映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ジャングルブック

2017年08月12日 | 映画(さ行)
紅い花を使う、動物たちの敵



* * * * * * * * * *

同名ディズニーアニメを実写化したもの。
・・・と言っても私はアニメは見ていませんが、
でも、私が子供の頃に見た日本のアニメ「オオカミ少年ケン」が、
この物語から着想しているということがよくわかりました!!



ジャングル奥地に取り残された人間の赤ん坊、モーグリは
黒ヒョウのバキーラに助けられ、
母オオカミ・ラクシャに預けられ、育てられます。
オオカミの群れの中でモーグリは平和に暮らし成長しますが、
ある時人間に復讐心を抱くトラ、シア・カーンが現れ、
モーグリを差し出すように言います。

シア・カーンの言いなりになるかどうか紛糾するオオカミたち。
モーグリは皆に迷惑がかからないよう、一人で群れを抜け出します。
しかしシア・カーンはモーグリが戻らないことに怒り、
群れの長アキーラを殺してしまうのです・・・。
モーグリはジャングルを冒険し様々な苦難を乗り越えて、
やがてシア・カーンに立ち向かう・・・。



何といっても、全てCGで描かれたという動物たちが素晴らしい! 
動物たちの体の質感、重量感、毛のなびき・・・
そしてこれこそが実写ではなかなかむずかしい、微妙な表情。
魅了されます。
キングコング並みに巨大なオランウータン、キング・ルーイもすごかった。
ところどころ、ミュージカルシーンのようになるのも楽しい。


さて、ではヒトと動物の差は何なのか。
本作では、人間は「紅い花」を使うとしています。
紅い花、すなわち、火です。
シア・カーンは以前人間の火で、顔に火傷を負ったのです。
時にはジャングルをも焼き払う、恐ろしい火。
シア・カーンは、いつか人間によって
自分たちの生活が脅かされるようになるのではないかと危惧を抱くがゆえに、
モーグリを忌み嫌うのですね。
その気持はよく分かる、というか、ある意味正しい。
私たちはそんなところもしっかり踏まえて本作を見るべきですね。



私は何と言ってもクマのバルーが大好きです。
それとオオカミの子供グレイがかわい~♡
声も豪華俳優陣が努めているのも見どころ、いえ、聞き所。
無心に楽しめる作品です。

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ベン・キングズレー,ビル・マーレイ,ルピタ・ニョンゴ,イドリス・エルバ,ニール・セディ
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社


「ジャングルブック」
2016年/アメリカ/106分
監督:ジョン・ファブロー
出演:ニール・セディ
(声):ビル・マーレイ、ベン・キングスレー、イドリス・エルバ、ルピタ・ニョンゴ、スカーレット・ヨハンソン
動物再現度★★★★★
満足度★★★★☆