映画と本の『たんぽぽ館』

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PARKS パークス

2018年08月13日 | 映画(は行)

50年前、そして今の青春

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東京吉祥寺の井の頭恩賜公園100週年を記念して作られた作品。

井の頭公園の脇にある古いアパートにひとり暮らしをしている女子大生・純(橋本愛)の部屋に、
見知らぬ女子高生・ハル(永野芽郁)が突然訪ねてきます。
ハルは亡き父親についての小説を書くため、佐和子という女性を探しているといいます。
その佐和子が、昔このアパートのこの部屋で暮らしていたのです。
卒論のテーマを兼ねて、ハルを手伝うことにした純。
しかしようやく探し当てた佐和子の家で、二人は佐和子の孫・トキオ(染谷将太)から、
佐和子は少し前に亡くなったことを聞かされます。
でも、トキオは祖母の遺品の中から、オープンリールテープを発見し、二人のもとに届けてくれます。
トキオは音楽関係のバイトをしているので、
旧式のテープレコーダーの準備も怠りなく、三人でテープを再生してみると、
そこには、佐和子とハルの父たちによるラブソングが収録されていたのでした。
しかし、テープが劣化していて、それは途中までしか聞くことができません。
3人はその続きを自分たちで作ろうと、活動を開始します。

50年ほど前の出来事が私にはとても懐かしく感じられます。
オープンリールのテープレコーダー。
子供の頃、我が家で初めて購入したのがあんな感じのテープレコーダーでした。
佐和子たちの歌は懐かしのフォークソング調。
そんな50年前の井の頭公園と現在の井の頭公園が重なり合って、
とても素敵な雰囲気を醸し出しています。
豊かな緑と池の水の風景は、それだけで心が和みますしね。
現代の続きの歌は、トキオによるラップにもつながって行くのが面白い。
けれども、それはハルにとっては若干納得の行かないもののようなのですが・・・。

永野芽郁さん演じるハルは、若干調子のいい言動が見えたりもして、
どこか朝ドラの鈴愛ちゃんに通じるところがあって、面白かった。
そして、若き日の佐和子を演じている方を、最近どこかで見たなあ・・・と思いながら見ていたのですが、
エンドロールのキャスティングを見て、気が付きました。
石橋静河さん。
律くんの奥さんじゃありませんか!!
もしかすると本作、公開時に見るよりも、今見たのが正解かもしれません。
そんな、どうでもいいところに興味を惹かれてしまった次第ではありますが、
まあ見て損はない、良作。

PARKS パークス [DVD]
瀬田なつき,瀬田なつき,トクマルシューゴ
ポニーキャニオン



<WOWOW視聴にて>
「PARKS パークス」
2016年/日本/118分
監督・脚本:瀬田なつき
出演:橋本愛、永野芽郁、染谷将太、石橋静河、森岡龍
緑のみずみずしさ★★★★☆
ノスタルジック度★★★★☆
満足度★★★.5



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