成人式を迎えたアンちゃん
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成人式を迎えても、大人になった実感のわかないアンちゃん。
同い年の優秀な「みつ屋」の社員と自分を比べて落ち込んだり、
金沢で素晴らしいお菓子に出合って目を輝かせたり。
まだまだアンちゃんの学びの日々は続きます。
これからもそんな日常が――と思いきや、えっ、大好きな椿店長が!?
和菓子に込められた様々な想いや謎に迫る、
美味しいお仕事ミステリー第三弾。
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坂木司さんの「和菓子のアン」シリーズ、文庫最新刊。
累計100万部突破のベストセラーとのこと。
アンちゃんのいかにも人がよくて真面目で一生懸命の所と、
和菓子の美しくおいしそうな所が魅力。
ベストセラーも肯けます。
本作ではアンちゃんが成人式を迎えます。
「みつ屋」ではもうすっかり仕事にも慣れて、
自分の居場所と思える所となっていますが、それでも・・・。
ある時、別の支店から手伝いにやって来たのは、
アンちゃんと同い年の女性社員。
彼女は何をするにもテキパキと素早く、そして的確。
その優秀さを見て、アンちゃんはすっかり落ち込んでしまいます。
そしてまたある時は、
敬愛する椿店長がこの店からいなくなってしまうと知ったアンちゃんは、
店長に対してひどい態度をとってしまう。
まだまだ、成長途上のアンちゃんではありますが、
和菓子についてはますます研究熱心。
和菓子は日本文化と深く結びついていると知るに付け、
もっと学ぶべきことがたくさんあると思うのです。
がんばれ! アンちゃん。
さて私、いつもこの本を読む度に「立花くん」は
ドラマ化するとしたら絶対に志尊淳くんだな、と思うのです。
それほどに、イメージがピッタリ。
ドラマ化にならないかなあ・・・?
「アンと愛情」坂木司 光文社文庫
満足度★★★★☆