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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ツーリスト

2011年03月09日 | 映画(た行)
危険な男の香りがしないジョニー・デップなんて・・・



          * * * * * * * *

フランス映画「アントニー・ジマー」(2005年)のリメイク。
監督はフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク・・・、
と、あまり聞いたことがない、と思ったら、
あの「善き人のためのソナタ」の監督さんでしたか。
う~む、そうなると少し見方が違ってくるのですが・・・。



イタリアへ旅行に来たアメリカ人フランク。
その彼が謎の美女エリーズと知り合うのですが、
何故かその後、彼は警察やらマフィアの一団に付け狙われることになってしまう。
というのも、フランクは、
マフィアのボスの財産を盗んだというエリーズの恋人に間違えられている!!
さあ、どーなる!!というまあ、単純なストーリーです。
舞台はあこがれの水の都ヴェネツィアだし、
ちょいと小粋で、謎もあり普通に楽しめるドラマかな、と。
これが並みのキャストならば・・・ね。



しかし、あまり好評が得られていないように見受けられるのは、
主演がアンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップということで、
期待が大きくなりすぎるからかもしれません。
しかも、この監督だったら、もう少し、シリアス路線を期待してしまいますし・・・。
ジョニー・デップは極力ごく平凡な数学教師を演じようとするあまり、
いつもの彼のオーラ感じられない・・・というのも敗因の一つ。
つまり、彼の最大の持ち味である危険な男の香りがないんですよ!!
これでは、わざわざ彼を起用する意味がないではありませんか!!



そしてまた、この作品の狙いが、コミカル部分なのか、それともサスペンス部分なのか、
どうもどっちつかずでもありますね。
ラストも見え見えですし・・・。
やにわにフランス版の元の作品の方が気になってきました。

でもまあ、キャスティングにこだわらなければ、普通に楽しめますよ!

「ツーリスト」
2011年/アメリカ・フランス/103分
監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
出演:アンジェリーナ・ジョリー、ジョニー・デップ、ポール・ベタニー、ティモシー・ダルトン、スティーブン・バーコス