映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

旅立ちの時

2017年06月22日 | 映画(た行)
一時代前のティーンエイジャーは、反抗心がありながらも素直



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17歳ダニー(リバー・フェニックス)は、
両親とともに逃亡生活をしていました。
というのも、両親は以前反戦活動で事件を起こし、指名手配されていたのです。
そこで、行く先々で名前を変えて、
危なくなるとまた生活の場を移すという生活をずっと続けていたのです。
ダニーは両親のことは理解しており、
弟も含めて一家四人、引っ越しばかりで落ち着かないながらも
チームワークの良い家族でした。
そして、ニュージャージーの小さな町に流れ着いたある時・・・。
ダニーは音楽教師にピアノの才能を認められ、
ジュリアード音楽院への進学を勧められます。
しかし、彼には以前の成績証明を得ることができません。
仮に彼の身の上を明らかにするとすれば、
もう両親とともに過ごすことはできないでしょう。
また、その音楽教師の娘・ローナに心惹かれるようになり、
ダニーはこれまでと同じ逃亡家族としての生活から逃れたい思いに駆られるのですが・・・


やっぱりリバー・フェニックスはいいなあ・・・と、
惚れ惚れしながら見ました。
1988年作品。
約30年前?!
なるほど、時代を感じる部分は確かにありました。
ダニーは素直ですごくいい子なんですよ・・・。
こんな両親のもとでも、ひねくれずに親を敬愛し、信頼している。
ローナに対しても、ストイック(あ、でも無事行くべきところまでは行きました)。
これが現在の作品なら、とっくにダニーは家出しているでしょうし、
ローナに出会ってすぐにベッドインしてしまいそう・・・。
ということで、高校生としてはいい子すぎるくらいではありますが、
でもだからこそ、ラストには感動してしまうのです。
自分のことは諦めて、家族とともにあろうと決心するダニーに対する父親の決断。
ここが、勝手にダニーが家出するのなら、どうにも締まりませんものねえ・・・。
まだ家族の絆が保たれていた頃のステキなストーリーでした。


リバー・フェニックスが存命ならば、今頃はどんな感じになっていたでしょう。
見たかったですねえ・・・

「旅立ちの時」
1988年 /アメリカ/115分
監督:シドニー・ルメット
出演:リバー・フェニックス、クリスティーン・ラーチ、ジャド・ハーシュ、マーサ・プリンプトン



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