苦い過去に終止符を
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先日、「主人公の友人役」を見た、井上祐貴さん。
主人公を演じた作品がありましたので、さっそく拝見しました。
社会人になって数年の吉原暁人(井上祐貴)が、
高校時代同級生で密かに思いを寄せていた石川絵莉子(木下彩音)と偶然再会します。
二人には高校時代に忌まわしい過去があり、
再会によって思い出したくない苦い過去が蘇ってしまいます。
双方、できるだけ思い出さないよう過去にフタをしてこれまで過ごしてきていたのです。
絵莉子の過去への拒否感は暁人以上に大きく、暁人に会うことすらも苦痛のようです。
そんなある日、高校の同窓会の案内が届きます。
暁人は、イヤな過去を終わらせることを決意。
絵莉子を誘い、同窓会に乗り込むことにしますが・・・。
忘れようとすればするほど忘れられない。
いつも心の底の方に重りのようになってずっしりと居座っている・・・。
そんな思いが、今の自分の在りように何かしらの影響をおよぼしていることを、
暁人は自覚していたのかもしれません。
高校時代のあの教室の中に渦巻いていた負の感情。
それに巻き込まれ、深く傷ついたままの暁人と絵莉子。
これは復讐というよりは、やはりあの時に逃げ出したままの
自分の過去に終止符を打つ行動なのだろうと思います。
まさに、苦い青春のストーリーですが、この終止符の打ち方が鮮やかでした!
Bittersandは、苦い思いの板挟み・・・みたいな意味で登場した作中の造語ですが、
sandはあくまでも「砂」の意味で、挟むと言う意味はない、
との説明もちゃんと入っていました。
辞書を引いても出ていないのであしからず。
<Amazon prime videoにて>
「Bittersand」
2021年/日本/99分
監督・脚本:杉岡知哉
出演:井上祐貴、萩原利久、木下彩音、森田望智、小野花梨
苦い過去度★★★★★
井上祐貴の魅力度★★★★☆
満足度★★★.5
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