堆肥になり、

その効果は、モミガラ由来の隙間が多い堆肥になるので、水はけ水持ちの良い土、つまり団粒構造を育てる堆肥になります。

元田んぼなどの土壌の改良や、育苗土などに適しております。

例えばのレシピですが、
もみ殻 6杯
落ち葉 2杯
米ぬか 2杯
鶏床土 2杯
畑の土 1杯

で、水分60~70%で、切り返して1年熟成させるともみ殻堆肥になります。

3)レンゲとクリムソンの後のイタリアンライグラスなど播種に関して

難しいご質問ですね。
というのは、どの程度レンゲやクリムソンが生えているかによって、また、鳥や水分量によっても変わってくるので、こうすればよいと、現状を見ていないのでお答えしにくいのです。

同じ配分で混播しても生えてくるのが上下の段で異なるのが面白いですね。下の元田んぼの方が、水分量が多いのでしょう。

①全面的に生えていない場合
その場合は、とてももったいないのですが、クリムソンやレンゲの上からタネを撒き、耕運機で耕して全面的に生えるように仕切り直した方がいいと思います。

②全面的に生えている生育の良い場合、
その場合は、秋に撒いたレンゲやクリムソンが弱い、禿げているなど生育が悪いところを濃く(中心)に、イタリアンライグラス、エンバク、(できれば、クリムソンも)を混ぜたものを播いた後に、クン炭(なければモミ)を撒いて鳥に食べられない工夫で発芽しやすいようにします。

鳥に食害されやすい時期なので、エンバクやイタリアンライグラスが無消毒種子の場合、さらに土も混ぜてまくことで、見つからないようにしないと発芽までに食べられてしまうので注意がいります。

③元水田の場合、私だったら、レンゲ、クリムソン、イタリアンライグラス、エンバクを同時に、秋に撒いてしまいます。

というのは、レンゲもクリムソンもイタリアンライグラスも越冬でき、春播きよりも秋播きの方がしっかり根を張るので効果的だからです。

エンバクは越冬するかしないかは、地域風土によるのですが、たとえ越冬しなくてもエンバクを混播することで、他の緑肥作物の発芽・生育がよくなるために混ぜて撒きます。

そして、越冬したときに、生えていない禿げた場所に、エンバク、クリムソン、イタリアンライグラスを追加で播種し、全面良く茂らせ後。

霜が降りなくなってから、良く晴れて葉が乾燥している日中タイミングで、セスバニア、クロタラリアなどを春の緑肥作物の上から播き、その後すぐに春の緑肥作物を刈ってしまいます。

そうすると、刈った緑肥作物の中から、自然にセスバニアとクロタラリアが、自然な分布で生えてきます。

セスバニアやクロタラリアに、エンバク、ソルゴー、ホワイトパニック(ヒエ)などを混播するとより効果的です。

ポイントは、セズバニアとクロタラリアを混播する前までに、イネ科、マメ科で前もって良く茂らせてから播くことで、リレーでより長期間、効果的に元田んぼ全面を緑肥作物に土を改良してもらうことです。
返信する
ご質問ありがとうございます。 (たけうち あつのり)
2016-03-01 11:11:00
みやのさんへ

そうですね。無料毒の緑肥作物の種子は、鳥からすると完全にエサです。

特に春先はエサが乏しく、それでいて子育ての時期に入るので、鳥たちは必至でエサを探している時期です。

地面から1粒でも見えていると、それを皮きりにほじくって探していきます。

そこで、対策としては
①あまり厚く土をかけると発芽がわるくなったりするので、深くという意味ではなく、しっかり種が隠れるようにまんべんなく覆土し、しっかり鎮圧しておくことです。

②余り鳥の害がひどい場合は、無消毒種子は避け、赤く染色された農薬処理の種子を使うと鳥は食べません。

③タネを播種した後に、クン炭を撒くことで、眼隠しと、臭いなどで鳥やネズミなどを避けることができます。

もみ殻の場合、かえってくず米などを探しに鳥を読んでしまうこともありますので、モミを播く量が多い場合はいいのですが、少ない場合は、むしろやめた方が無難です。
返信する
ありがとうございます(*^^*) (おはぎ)
2016-03-01 15:11:28
詳しく説明してくださりありがとうございます。

どっちかというと生えてる方だと思いますので、生えていないところを濃く再び蒔いてみようと思います。
秋に全部撒いとけばよかったー。

もひとつ質問いいですか?
鶏床土なんですが、近所に鶏飼ってるお宅があるんですが(卵採取のために10羽ほど趣味の範囲で)そこの鶏小屋の土を貰えば良い感じでしょうか?
それともどこかに売ってますか??
今、本を左手に見てますが、この場合も古じゅうたんを被せた方がいいですか?
ちなみに、古じゅうたん無いのですが、ブルーシートとか他に代わりになるものありますか?

インフルエンザ、つらかったですね…
きっとお忙しくて体が疲れていたのではないでしょうか。
お大事にしてくださいm(__)m
返信する

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