映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

きみの瞳(め)が問いかけている

2020年11月10日 | 映画(か行)

真に相手を思いやる心が泣かせる

* * * * * * * * * * * *

不慮の事故で視力と家族を失った明香里(吉高由里子)。
それでもあかるく毎日を楽しみながら生きています。
あるとき、通り道にあるマンションのなじみの管理人と間違えて、
塁(横浜流星)という青年に話しかけてしまいます。
塁はかつてキックボクサーとして将来を有望視されていましたが、
ある事件をきっかけに心を閉ざし、今はバイトで食いつなぐ日々。
そんな塁が、時々やって来てはくったくなく話しかける明香里に、
次第に心を開いて行きます。
ところが、自分が過去に犯した過ちが
明香里の失明の原因の一端を担っていることを知り、塁は・・・。

チャールズ・チャップリン「街の灯」にインスパイアされて制作された
2011年韓国映画「ただ君だけ」のリメイクとのこと。
なるほど、だから大筋としてはなんだか既視感のあるストーリーなのですが、
実に良くできたストーリーでもあるのです。
そして何と言っても、今をときめく吉高由里子さんと横浜流星さんの起用。
いやあ、もう、感情移入します。
持って行かれます!

特にラストは、劇場の皆さん、すすり泣いてました・・・。
私もですが・・・。
マスクが湿ります。

視力を失った明香里ですが、手術で回復する可能性があるのです。
しかし、彼女は事故死した両親の死に責任を感じていて、あえて視力を取り戻す気にならない。
そしてまた多大な費用もかかる・・・。

そのことを知った塁は・・・、と、
つまり自己犠牲の話になっていくのですが、
こういうところが多分韓国でも受けたでしょうし、日本人好みでもありますよね。

とにかく、女子必見。
とやかく言わず、楽しむしかない、切なくも美しく強いラブスト-リー。
ちゃんとハッピーエンドになるのでご安心を。
そのシーンがまた涙、涙・・・。

うらぶれた格好をしても、カッコイイ人はやっぱりカッコイイのね♡

<シネマフロンティアにて>

「きみの瞳(め)が問いかけている」

2020年/日本/123分

監督:三木孝浩

原案:映画「ただ君だけ」

出演:吉高由里子、横浜流星、やべきょうすけ、田山涼成、野間口徹

お涙度★★★★☆

満足度★★★★★



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